「小説 野性時代」編集後記(2023年12月号) すべてが明かされたときの衝撃と感動――道尾秀介『透明カメレオン』をオススメ!
「小説 野性時代」編集後記

最も旬で刺激的な物語が詰まった月刊文芸誌「小説 野性時代」。
その2023年12月号より、「編集後記」を特別公開!
編集長自らが、本誌の見どころやおすすめ作品を紹介したり、読者のみなさまへのメッセージを綴ったり……。
本との出会いのきっかけとして、ぜひお役立てください。
(本記事は「小説 野性時代 2023年12月号」に掲載された内容を転載したものです)
「小説 野性時代」編集後記(2023年12月号)
東川篤哉さんの新連載が始動! 「谷根千ミステリ散歩」新シリーズ一話目のタイトルは「密室の中に猫がいる」です。猫&ユーモアの本格ミステリを前後編でお届けします。読切には山本一力さん「おてるの灯明台」。人情時代小説の名手による短編をご堪能ください。さて、今月おススメする角川文庫は道尾秀介さん『透明カメレオン』。素敵な声&冴えない容姿のラジオパーソナリティとその仲間たちが、ある〝殺害計画〟に巻き込まれる物語。主人公が面白おかしくラジオで語る場面を挟みつつ展開するストーリーがとにかく楽しい!とわくわくで読み進め、すべてが明かされたときの衝撃と感動といったら‼ 小説ならではの興奮が味わえる、最強のエンタメ作品です。(中)
掲載号紹介
小説 野性時代 第241号 2023年12月号
編 小説野性時代編集部
発売日:2023年11月25日
商品形態:電子専売
東川篤哉の新連載「谷根千ミステリ散歩」開幕! 読切には山本一力の人情時代短編「おてるの灯明台」掲載。超豪華執筆陣で贈る月刊文芸誌。
【新連載】
東川篤哉――谷根千ミステリ散歩 密室の中に猫がいる 前篇
東京・谷中には、おいしい食べ物、下町情緒、
そしてミステリが揃っている!
【読切】
山本一力――おてるの灯明台
おてるは富くじの当たり札を持ったまま亡くなった。
引き取り手を失った当選金の行方は──?
【連載】
赤川次郎――三世代探偵団 愛と哀しみへの逃走
秋吉理香子――殺める女神の島
伊吹有喜――銀の神話
今村翔吾――天弾
恩田 陸――産土ヘイズ
垣根涼介――武田の金、毛利の銀
河崎秋子――銀色のステイヤー
櫛木理宇――死蝋の匣
近藤史恵――風待荘へようこそ
新川帆立――目には目を
増田俊也――七帝柔道記II 立てる我が部ぞ力あり
森 絵都――デモクラシーのいろは
【コラム】
告白します――片島麦子「猫と暮らすとは思わなかった」
私の黒歴史――三日市 零「提出物でそれはやめとけ」
私の黒歴史――夢野寧子「薔薇ニ棘アリ」
【記事】
Book Review「物語は。」吉田大助
――逢坂冬馬『歌われなかった海賊へ』
https://www.kadokawa.co.jp/product/322301000683/
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書籍紹介
透明カメレオン
著者:道尾 秀介
発売日:2018年01月25日
驚愕と感涙のラストが待つ、最強のエンタメ小説!
ラジオパーソナリティの恭太郎は、素敵な声と冴えない容姿の持ち主。バー「if」に集まる仲間たちの話を面白おかしくつくり変え、リスナーに届けていた。大雨の夜、びしょ濡れの美女がバーに迷い込み、彼らは「ある殺害計画」を手伝わされることに。意図不明の指示に振り回され、一緒の時間を過ごすうち、恭太郎は彼女に心惹かれていく。「僕はこの人が大好きなのだ」。秘められた想いが胸を打つ、感涙必至のエンタメ小説。
https://www.kadokawa.co.jp/product/321708000235/
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年に一度の特別版「小説 野性時代 特別編集 2023年冬号」登場!
電子書籍として毎月25日に配信している月刊文芸誌「小説 野性時代」。
その特別編集の紙版「小説 野性時代 特別編集 2023年冬号」が2023年11月22日(水)に発売しました。
直木賞作家・葉室麟の未発表中編「不疑」初掲載に加え、森村誠一の追悼特集、第14回山田風太郎賞の結果発表および選評、佐藤正午・窪美澄ら歴代受賞作家5名による競作を掲載。「小説 野性時代」の新創刊20周年記念特集では、2003年の新創刊以来の歩みを振り返ります。また、伊坂幸太郎、辻村深月の最新刊刊行に合わせた特別企画や、ラランド・ニシダの最新中編小説など、超豪華執筆陣による大ボリュームでお届けします。
年に一度の特別版をぜひお楽しみください!
詳しい情報はこちら https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000013729.000007006.html