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「『心に、光を。 不確実な時代を生き抜く』刊行記念セミナー」イベントレポート①【登壇者:ライフシフト・ジャパン株式会社 CMO 河野純子】

 10月8日(日)、東京ミッドタウン日比谷で開催された「『心に、光を。 不確実な時代を生き抜く』刊行記念セミナー」。トップバッターを務めたのは、〈人生100年時代〉を楽しめる社会を創るソーシャルベンチャー、ライフシフト・ジャパン株式会社のCMO河野純子さん。
「ミシェル・オバマがこれまで培ってきた生きる術を、惜しみなく分け与えてくれる」本書から、元米国ファーストレディのライフシフトを分析しました。

「『心に、光を。 不確実な時代を生き抜く』刊行記念セミナー」イベントレポート①
元米国ファーストレディのライフシフト
登壇者:ライフシフト・ジャパン株式会社 CMO 河野純子

ファーストレディまでのライフシフト

 ミシェル・オバマは、何度もライフシフトをしている。

 24歳でハーヴァード大学ロースクールを卒業後、一流弁護士事務所に就職するが肌に合わず、27歳で行政職に転職。28歳でバラクと結婚後、29歳でNPOに転職。32歳でシカゴ大学に転職、34歳で長女を出産し同大学にパートで復職、37歳で次女を出産しシカゴ大学病院にフルタイムで転職。そして、45歳でファーストレディになる。


『心に、光を。』より。Merone Hailemeskel 撮影


 華やかなファーストレディのイメージが強いが、実はミシェルは自分の価値観の変化に合わせ、試行錯誤しながら働き方や生き方を変化させてきたのだ。

 本書でミシェルは、変化を前にして抱いた不安を自ら分析している。

 夫から大統領選に出馬したいと伝えられた時、ミシェルが感じたのは恐怖だった。

「わたしは政治の世界が好きではなかった。自分の仕事が好きだった。サーシャとマリアには、何がなんでも静かで落ちついた暮らしをさせてやりたかった。」

 ミシェルはその恐怖と向き合い、こう分析している。

「ノーと言えばほっとするだろうと思った。(中略)わたしは変化がいやだったのだ。わたしが本当に怖がっていたのは何だろう? 新しさだ。」

 その結果、ミシェルはこのように自分の考えをまとめ、そして夫の出馬を受け入れた。

「ティーンエイジャーのとき、わたしたちは安全な家族のもとを離れて大学へ進学した。転職もした。いろいろな場所でひとりきりの黒人として生き抜いてきた。(中略)実はわたしたちは、すでにかなりの練習を積んでいた。(中略)リスクを冒さなければ、動揺をいくつか乗りこえなければ、変わるチャンスを自分で奪ってしまう。」

 この時、新しい人生を作っていく上で大切な気づきがあったのだ。

誰もが持っている「変身資産」

 ミシェル・オバマと同い年の河野純子さんは、ライフシフトを実現した人に共通する法則のフレームを使いながら、ミシェル・オバマがたくさんの練習(ライフシフト)の中で身に付けてきたものは「変身資産(変わる力」」だと解説した。



 人は誰しも、これまでの人生経験を通じて心の中に「変身資産」を持っている。
 
 ライフシフト・ジャパン株式会社では「変身資産」を、変化を前に進める「心のアクセル10」と、変化を止めてしまう「心のブレーキ10」に体系化、200の設問を通じて分析する、セルフアセスメントを開発した。


 人は変わろうとするときに、自分が得意なアクセルを踏み、ブレーキを手放すことで、スムーズな変化が可能となる。

 このアセスメントのフレームを使うと、ミシェルの「アクセル」がわかる。

「スモールステップ」 小さなことから始める習慣。パンデミック時に編み物をすることで不安を押さえこんだこともその一例。
「マルチリレーション」 豊かな交友関係。多くの友人に支えられてライフシフトをしてきた。
「未来への期待」 どんな困難なことがあっても未来を信じるチカラ。気高く生きるという信念にも通じる。
「自己への信頼」 自分にはできると信じるチカラ。変化を重ねることで育ててきた。

 ミシェルにとっての「ブレーキ」は下記だ。

「ノットリリース」 弁護士を辞めた時に地位と名誉を、ファーストレディになった時に安定を手放すことを恐れた。
「承認欲求の目的化」 弁護士という職業を選んだのは、承認されるためだけだった。
「失敗する恐怖」 たびたび失敗を恐れた経験を明かしている。

 アクセルとブレーキは表裏の関係にあり、例えば「未来への期待」を育てることで、「失敗する恐怖」を手放すことができる。

 「変身資産」は意識して増やすことができ、ミシェルは、本書でそのための多くの道具を紹介している。例えばしばしば囚われがちな「自分なんてどうでもいい」という物語を書き換えるために、使っているフレーズもそのひとつだ。

〝わたしは背が高い、それはいいことだ〞
〝わたしは女性、それはいいことだ〞
〝わたしは黒人、それはいいことだ〞
〝わたしはわたし、それはとてもいいことだ〞

 このフレーズを自分に当てはめて活用すれば、「自己への信頼」を高めることにつながる。

 変化の激しい時代を長く生きていく私たちは、自分自身の価値観の変化にも遭遇する。その時、変化を実現するためには、「心のアクセルを育て、不安(心のブレーキ)とうまくつきあう」ことが大切だ、と河野さんは講演をまとめた。

 自分のライフシフトを考えてみたい方は、ライフシフト・ジャパン株式会社のワークショップに参加し、自分の心の中のアクセルとブレーキを見つめる機会を持ってほしい。

WEB診断と専門家との対話で、自身の「変身資産」を発見するプログラム

https://lifeshiftjapan.jp/dialog/

登壇者プロフィール

河野純子(かわのじゅんこ)
ライフシフト・ジャパン取締役CMO。
1986年リクルート入社。女性のための転職情報誌『とらばーゆ』編集長、女性のライフ&キャリア研究チームを経て、2008年に住友商事に転身。ライフスタイル・リテイル事業本部にて、新規事業開発に取り組む。2017年に退職、語学留学を経て、2018年ライフシフト・ジャパン参加。同時に慶應義塾大学大学院にて人生100年時代のライフデザインの研究を始め、現在も慶應義塾大学SFC研究所上席所員として研究活動を続けている。

ライフシフト・ジャパン株式会社 https://lifeshiftjapan.jp/

作品紹介



心に、光を。 不確実な時代を生き抜く
著者:ミシェル・オバマ  訳者:山田 文
発売日:2023年09月26日

元米国ファーストレディが語る、不安の多い世界との向き合い方
58年、わたしは不安を抱えて生きてきた。
場ちがいだ、ここにいるべきじゃない、誰もわたしを気にとめていない。
まわりから浮いている。
でも、ちがう。

どんな世界に暮らしたい? 誰を信頼する? 子どもはどうやって大人になる?
人生の大きな問題に、わかりいやすい解決策なんてない。

不安を抱える人たちに、心から安らげる場をもたらしたい。
少し自分の世界を広げるために、リスクを取ることを恐れない。
誰かといっしょに自分の問題を考えることには、意味がある。

さあ、心の中にある光を、見つけよう。

特設サイト:https://kadobun.jp/special/michelle-obama/the-light-we-carry/
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322301001060/


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