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連載

カドブン meets 本が好き! vol.60

取り憑くものは、怨霊か悪意か。 『火喰鳥を、喰う』の衝撃ふたたび!── 『蜘蛛の牢より落つるもの』レビュー【本が好き!×カドブン】

カドブン meets 本が好き!

『蜘蛛の牢より落つるもの』レビュー【本が好き!×カドブン】

書評でつながる読書コミュニティサイト「本が好き!」(https://www.honzuki.jp/)に寄せられた、対象のKADOKAWA作品のレビューの中から、毎月のベストレビューを発表します!
今回のベストレビューは、読書少女さんの『蜘蛛の牢より落つるもの』に決まりました。ありがとうございました。



これは怪異か、それとも事件か。

レビュアー:読書少女さん

久しぶりにホラー物がよみたくて、ご縁あって献本にて本書を拝読しました。

簡単にあらすじを書きます。
主人公は指谷というフリーライター。
オカルト系雑誌を出している天竜書房の社長兼編集長から、六河原村で起きたキャンプ場集団生き埋め事件について調査して記事にするよう依頼される。
しかし、取材していくうちに彼の身にも危険がおよび、ついには死者が出ることに…。

頑張ってネタバレなしで書いていきたいと思います。
私は個人的に第四章までワクワクして読みました。

特に、集団生き埋め事件に関わった草彅への取材には緊迫感がありました。
また、生き埋めで亡くなったキャンプ場管理人の蜂須賀三津夫の妻·文子、同じく亡くなったキャンプ客の浅井洋平の娘·浅井萌香へのインタビューも、怪異への怖れが感じられて、これからどうなるんだろうとホラーならではの恐怖とワクワクにページをめくる手が止まりませんでした。

そして緊張が高まったところで、指谷が怪異とされている女を目撃するのです。
それと同時に、過去にあった尼の伝説を聞くことになります。

過去にあった一揆が発端となってできた耳塚と女の伝説。
ある年に出てくる大量の蜘蛛の存在。
この2つが、物語により不気味さを与えているといえます。
個人的に蜘蛛は苦手なので、余計に気味が悪かったです。

そして、物語の初めの方に天竜書房にかかってきた若い男からの電話も、後半の話のちょっとした伏線でした。
主人公そのままで、シリーズ化してほしい作品だと思います。

ただ…5章以降の解決編のようなところは、腑に落ちないというか納得しない部分もありました。
最後の解釈を誰かに教えてほしいです!

▼読書少女さんのページ【本が好き!】
https://www.honzuki.jp/user/homepage/no14618/index.html

書誌情報



蜘蛛の牢より落つるもの
著者:原 浩
発売日:2023年09月26日

取り憑くものは、怨霊か悪意か。 『火喰鳥を、喰う』の衝撃ふたたび!

フリーライターの指谷は、オカルト系情報誌『月刊ダミアン』の依頼で21年前に起こった事件の調査記事を書くことに。
六河原村キャンプ場集団生き埋め死事件――キャンプ場に掘られた穴から複数の人間の死体が見つかったもので、集団自殺とされているが不可解な点が多い。
事件の数年後にダムが建設され、現場の村が今では水底に沈んでいるという状況や、村に伝わる「比丘尼」の逸話、そして事件の生き残りである少年の「知らない女性が穴を掘るよう指示した」という証言から、オカルト好きの間では「比丘尼の怨霊」によるものと囁かれ、伝説的な事件となっている。
事件関係者に話を聞くことになった指谷は、現地調査も兼ねて六河原ダム湖の近くでキャンプをすることに。テントの中で取材準備を進める指谷だが、夜が更けるにつれて湖のまわりには異様な気配が――

詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322306000299/
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