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角川文庫キャラホラ通信

【キャラホラ通信4月号】『紅い糸のその先で、』刊行記念 優衣羽インタビュー

角川文庫キャラホラ通信

『僕と君の365日』でデビューし、「感動した」「結末に涙……!」と絶賛を受けている作家・優衣羽さん。最新作となる切ない物語『紅い糸のその先で、』が今月、角川文庫より発売! 作品に込めた想いをたっぷりうかがいました。


――まずは、本作が生まれたきっかけを教えてください。

優衣羽:運命や自分の行く末を知っていたら、人の生き方は変わるだろうかと考えたのが始まりでした。先が見えていれば傷ついたり、悲しんだりする事も少なくなって、人生が快適になるのでは……! と考えたのですが、見えているからこそ変わらない現実に絶望しないかとも思いました。

運命という言葉を主軸に考えた時、安直なのですが赤い糸が見えるのはどうだろう? と考え、糸に振り回される等身大の女の子を思いつきました。人は誰しも人間関係に悩みや不安を抱えていると勝手ながらに思っているので、赤い糸が見える事でより人との付き合いが怖くなった女の子が生まれ、その子を一人で歩ませないために元気付けてくれる友人や救ってくれる人など、主要人物が生まれていきました。



――なるほど。この作品の読みどころはどこでしょうか?

優衣羽:何と言っても主人公のつむぎと解人の掛け合いです!! 今作はつむぎの視点で物語が進むのですが、お世辞にも彼女は明るいキャラクターだとは言えません。捻くれていて達観している、人の顔色を気にして自分を偽っているような女の子です。しかし、そんな主人公だけでは暗い話に落ちていってしまうので、解人という、達観しているけれど彼女からはそう見えない、似ているようで違うキャラクターを出しました。

つむぎから見れば解人はとにかく腹の立つ存在。作中で何度も出てきますが、何かを言う度に腹の立つ笑みを浮かべるような存在です。一見適当そうですが、つむぎの事をしっかり見ている解人という存在はつむぎにとって救いでもあり現実を突きつけられるような存在でもあります。

また、そんな解人に影響されたつむぎがどんどん成長していく所も読み所だと思っています。本作では成長という言葉をキーポイントにしています。最初は捻くれた主人公が、解人や様々な人に向き合っていく事になってどんどん成長し、考え方が変わっていく。これは我々もそう変わらないのではないのでしょうか。人に影響されない人間なんてどこにもいません。だからこそ、読みながら追体験していただきたいと思いました。

作中ではそんな二人が言い合いながら、何だかんだ仲良くしているシーンが多々あります。ぜひそこを注目して、ふとした瞬間に投下されるキュンキュン爆弾に胸を締め付けられて欲しいです。


――キュンキュン爆弾(笑)。期待が膨らみます……! 特にお気に入りのキャラクターはいますか。その理由も教えてください。

優衣羽:一番が絞れない…。書いていて楽しかったのは由佳梨、ストーリーとしては解人、考えさせられたのはつむぎです。

優衣羽作品において毎度出演が決まっているのが明るい馬鹿枠です。今作では由佳梨がそのポジションを担当しています。この明るい馬鹿枠なのですが、簡単に言うと書いている側の箸休めと読者さんを奈落に落とさないという役割を持っています。明るい馬鹿枠がいるだけで重たい話も多少は読めるようになり、こちらも書いていて気が楽になります。良かったら注目して下さると嬉しいです。

ストーリーとしては間違いなく解人だと思います。この解人という人物は何を考えているか分からなくてつむぎは最初敵意を向けていたのですが、本当はただ愛情深いだけの人間だったりします。その愛情を表現するのにつむぎをからかう素振りを見せるだけで、最後まで読むと実は一番解人が正直なのでは……? と考えさせられると思います。相手の事を思い動く、そんな人だと理解しているからこそつむぎは苛立ったのだと思います。

最後に、つむぎですね。素直になれず卑屈だけれど人は嫌いになれない。悪い子ではないけれどいい子でいる事も出来ないような、そんな不器用な女の子です。書いていて結構楽でした。作者本人が同じような捻くれ思考を持っているので、多分捻くれている奴はこう言うな……など先の展開を作りやすかったです。


――新刊が出たばかりで気が早いですが……(笑)、今後書いていきたいものを教えてください。

優衣羽:書きたいものは沢山ありますね。それこそ腐るほどあります。今回のように青春など恋愛に重きを置いた話は勿論、ファンタジー小説、SF、歴史物、ライトノベルと言われるようなものなどネタは沢山あるので拾ってくださるのを待っています。半分冗談です。

連載と言われるようなお仕事にも携わりたいですし、書きたいもの、やりたい事は数え切れません。書けるのであればプライベートが満ち満ちになってもいいかなと思うくらいです。現に書きたいものが溢れ出し続けているせいで、小説家になろうなどのWebサイトで新規小説をあげてしまうくらいには沢山あります。

まだ駆け出しなので大きな発言はしたくないのですが、一つのジャンルだけではなく色々なジャンルを書けるような、そんな作家でありたいと思っています。なので、与えられたチャンスを全て生かしていきたいと思っています。お仕事、お待ち、しております!!!


――最後に、読者に一言メッセージをお願いします!

優衣羽:新刊『紅い糸のその先で、』が4月24日に発売になります。今回初めて私の作品を手に取っていただく方も多いと思うのですが、まずはデビュー作から応援して下さっていた方々にご挨拶と謝罪をさせてください。

デビュー作から何の音沙汰もないまま一年も待たせてしまった事を本当に申しわけなく思っています。この場を借りて謝らせてください。タイミングなど色々な要因があると思いますが、それも全て自分の力量不足かなと考えています。楽しみに待っていてくれた方にはいつも申しわけない気持ちでいっぱいでした。

ですが、一年越しの新刊が発売されます。待たせた分の期待に応えられればいいなと思っています。楽しみにしていてください。

今回、初めて私の作品を手に取ってくださる方へ。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。この作品は恋と成長、人間関係など様々な側面を組み合わせて出来ております。また、コンセプトが「口にしなければ伝わらない」です。読み終わった後、ぜひ大切な人に言いたかった事を伝えてみて下さい。きっと幸せが訪れると思います。

長くなってしまいましたが、今後とも謙虚に貪欲に真摯に、書く事や応援して下さる方々と向き合っていきたいと思っております。変わらず応援して下されば幸いです。また、この作品は私一人で作り上げたものではなく、多くの関係者の方々が携わって出来た作品です。関わってくださった全ての人に感謝して、この先も変わらず書き続けていきたいと思います。本当にありがとうございました。



優衣羽紅い糸のその先で、』詳細はこちら(KADOKAWAオフィシャルページ)
https://www.kadokawa.co.jp/product/321912000260/


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