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【ブックガイド】なぜ「戦争」が選ばれたのか? 敗北の本質を問う新書4選
2025年は太平洋戦争の終結から80年の節目を迎えます。
かつてこの国は、なぜ「戦争」という手段を選び、なぜ絶望的な敗戦を迎えたのでしょうか。
大戦の知られざる側面に光を当てた最新研究、日清戦争まで遡り、50年史を一本の線で結ぶ大著、大戦を率いた将校・下士官兵たちの肖像を伝える対談、日本海軍最高首脳者たちが戦後極秘に行った会議の記録――
この夏、歴史を振り返り過去を見つめ直すために、ぴったりの角川新書4選を紹介します。
なぜ「戦争」が選ばれたのか? 敗北の本質を問う新書4選
広中一成『後期日中戦争 太平洋戦争下の中国戦線』
真珠湾攻撃の裏で起きていた、敗北。41年以降の中国戦線の実像を描く!
日本人は、日中戦争を未だ知らない――。1937年の盧溝橋事件、南京事件や38年の重慶爆撃までは有名だ。しかし、41年12月の太平洋戦争開戦後、中国戦線で日本軍がどのような作戦を展開していたのかは、対米戦の陰に隠れ、意外な程に知られていない。主要作戦に従軍し続けた名古屋第三師団の軌跡から、泥沼の戦いとなった中国戦線に光を当てる新たな日中戦争史。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322001000037/
戸髙一成『日本海軍戦史 海戦からみた日露、日清、太平洋戦争』
旧帝国海軍の戦いを総検証!日清戦争から太平洋戦争は50年戦争であった。
栄光から敗北まで、その全軌跡! 日清戦争の勝利から太平洋戦争の敗北まで半世紀。いわば50年戦争であった。太平洋戦争の開戦決意と敗北の原因は日露戦争の華々しい勝利を遠因とした面が大きく、日露戦争の勝利の要因は、日清戦争の苦悩の勝利から得た教訓に学んだことにあったのだ。海軍の艦艇設計思想と戦略思想を踏まえ、海戦図を基にして、
日露戦争の「完全勝利」の内実をはじめ、帝国海軍の戦いを海軍研究の第一人者が徹底解説する。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322009000582/
戸髙一成/大木毅『帝国軍人 公文書、私文書、オーラルヒストリーからみる』
大日本帝国、陸海軍秘話!大和ミュージアム館長と『独ソ戦』著者が初公開。
大日本帝国陸海軍の将校・下士官兵は戦後に何を語り残したのか? 戦後も陸軍はヤマタノオロチで、海軍は双頭の蛇の組織構造だったこと、瀬島龍三が情報を握りつぶした話が漏れた経緯に、松井石根の『陣中日記』改竄を突き止めた舞台裏をはじめ、陸海軍の秘話が明かされる。そして、日本軍の文書改竄問題から、証言者なき時代にどう史資料と向き合うかに至るまで、直に証言を聞いてきた二人が語りつくす!!
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321906000880/
新名丈夫(編)『海軍戦争検討会議記録 太平洋戦争開戦の経緯』
敗戦早々、海軍最高首脳による秘密会議が行われていた。第一級資料、復刊!
日本海軍はなぜ太平洋戦争に突入したのか? この議題を元に、敗戦間もない1945年12月、生き残った日本海軍最高首脳者による、極秘の戦争検討会議が行われていた。永野修身元帥以下、開戦前後の軍政軍令の責任者、幕僚など29名が参加し、翌年1月にかけて、この特別座談会は4回行われる。記録を託されたのは、戦時中に東條と陸軍を批判して懲罰召集をされた「竹槍事件」の新名記者だった。海軍などの助力で召集を解除され、海軍報道班員として敗戦を迎えた氏が30年以上秘蔵した後に公開した一級資料が待望の新書化。解説・戸高一成
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322012000793/