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連載

カドブン meets 本が好き! vol.7

【本が好き×カドブン#7『笑え、シャイロック』】「シャイロックってなに?」と思った貴方、ぜひ手に取ってみてください。

カドブン meets 本が好き!

書評でつながる読書コミュニティサイト「本が好き!」(https://www.honzuki.jp/)に寄せられた、対象のKADOKAWA作品のレビューの中から、毎月のベストレビューを発表します!
>>第6回『35歳、働き女子よ城を持て!』



第7回のベストレビューは、み~くまさんの『笑え、シャイロック』(著者・中山七里)に決まりました。み~くまさん、ありがとうございました。

「シャイロックってなに?」と思った貴方、ぜひ手に取ってみてください。

レビュアー:み~くまさん

タイトルを見てまず最初に頭に浮かんだ言葉

「シャイロックってなに?」

しかも、表紙には笑顔と思しき顔の一部分と札束の絵。

タイトルも表紙も、これまで読んだ中山作品のイメージとは異なった雰囲気。
でもそれがかえって好奇心をかきたててくれた気がします。

ジャンル分けするとすれば本作も「ミステリー」になると思うのですが
単なる「犯人捜し」に止まらないのが中山作品の魅力の1つ。

今回は「銀行」という異質な世界が舞台となっていましたが、
ここでも中山ワールドは健在でした。

銀行を舞台にした小説といえば、
池井戸先生の「半沢シリーズ」を思い起こすかもしれませんが、
中山先生が描く物語世界は池井戸作品とは全く異質なもの。

物事を異なる視点で見つめることによって、
出来事や言動の影に隠されている真実を探りだし、
そこに関わる人間の本性や本質といった物を明らかにする。

一般的なミステリーであればここまでで十分。

でも、すべてを明らかにした上で、関係者に新たな一歩を踏み出すきっかけを与えてくれる。
それが中山作品の素晴らしいところだと思います。

強引な手法で債務を回収するという話に最初は少し戸惑っていたのですが、
読み進めるうちにどんどん物語にシンクロしていって、
次第に自分自身も「シャイロック化」していくような感じでした。

そして、読み終わった時には、不思議と何かを始めたい気分に。
作品に触れることで、心が少しだけパワーアップできがような気がします。

新しい一歩を踏み出すきっかけを探している方や、
最近ちょっと仕事に疲れている方に是非とも読んで頂きたい作品。

読み終わった後、ちょっとだけ元気になれること請け合いです♪

蛇足ですが・・・
中山先生、山賀氏も結城氏も、シャイロックを名乗るには善人過ぎると思いますよ。

ご購入&試し読みはこちら▶中山七里『笑え、シャイロック』| KADOKAWA
本が好きレビューページ→https://www.honzuki.jp/book/278471/review/229068/

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