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【ブックガイド】歴史の片隅の証言を掬い上げる 戦争ノンフィクション4選
2025年は太平洋戦争の終結から80年の節目を迎えます。
日本社会が180度転換した激動の時代には、歴史の片隅でそれぞれの生を生き抜いた無名の人々がいました。
国家の狭間に閉じ込められたシベリアの民間抑留者たち、故郷を想い死地へ飛び立った特攻隊員、夫を失いながら過酷な戦後を生き抜いた女性たち、「王道楽土」の夢を信じた満洲の映画人――。
戦争経験者の証言を知る機会が少なくなりつつある今、小さな声に耳を澄ませた珠玉のノンフィクション4選を紹介します。
歴史の片隅の証言を掬い上げる 戦争ノンフィクション4選
石村博子『脱露 シベリア民間人抑留、凍土からの帰還』
13歳の少年は密航者としてシベリアに送られた。民間人の抑留者たちの秘史
第10回(2024年度)「シベリア抑留記録・文化賞」、第47回「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」をダブル受賞! 13歳の少年は密航者としてシベリアに送られた。彼が故国の地を踏むまでに40年以上が過ぎていた。敗戦後、ソ連に占領された南樺太。日本に帰ろうとする人、逆に家族との再会を目指し樺太に行く人は密航者とされた他、不当逮捕された人も多い。彼らは如何に生き延びたか? 8年強の取材で明かされる 〝この国〟の秘史。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322310000988/
宮本雅史『「特攻」の聲 隊員と遺族の八十年』
彼らは私たちに何を遺したのか? 特攻隊員たちの声なき声に耳をすます
昭和19(1944)年、苦戦を余儀なくされる中で組織された必死必殺の「特別攻撃隊」。大戦中「軍神」として崇められ、戦後は戦争犯罪者と言われた隊員や遺族たちには、胸に秘め続けた想いがあった。笑顔の写真を残した荒木幸雄、農場経営が夢だった森丘哲四郎、出撃直前「湊川だよ」とつぶやいた野中五郎……自らの命を懸けた特攻隊員たちは、私たちに何を託したのか? 30年以上にわたり元隊員と遺族の取材を続けてきた記者が、今だからこそ語られた証言を辿る。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322402001102/
高木俊朗『特攻基地 知覧』
「機あれど飛機なし」……知られざる特攻作戦の実情を照らす金字塔!
大戦末期に陸軍報道班員として知覧の出撃の現場を目撃した高木俊朗は、戦後、元隊員、親と子、同胞たちを取材し続けた。南洋に面したこの基地で、彼らは何を想い飛び立ったのか? 俗説が氾濫する「特攻」の、知られざる証言を掬いあげる戦争ノンフィクションの白眉、当時の取材写真と新規解説を増補した決定版。文庫版解説(本書に再録)・入江徳郎。新書版解説・大木 毅。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322409000457/
石井妙子/岸富美子『満映秘史 栄華、崩壊、中国映画草創』
満映崩壊後に何が起きたか? 当事者による最初で最後の証言で現れた事実!
中華人民共和国第一作の映画スタッフは日本人だった。甘粕正彦が君臨し、李香蘭が花開いた国策映画会社・満洲映画協会。その実態、特に満洲崩壊後の軌跡は知られていない。内田吐夢監督や元社員が詳細を話してこなかったからだ。原節子主演の日独合作映画『新しき土』に参加後、満映に入社し、敗戦後は中国映画の草創を支えた映画編集者、岸富美子。最後の証言者の氏が遺した秘史の数々とは?
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322109000861/