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【ブックガイド】時代を変え、時代に変えられた 「戦争と人」を描く新書4選
2025年は太平洋戦争の終結から80年の節目を迎えます。
この時代を生きた将校と兵士たちは、みな歴史の奔流に翻弄されながら、それぞれに全く違った道を歩んでいきました。
無数の逸話と批判に彩られた海軍大将・山本五十六、軍国少年として憧れた戦艦に乗り込み、死の淵を経験した渡辺清、徴兵され、南方へと送られた若き水木しげる、昭和天皇の信認を得ながら、現役を追われた山梨勝之進――。
先の見えない時代を、彼らはどのように生き抜いたのか、「戦争と人」を描く角川新書4選を紹介します。
時代を変え、時代に変えられた 「戦争と人」を描く新書4選
大木毅『「太平洋の巨鷲」山本五十六 用兵思想からみた真価』
名将か、凡将か?真贋を問う。『独ソ戦』著者の新境地、五十六論の総決算!
戦争に反対しながら、戦争を指揮したことで「悲劇の提督」となった山本五十六。そのイメージは名将から、その反動としての凡将・愚将論まで、百家争鳴の状態となっている。しかし、これまでの研究は政治との関わりに集中し、軍人・用兵思想家としての評価は後景に退いていた。戦略・作戦・戦術の三次元における指揮能力と統率の面から、初めて山本を解剖する!
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322005000654/
渡辺清『戦艦武蔵の最期』
「不沈艦」が沈むまでの戦場の現実を描いた戦記文学の傑作、復刊!
“不沈艦” 神話を信じ、乗り組んだ船で見たのはあまりに悲惨な戦場の現実だった――全長250m超の大和型2番艦「武蔵」は1944年10月、日本の存亡をかけたレイテ沖海戦へと出航する。アメリカの航空戦力を前になすすべなく、主砲も沈黙するなか、「おれ」が選んだ道とは? 組織内暴力や上官の不条理、無差別に訪れる死。実際の乗艦経験をもとに、戦場の現実を描いた戦記文学の傑作。鶴見俊輔氏の論考も再録。 解説・一ノ瀬俊也
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322307000500/
水木しげる/荒俣宏『戦争と読書 水木しげる出征前手記』
青年水木しげるの出征直前の絶望と覚悟を、荒俣宏が読み解く!
水木しげるが徴兵される直前、人生の一大事に臨んで綴った「覚悟の表明」たる手記。そこから浮かびあがるのは、これまで見たことがない懊悩する水木しげるの姿。太平洋戦争下の若者の苦悩と絶望、そして救いとは。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321506000361/
山梨勝之進『歴史と名将 海上自衛隊幹部学校講話集』
条約派を代表し、昭和天皇が篤い信任を置いていた元海軍大将による講話録!
堀悌吉らと共に条約派の筆頭としてロンドン海軍軍縮条約締結に力を注ぐも、強硬派の艦隊派によって予備役に追いやられた海軍大将・山梨勝之進。昭和天皇の「人間宣言」の文案作成にもかかわる程、信頼を天皇から寄せられていた。海軍=薩閥の統領で、日露戦争時の海軍大臣も務めた山本権兵衛に仕え、海軍創設期の記憶も引き継ぐその男が最晩年に力を注いだのは、海上自衛隊幹部学校で行った講話だった。昭和史研究者が名著と推してきた作品、復刊。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322206000777/