角川文庫の創刊75周年を記念して、2023年9月から刊行がスタートした「角川ごちそう文庫」。読めば疲れた心がほっと満たされる、彩り豊かな美味しい物語がそろっています。
2025年5月23日発売の第6弾では、新生活が始まった今、新しいことにチャレンジしたい、そんな人の背中をそっと押してくれる3作品を刊行!
10年ぶりに仕事復帰した女性が、チョコレートの歴史を学びながら自分自身と向き合う温かな家族の物語。住民たちに愛される小さな洋食屋で、人生の岐路に立つ常連客が新しい一歩を踏み出す、人気シリーズの第2弾。歴史上の貴族女性が愛した料理のリサーチを通じて、日々を楽しむ前向きな気持ちを取り戻す一人の女性の再生の物語。読み味もさまざま、すべてがおすすめのラインナップです。
「おなかはぺこぺこ! でも、心は満たされる!」
そんな読書体験をお約束します。お好きなメニューをご堪能ください!
「角川ごちそう文庫」第6弾
内山 純『あなたのためのショコラショー』(角川文庫)
宝石みたいなチョコレートは、人生のご褒美
40歳を機に仕事復帰することになった八重樫靖羽。家族は応援してくれるが、現実は甘くない。職場で緊張をほぐすチョコクッキー。思春期の娘の心に寄り添うホットチョコレート。娘の受験と介護に追い詰められたママ友に手作りのチョコパイ。チョコレートは自由に形を変え、進化していったと知った靖羽は、自分自身と向き合い始める――。何歳からでも新しい一歩を踏み出せるし、もっと自由に羽ばたける。美味しくて勇気をもらえる物語。
【カバーイラスト】Emi Webber/【装丁】青柳奈美
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322408000661/
沖田 円『丘の上の洋食屋オリオン はなむけのひと皿』(角川文庫)
新しい一歩も、この味とともに――美味しくて心温まる物語
見晴らしの良い丘の上に建つ〈洋食屋オリオン〉。扉を開けると看板猫がお出迎え。この店の変わらぬ味は、客たちの思い出と結びついている。会ったことのない父親の葬儀に出た女性が、秘められた絆に気づくナポリタン。愛猫の介護をする主婦の、すり減っていく心をほっと温めるミートドリア。学校で居場所をなくした少年が、後悔とともに頬張る夏野菜のカレー。別れを経て、新しい一歩を踏み出す人々の揺れる心を丁寧に紡ぐ物語。
【カバーイラスト】ゆうこ/【装丁】二見亜矢子
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322408000656/
斎藤千輪『憧れの貴婦人レシピ』(角川文庫)
歴史上の貴族女性たちが愛した料理とは。美味しく心温まる、絶品グルメ小説
結婚して10年の夫に不倫され離婚。仕事もお金も趣味を楽しむ気力もなしと人生どん底の華帆は、ある日飛び込んだバーで、見たことも無い美味しそうな料理と、不思議な雰囲気の男性・京太郎と出会う。
彼は歴史上の貴族女性たちが愛した料理を調査するライターだという。フランス王妃が愛した鶏のトサカを使った煮込み料理「チブレオ」を食べ、その美味しさとあたたかさに心を動かされた華帆は、京太郎の「貴婦人レシピ」の調査を手伝い始めるが……。マリー・アントワネット、ヴィクトリア女王、クレオパトラ、楊貴妃。歴史上の高名な女性たちは一体どんな料理を食べていたのか。個性豊かな仲間と絶品料理が紡ぐ、心温まる新たなグルメ小説!
【カバーイラスト】omiso/【装丁】二見亜矢子
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322408000658/
編集部からのメッセージ
今月は新生活の時期、新たな一歩を踏み出したい、そんな気持ちを優しく後押ししてくれる、温かな3冊が出来上がりました。
チョコレートとともに自分自身と向き合い、前に進もうと奮闘する主人公の姿に共感あふれる『あなたのためのショコラショー』、人生の岐路に直面した人たちが、なじみの料理を食べながら新たな一歩を踏み出す様に勇気をもらえる『丘の上の洋食屋オリオン はなむけのひと皿』、お金も希望も失くした女性が、歴史に隠れた絶品料理を探求しながら、個性豊かな仲間とともに成長する姿に心温まる『憧れの貴婦人レシピ』。
新しいことを始めたくなる今の季節にぴったりの、読めば心が満たされて、温かな勇気がもらえる、そんな物語が揃いました。ぜひ、あなただけの特別な1冊を見つけてください。
著者紹介
内山 純(うちやま・じゅん)
神奈川県生まれ。2014年「Bハナブサへようこそ」で第24回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(のちに『ビリヤード・ハナブサへようこそ』と改題して文庫化)。他の著書に『土曜はカフェ・チボリで』『新宿なぞとき不動産』『みちびきの変奏曲』『魔女たちのアフタヌーンティー』『レトロ喫茶おおどけい』『さかのぼり喫茶おおどけい』がある。
沖田 円(おきた・えん)
愛知県安城市出身。2012年『一瞬の永遠をキミと』で作家デビュー。18年『千年桜の奇跡を、きみに 神様の棲む咲久良町』(「咲久良町シンフォニー」を改題)で、ピュアフル小説大賞金賞受賞。著書に『僕は何度でも、きみに初めての恋をする。』『雲雀坂の魔法使い』『春となりを待つきみへ』『神様の願いごと』『喫茶とまり木で待ち合わせ』『花守家に、ただいま。』など多数。シリーズに「猫に嫁入り」「怪異相談処 がらくた堂奇譚」がある。
斎藤千輪(さいとう・ちわ)
東京都町田市出身。東京都在住。映像制作会社を経て、現在放送作家・ライター。2016年に『窓がない部屋のミス・マーシュ』で第2回角川文庫キャラクター小説大賞・優秀賞を受賞してデビュー。20年に『だから僕は君をさらう』で第2回双葉文庫ルーキー大賞を受賞。著作に「ビストロ三軒亭」シリーズ、「グルメ警部の美食捜査」シリーズ、「神楽坂つきみ茶屋」シリーズ、『魔城の林檎』などがある。
角川ごちそう文庫 ラインナップまとめ
「カドブン」note出張所にて、作品情報まとめページを公開中!
https://note.com/kadobun_note/n/n63d3319bbbb7
「カドブン」サイト内にも特集ページがオープンしました。
https://kadobun.jp/kadokawa-bunko/gochisou/