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試し読み

chapter 7 堀江美都子 「わぁーいよかった」で歯車が動いた 『勇気の言魂 アニソン&ゲーソンシンガーが語る苦難の乗り越え方』試し読み#8

『幽☆遊☆白書』蔵馬役でデビュー、『新世紀エヴァンゲリオン』碇シンジ役、『呪術廻戦0』乙骨憂太役ほか、数々の著名な役を務めてきた声優の緒方恵美さん。
シンガーとしても活躍する緒方さんが、コロナ禍のエンタメ業界の現状を憂え企画した「Precious Anime & Game Song Festival」(通称:プレフェス)。
そこで語られた出演者の、これまでの人生で体験してきた「苦難」と「それをどうやって乗り越えてきたか」は、聞き手の胸を打ち、また励ましてくれるエピソードでした。

ぜひその物語をもっと多くの方に届けたい、世界中のみんなに更に元気と勇気を――
大きく書き下ろしも加え、『勇気の言魂 アニソン&ゲーソンシンガーが語る苦難の乗り越え方』として一冊に結晶化しました。

フェスの出演者(本書著者)は、緒方恵美さんのほか、angela(atsukoさん・KATSUさん)、石川智晶さん、内田彩さん、川村ゆみさん、高橋洋子さん、中川翔子さん、堀江美都子さん、Liaさん。
初めて明かされるエピソードもたっぷり。
「カドブン」で特別試し読みを公開いたします。

書籍情報・著者プロフィールについての記事はこちら↓
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000012427.000007006.html

試し読み8日目は、歌手デビュー50周年を越えて活動されている堀江美都子さんの章から。彼女の人生を変えたあの作品とは……!?



『勇気の言魂』書誌ページはこちら↓
https://www.kadokawa.co.jp/product/322205001046/

『勇気の言魂』試し読み#8



chapter 7 堀江美都子

Profile
 1966年、フジテレビ「ちびっこのど自慢」に出場。1969年、テレビまんが『紅三四郎』の主題歌でアニメ歌手デビュー。以後、彼女の歌う主題歌は週に10曲以上も放送され、数々のヒットソングが生まれる。レコーディングした楽曲は1000曲超。1977年には空前のアニメブーム、「キャンディ キャンディ」は100万枚突破の大ヒット、数々のヒット賞に輝く。
 そののち、様々な分野でその才能を発揮。なかでもシンガーとしてのオリジナルアルバム制作やコンサート活動を意欲的に行っている。
 声優としても多数の作品に出演。「世界名作劇場」シリーズでは『愛少女ポリアンナ物語』のポリアンナ役、『私のあしながおじさん』のジュディ・アボット役をつとめた。
 また、堀江美都子シンガーズラボを主宰し、次世代に自身の経験から生まれた歌唱テクニック全般を指導。洗足学園音楽大学 声優アニメソングコース客員教授。「東京アニメアワードフェスティバル2019」にて、功労部門受賞。

===
堀江美都子さんと、私。  緒方恵美

 私自身が、まだまだまだまだ初々しい?(笑)新人だった頃。
 堀江美都子さんに出会いました。

 当時同じ事務所だったので、最初にご挨拶したのはおそらく事務所の新年会等で。
 それからスタジオで。
『美少女戦士セーラームーン』でウラヌスとギャラクシアとしてが先だったか、OVA『覚悟のススメ』の散(ハララ/主人公の兄)と掘江罪子(ホリエツミコ/ヒロイン)としての方が先だったかが定かではないのですが、インパクトが強かったのは罪子。役名でお察しの通り、原作者の先生が堀江さんをイメージして描かれたその役に向かう堀江さんの姿に、なんて可愛らしいんだろう! と……大先輩に対してですが、失礼ながら思ってしまったのが最初。
 そのくらいキュートな方だった。

(このパートのつづきは、『勇気の言魂』書籍でお楽しみください) 


===

堀江美都子が語る、あのときの苦難と、乗り越え方。


前触れなく参加した声優オーディション

堀江美都子:私は、ある一つのアニメ作品に、自分がつらいときに救われたお話をしますね。
 私は12歳でデビューして、五十何年か歌っています。
 その中では、1週間に10曲くらい自分の主題歌とかが流れてきていた時期もありました。でも、いつかはね、いいなぁと思っていても人ってちょっと飽きちゃう時期が来たりするもの。お仕事って山や谷、流れがあるんですよね。
 その一つ、ドーンって谷が来たときがあったんです。気が付いたら、1週間に1度も1本も主題歌が流れてないときが来た。私は歌が好きで歌っていきたいけれど、もしかしたらもう歌えないのかもしれないなぁって悩んでいたんです。それが20代の後半のときです。
 そんなときにどこからか、何の前触れもなく、声優さんのオーディションに来てください、と言われたんです。それが世界名作劇場の『愛少女ポリアンナ物語』という作品だったんです。


「わぁーいよかった」で歯車が動いた

堀江:わからないけれどとにかく行って、その台本を見て、セリフを言う。セリフがとにかくたくさんでした。小さい女の子の役なんだけれど、すごーくたくさんのセリフを覚えてオーディションを受けました。そして、何故受かったかわからないんだけれど、受かったんですよ。でも、主題歌は歌わなくていいって言われてしまったんです。それまでは、主題歌を歌って声優さんもやるから、自分の立ち位置というか価値があるのかなと思ってたんだけれど、声優さんだけ。それで主人公の声で来てくださいって言われて行ったんです。
 この作品の台本の中にね、毎週毎週「わぁーいよかった」「わぁーいよかった」と出てくるんです。どんな辛いことの中からも、たとえば「今日は雨だけど、明日がいいお天気だと思うと、わぁーいよかった」って言うんですよ。
 最初の内は、この「わぁーいよかった」って言うのがすごーくしんどかったんです。でも、何度も何度も、1話のあいだに何十回となくその言葉を言っていると、暗示にかかったように自分のプライベートな生活の中でも「わぁーいよかった」って言ってる自分がいたの。そのときになにか、歯車がグンって違う動き方をしはじめたなぁって気が付いた。

(このパートのつづきは、『勇気の言魂』書籍でお楽しみください) 


===
(After talk)

 ある日突然、人生の歯車が「カチッ」と変わることがあります。

 良い方向にということはもちろん。ただ歯車が「きっかけ」と捉えると、悪い方に回り始めたと思うことの方が強く心に残るので、「歯車が狂った」的な表現として残りやすいかもしれません。
 でもその一見「悪い方に」は――もしかしたら、よくなるための布石なのかもしれません。

 堀江さんのお話は、心に深く刺さりました。
 この日聴いたその歌声は、本当に魂の底に響き渡るような、一生忘れられない素晴らしい歌声でした。

 私の人生の転機。
 いろいろあるけど、一番は、舞台俳優から声の世界に転向してきた時だと思います。

(このパートのつづきは、『勇気の言魂』書籍でお楽しみください) 


*明日は、内田彩さんの章の試し読みを公開します。

作品紹介



勇気の言魂 アニソン&ゲーソンシンガーが語る苦難の乗り越え方
企画・監修・著:緒方 恵美
著者:angela / 石川 智晶  / 内田 彩 / 川村 ゆみ / 高橋 洋子 / 中川 翔子 / 堀江 美都子 / Lia
定価: 1,650円(本体1,500円+税)
発売日:2023年03月31日

世界中のみんなに元気と勇気を―― 困難を乗り越えるための魂の言葉
世界中のみんなに元気と勇気を―― 
一流のアニソン・ゲーソンシンガーたちによる、困難を乗り越えるための魂の言葉

『幽☆遊☆白書』蔵馬役でデビュー、『新世紀エヴァンゲリオン』碇シンジ役、『呪術廻戦0』乙骨憂太役ほか、数々の著名な役を務めてきた、デビュー30周年を迎えた声優・緒方恵美。
シンガーとしても活躍する緒方が、コロナ禍のエンタメ業界の現状を憂え、「世界中に元気と勇気を届けたい」と企画した「Precious Anime & Game Song Festival」はクラウドファンディングで費用を集め大成功。2022年3月27日に開催、特別編集版が期間限定で全世界無料配信された。

「本物を届ける」という方針のもと一流のアニソン&ゲーソンシンガーが集結したフェスとなったが、届けられた歌声のみならず、ライブMC&パンフレットで語られた、出演者がこれまでの人生で体験してきた「苦難」と「それをどうやって乗り越えてきたか」は、聞き手の胸を打ち、また励ましてくれるエピソードだった。

ぜひそれらの物語をもっと多くの方に届けたい、世界のみんなに更に元気と勇気を――
「奇跡と希望の音楽フェス」の「魂の言葉」が一冊に結晶化! 

書き下ろし原稿、貴重なライブ写真も収録。

【出演】緒方恵美、angela、石川智晶、内田彩、川村ゆみ、高橋洋子、中川翔子、堀江美都子、Lia

※各人パートは、緒方恵美による各章プロローグ「○○さんと、私。」、フェスでのトークおよびパンフレット寄稿をもとにした内容に加筆修正をした「○○が語る、あのときの苦難と、乗り越え方。」、緒方恵美による書き下ろし「After talk」で構成。

詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322205001046/
amazonページはこちら


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