
おんな大工として江戸の町で頑張るお峰。笑いあり涙あり恋もある、人情味あふれる時代物。お江戸の人達の姿が生き生きとしていて、本の中から飛び出してきそう!『江戸のおんな大工』【本が好き×カドブン】
カドブン meets 本が好き!

書評でつながる読書コミュニティサイト「本が好き!」(https://www.honzuki.jp/)に寄せられた、対象のKADOKAWA作品のレビューの中から、毎月のベストレビューを発表します!
>>第20回「日常の隣にある裏社会。本書で描かれる裏社会には、表では「存在しない」人々が蠢く。裏社会を仕切る“意思”から与えられた作業を実行することが彼らの生きる糧。作業内容は、殺人である。」
第21回のベストレビューは、こまちさんの『江戸のおんな大工』(著者・泉ゆたか)に決まりました。こまちさん、ありがとうございました。
おんな大工として江戸の町で頑張るお峰。笑いあり涙あり恋もある、人情味あふれる時代物。お江戸の人達の姿が生き生きとしていて、本の中から飛び出してきそう!
レビュアー:こまちさん
お江戸の町をかけめぐる女大工お峰が主人公のいきのいい小説。
仕事ができて心優しいヒロインお峰は魅力的。
そして、脇役の面々の個性が際立っていて面白い!
各々が本の中から飛び出してくるかの如く、生き生きと描かれています。
どんな人達が出てくるかというと…。
門作…お峰の頼りない弟。大工仕事を継ぐ気配もなく、本ばかり読んでいる。
与吉と芳…お峰のことを見守る親代わりのような情け深い夫婦。
綾と花…与吉の娘と孫。二人とも明るくていい。特にお花ちゃん、おしゃまで可愛い。
五助…態度は悪いが、腕っこきの大工。
そして、ことあるごとにクセのある依頼人が登場するのです。
ど派手な衣装に身を包んだ上方の商人。
つんけんした美女。
腕白すぎる息子、亀太郎のことで悩む夫婦etc…。
普請の依頼を受け、依頼人の心向きをくみとっていくお峰。
普段は男っぽいけれど、こまやかな心遣いができる素敵な女性なのだ。
悩みながらも、一番良い方法で普請仕事をしていくお峰の大工としての手腕はお見事!
読んでいて気持ちがいいです。
そして、頼りない弟門作がね…。
案外この男、いいんですよね。
物語の後半のほうで、ちょっと見直しましたよ。
笑いあり涙あり恋もある、人情あふれる時代小説。
真摯に仕事に取り組むことは、時代や性別を問わず、素晴らしいことですね。
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