『幽☆遊☆白書』蔵馬役でデビュー、『新世紀エヴァンゲリオン』碇シンジ役、『呪術廻戦0』乙骨憂太役ほか、数々の著名な役を務めてきた声優の緒方恵美さん。
シンガーとしても活躍する緒方さんが、コロナ禍のエンタメ業界の現状を憂え企画した「Precious Anime & Game Song Festival」(通称:プレフェス)。
そこで語られた出演者の、これまでの人生で体験してきた「苦難」と「それをどうやって乗り越えてきたか」は、聞き手の胸を打ち、また励ましてくれるエピソードでした。
ぜひその物語をもっと多くの方に届けたい、世界中のみんなに更に元気と勇気を――
大きく書き下ろしも加え、『勇気の言魂 アニソン&ゲーソンシンガーが語る苦難の乗り越え方』として一冊に結晶化しました。
フェスの出演者(本書著者)は、緒方恵美さんのほか、angela(atsukoさん・KATSUさん)、石川智晶さん、内田彩さん、川村ゆみさん、高橋洋子さん、中川翔子さん、堀江美都子さん、Liaさん。
初めて明かされるエピソードもたっぷり。
「カドブン」で特別試し読みを公開いたします。
書籍情報・著者プロフィールについての記事はこちら↓
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000012427.000007006.html
試し読み最終日は、フェスの、そしてこの本の企画者の、緒方恵美さんの章から。前代未聞のクラウドファンディングにあたって心に刻んだこととは。
『勇気の言魂』書誌ページはこちら↓
https://www.kadokawa.co.jp/product/322205001046/
『勇気の言魂』試し読み#10
chapter 9 緒方恵美
Profile
6月6日生まれ。愛称はアニキ、オガタ、漢八段。
アニメ『幽☆遊☆白書』蔵馬役で声優デビュー&ブレイク。少年・少女から大人の男女まで、シリアス・コミカルあらゆる役柄を自然体で演じる幅の広さを持つ。
また艶のある低音~高音まで3オクターヴ強の、パワフルでソウルフルなボーカルで、シンガーソングライターとしても活躍。近年では、聴く人の背中を優しく熱く押す「エール・ロック」楽曲を多数発表。声優としての代表アニメ出演作品の主題歌をカバーしたアルバム『アニメグ。』楽曲とあわせ、国内はもちろん、海外でも精力的にライブ活動をおこなっている。
2021年、初の自伝エッセイ『再生(仮)』を刊行。
2022年10月10日でデビュー30周年を迎え、アニソンカバーミニアルバム『アニメグ。30th』を23年2月に発売。
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緒方恵美が語る、あのときの苦難と、乗り越え方。
絶対に大丈夫だと自分を信じること
緒方:私のことも、場つなぎのトークとしてしゃべらせていただこうと思います。
自分はずっと長いこと、「一番最悪のこと」を想定してやってきました。たとえばこういう事態が起こったときには一番最悪の状況はこうだ、ではこれ以上にしかならないはずだから頑張ろう、みたいな感じに思ってずっとやってきたんです。
その「最悪に備えて頑張る」というのは、どちらかというとスタッフ的な考え方だと思うんです。このクラウドファンディングもそのような考えでいて、最悪のことを考えてきていました。もちろん、今回は「All-or-Nothing方式」のプロジェクトだったので、ダメならダメでなんですけども。色々なことを考えました。
そして、以前に2回クラウドファンディングをやったことがあるのですが、そのときはキュレーターさんが「初日が全て」だとおっしゃっていた。初動で半分以上いかないとダメだと。今回のクラウドファンディングでは、初日には25%くらいしかいかなくて、あぁどうしようって思ったんです。
それで、いろんな人のことを考えて、またいつものように最悪のことにならないようにどうするか、という「底」から考えていたんです。
けれど。
年を越える辺りのところである人に言われたのが「あなたのその考え方は美しいけれども、それでは動かないことがあるよ。絶対に大丈夫だと自分を信じなさい」ということ。その言葉を受けて、なるほど、そうですね、これからは大丈夫という言葉しか吐かないようにしようと決めました。
私にしては珍しく「大丈夫だ」という言葉しかずっとしゃべらない1ヶ月と少しを過ごしてきました。おかげでこのように皆さんとお会いできて、こういうフェスを開くことが出来ました。本当にありがとうございます。
エンターテインメントというのは光を届ける仕事
緒方:自分がフェスをやることになるなんて、まったく露ほども思っておりませんでした。こんなに大変な世の中なのに俺ら全部仕事を止められて、どうすればいいんだろうと思ったけど、私たちにできることは――
(このパートのつづきは、『勇気の言魂』書籍でお楽しみください)
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(After talk)
絶対大丈夫だと自分を信じる――
私は、――元々、超がつくほど陰キャでした。
若者らしい「根拠のない自信」は人並み以上に持ってた。
でもそれと同じくらい、そういう自分が嫌いだと思う気持ちを強く抱えたまま大人になりました。
自分が好きで、自分が嫌い。
相反する矛盾を真正面から捉え、自覚しながら進む面倒な性格。
自由に生きたいと心から願いながら、地に足をつけた考え方ができるようになりたいと願う――とても男性的に考え、大胆に行動に移す自分と、それを止めにかかる2つの正反対な人格を内包する身体。
(この辺り生まれたホロスコープが示しているようです。by.拙著『再生(仮)』)
そんな「自己矛盾」を抱え続けた自分を救ってくれたのが、今の仕事でした。
(このパートのつづきは、『勇気の言魂』書籍でお楽しみください)
作品紹介
勇気の言魂 アニソン&ゲーソンシンガーが語る苦難の乗り越え方
企画・監修・著:緒方 恵美
著者:angela / 石川 智晶 / 内田 彩 / 川村 ゆみ / 高橋 洋子 / 中川 翔子 / 堀江 美都子 / Lia
定価: 1,650円(本体1,500円+税)
発売日:2023年03月31日
世界中のみんなに元気と勇気を―― 困難を乗り越えるための魂の言葉
世界中のみんなに元気と勇気を――
一流のアニソン・ゲーソンシンガーたちによる、困難を乗り越えるための魂の言葉
『幽☆遊☆白書』蔵馬役でデビュー、『新世紀エヴァンゲリオン』碇シンジ役、『呪術廻戦0』乙骨憂太役ほか、数々の著名な役を務めてきた、デビュー30周年を迎えた声優・緒方恵美。
シンガーとしても活躍する緒方が、コロナ禍のエンタメ業界の現状を憂え、「世界中に元気と勇気を届けたい」と企画した「Precious Anime & Game Song Festival」はクラウドファンディングで費用を集め大成功。2022年3月27日に開催、特別編集版が期間限定で全世界無料配信された。
「本物を届ける」という方針のもと一流のアニソン&ゲーソンシンガーが集結したフェスとなったが、届けられた歌声のみならず、ライブMC&パンフレットで語られた、出演者がこれまでの人生で体験してきた「苦難」と「それをどうやって乗り越えてきたか」は、聞き手の胸を打ち、また励ましてくれるエピソードだった。
ぜひそれらの物語をもっと多くの方に届けたい、世界のみんなに更に元気と勇気を――
「奇跡と希望の音楽フェス」の「魂の言葉」が一冊に結晶化!
書き下ろし原稿、貴重なライブ写真も収録。
【出演】緒方恵美、angela、石川智晶、内田彩、川村ゆみ、高橋洋子、中川翔子、堀江美都子、Lia
※各人パートは、緒方恵美による各章プロローグ「○○さんと、私。」、フェスでのトークおよびパンフレット寄稿をもとにした内容に加筆修正をした「○○が語る、あのときの苦難と、乗り越え方。」、緒方恵美による書き下ろし「After talk」で構成。
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322205001046/
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