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角川文庫キャラ文通信

【キャラホラ通信12月号】『櫻子さんの足下には死体が埋まっている わたしを殺したお人形』刊行記念 太田紫織インタビュー

角川文庫キャラ文通信

1年3か月ぶりに、我らがヒロイン・櫻子さんがご帰還! 大人気シリーズ「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」著者の太田紫織さんに、本作への想いをたっぷりうかがってきました!



――久しぶりの櫻子さんですね。今回のテーマは「頭蓋骨」と「お人形」ですが、どのようにしてこのテーマになったのですか?

太田:頭蓋骨が、『雄弁な骨』という事もあり、やはり櫻子といえば頭蓋骨というイメージが私の中にあって。原点回帰ではないですが、どうしてももう一度頭蓋骨をテーマにしたかったのです。

人形は、ずっとテーマにしたいモチーフの一つで、以前大好きな稲川淳二さんが怪談の中で、『人形師の方は、人形に命が宿らないように、人形から魂を抜く儀式をするそうです』と言っていたのが印象的だったんです。
魂の無い器というのが、なんとなく骨とも通ずるような、生と死が同居しているような。
それに今、娘がブライス人形を可愛がっているので、横で見て特によく思うのですが、時に人が人形に注ぐ愛情というのは、ちょっと独特だな、と。

でもその無邪気さの中に、櫻子の骨に対する愛情のようなものを同時に感じた事もあり、この『ヒトのカタチをしたモノ』を、ホラーとは違うアプローチで、書いてみたいと思いました。


――今回、一番書きたかった部分はどの部分ですか?

太田:櫻子はあの通りなので、『命』の重さのようなものを、軽んじていると思われがちなのですが、そうではなく、むしろ逆だということを証明できるシーンを、いつも大事に書きたいと思っていて。
今回もそこはかなり最初の段階で、イメージとして固まっていました。
正太郎と櫻子が、一緒に一つの命を救おうとするシーンを、そしてそこにある正太郎の成長を、櫻子と一緒に感じ取っていただけたらなーと思います。



――舞台は芦別ですが、実際取材には行かれたのでしょうか。また、美味しいものがあったら教えてください。

太田:芦別は、旭川にいた頃何度か子供を連れて遊びに行きました。
今回久しぶりに行きましたが、静かで良い場所ですし、名物のガタタンの滋味深い味わいは、食べるとほっとします。

また今回、実際に青い目の人形がある当別町にも、取材に行かせて貰ったのですが、道の駅のグルメスポットぶりが他に類を見ないほどで、取材後も時々行くようになりました!


――ガタタンとはなんですか? また、道の駅のグルメスポットも気になります。

太田:ガタタンは、戦後のまだ炭鉱が盛んだった頃から食べられている、たっぷりの野菜と小麦団子が入った、あっさりとした塩味の、とろみのあるスープで、芦別の名物料理なのですが、今は中に麺類を入れたり、チャーハンにしたり等アレンジされていますが、私は定番のラーメンが大好きです。あっつあつで、ボリュームたっぷりで、心も体も満たされる味です。

当別町の道の駅は、中にイタリアンやおそば屋さんなど、美味しいお店が軒を連ねているだけでなく、当別に工場があるロイズさんの直売品や、地元のお菓子屋さんのお団子だったり、とにかく美味しそうな物がこれでもかと並んでいるんです。おかげで毎回ついつい散財します(笑)。


――美味しそうですね。心惹かれます! さて、正太郎は、いよいよ将来の夢が決まったようです。櫻子さんとの骨をめぐる探偵譚は、これからどうなっていくのでしょう?

太田:櫻子シリーズは「ある場所で蝶が羽ばたくと、地球の反対側で竜巻が起こる」という、『バタフライ効果』のように、『九条櫻子』という存在がもたらす、強烈な化学反応に振り回される人々と、少年の成長の物語でした。
様々な化学反応に触れ、名前の通り『正しく、真っ直ぐ』に生きるという一見簡単そうな事が、改めて難しいと知った正太郎が、どんな道を選択するのか。
そしていままで他人との関わりを絶つことで、櫻子自身が避けてきた選択と対峙し、彼女が何を選ぶのか。

二人の小さな羽ばたきが、とうとう竜巻を起こす時が来ました。
大切なものを奪おうとする蝶達との対決を、見守っていただけたらと思います。


――最後に、読者に一言メッセージをお願いします。

太田:随分久しぶりになってしまった、正太郎と櫻子の物語。
作中では寒い冬の始まりですが、皆さん暖かい部屋で正太郎と共に一喜一憂し、楽しんでいただければ幸いです!


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