
よくある話かと思いきや、現代日本の流行りであるユーチューバーなど、現実にも起こり得そうな感じでした。『コープス・ハント』【本が好き×カドブン】
カドブン meets 本が好き!

書評でつながる読書コミュニティサイト「本が好き!」(https://www.honzuki.jp/)に寄せられた、対象のKADOKAWA作品のレビューの中から、毎月のベストレビューを発表します!
>>【第14回】女流落語家がやっていく苦難が身にしみた。落語への愛情たっぷりの秀作である。『甘夏とオリオン』
第15回のベストレビューは、zerokazuさんの『コープス・ハント』(著者・下村敦史)に決まりました。zerokazuさん、ありがとうございました。
よくある話かと思いきや、現代日本の流行りであるユーチューバーなど、現実にも起こり得そうな感じでした。
レビュアー:zerokazuさん
よくある話かと思いきや、現代日本の流行りであるユーチューバーなど、現実にも起こり得そうな感じでした。
プロローグで、物語の核となる事件が発生する。
その事件で、犯人とされていた美貌の男性。
しかし、その男性は、「ある事件に関しては、自分が犯人ではない。犯人は、ある場所に埋めた。」と発言。
その発言を聞いたマスコミなどが、「遺体探し」を始める。
本当の犯人=遺体を捜そうとする刑事。
そして、SNSで話題になっているため、再生回数を稼ぐため、話題の動画、話題の遺体を探そうと計画するあるユーチューバー達。
それぞれの視点、それぞれの立場で、遺体探しの物語が進行する。
物語の展開が早く、また、物語の背景も、現代日本なので、SNSで話題になっているとか、ユーチューバーとかのワードが出てきても、確かにそんな考えもあるよねと、物語と現実の境目があいまいになってくるほど、物語にのめりこんで、読ませていただきました。
現実にあってもおかしくないほどの臨場感で、面白かったです。
---
▼書籍の詳細はこちら(KADOKAWAオフィシャルページ)
https://www.kadokawa.co.jp/product/321908000103/
▼zerokazuさんのページ【本が好き!】
https://www.honzuki.jp/user/homepage/no4643/index.html
『コープス・ハント』関連記事
- 人気作家の抱える苦悩と葛藤――女優・小橋めぐみ×下村敦史『コープス・ハント』発売記念対談。「『絶対的な正しさ』を否定してほしい という祈りのような思いから生まれた作品です」
- 『コープス・ハント』刊行記念! 下村敦史のおすすめ作品5冊(香山二三郎・選)
- 【レビュー】暗転する少年たちの一夏の冒険