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連載

「小説 野性時代」連載コラム「告白します」 vol.1

草森ゆき「怖い人ではありません」【連載コラム「告白します」】

「小説 野性時代」連載コラム「告白します」

最も旬で刺激的な物語が詰まった月刊文芸誌「小説 野性時代」より、コラム「告白します」を特別公開!
執筆者の個性が光る「告白」をお楽しみください。

(本記事は「小説 野性時代 2023年6月号」に掲載された内容を転載したものです)

草森ゆき「怖い人ではありません」
【連載コラム「告白します」】

 初めましての方ばかりだと思います、草森ゆきと申します。先日、カクヨムに載せていた長編小説を本にして頂きました。頑張って書いたものなので、とても嬉しかったです。
 この本にして頂いた話は暴力表現が多く、死人なども出るので人を選ぶ話だと思うのですが、そもそも私は小説を書き始めた頃から暗かったり暴力的だったりする話ばかり書いていました。
 しかし実は、この暴力表現が多いという作風に弊害じみたものがあり……。
 インターネットが初対面の場合、怖い人だと思っていたと言われる確率がかなり高いのです。なぜか怖いことを言われる確率も上がります。倫理観なんてゴミ箱に捨てるものですよね! と言われてそんなつもりは……と怯えたり、気持ち悪い作品! と怒られてインターネット怖すぎんか? と怯えたりしました。
 今までで一番怖かったのは「草森さんの煙草の副流煙が吸いたいです!」でした。はじめは私の書いた小説読んでくれたんだ! と嬉しかったものの、空気が凍るってあのような空気を言うんですね、明らかに現れてしまったこの温度差……。冗談かな? と思って流しかけました。でも本気のテンションだったし、曇りなき直情を感じました。困った、そしてめっちゃ怖い!
 結局強くは否定せず肺癌リスク上がるだけなんでやめてもろて……で逃げました。とても怖かったです。あの方元気なんだろうか、今も誰かの副流煙を求めて彷徨い歩いていたらどうしよう……。それならそれでフェチズムなので、私がとやかく言う話ではないですね……。
 大体の方は実際に会えば普通の人で安心したと言ってくれるのですが、実際に会う前に安心して頂きたい……あと怖いこと言われたくない……。
 私は確かに暴力表現などが好きですが、愛くるしい動物も大好きです。ほら怖くない。かわいい趣味だと自分で思います。モフモフしているものが大好きで、一世を風靡していた某モルモットの車などかわいすぎて毎日繰り返し観ていました。
 動物は特に猫が好きです。実家には猫がいて非常に愛らしく、帰るたびに構います。二匹いるんですよ。めちゃくちゃかわいいのでいそいそと抱っこするんですが、普通に嫌われていて逃げられます。でも一緒に帰る配偶者には懐いている雰囲気で、膝に乗ってゴロゴロ甘えている姿を目撃しました。とてもショックでした。
 もしかして猫にも怖い人だと思われているのだろうか……? ならばこれからは人だけでなく、猫にも普通の人だと思ってもらえるように心機一転頑張りたいです。
 ここまで読んで頂きありがとうございました、またどこかで会いましょう。

プロフィール

草森ゆき(くさもり・ゆき)
滋賀県生まれ、愛知県在住。2020年からWeb小説サイト「カクヨム」への投稿を「草食った」の筆名で開始。筆名を「草森ゆき」に改め、2023年、投稿作に改稿を加えた『不能共』でデビュー。

書籍紹介



不能共
著者 草森 ゆき
定価: 1,815円 (本体1,650円+税)
発売日:2023年04月24日

目の前で彼女に死なれた男×その彼女の旦那だった男。二人の「不能」の行末
「貴方のことが大嫌いなんですよ」
目の前で彼女に死なれた男×その彼女の旦那だった男
ふたりの「不能」な男が、最悪の関係性から、かけがえのない存在になる。
愛憎入り乱れ修羅場系&感動BL!!

交際していた恋人・加奈子が既婚者と知った朝陽大輝。
関係を清算しようとしたが、加奈子は朝陽の目の前で自死してしまう。
葬儀後、加奈子の夫・清瀬隆が朝陽の家を訪れる。二人の関係を知っており、「貴方しか加奈子の話が出来る相手がいない」と言い張り、なぜか日々料理を提供する。
清瀬に嫌悪感を抱き彼の作る食事も拒否する朝陽だったが、自分に執着する彼と接するうち、新たに複雑な感情が生まれていく。
ある時、嗜虐心の赴くままに清瀬と接した朝陽は、彼が「不能」であること、その背景にある加奈子との凄絶な関係性を知り――。

※Web小説サイト「カクヨム」投稿作に大きく加筆修正をし書籍化。
装画=鈴木次郎

詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322210001441/
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掲載号紹介



小説 野性時代 第235号 2023年6月号
編:小説野性時代編集部
希望小売価格:385円(本体350円+税)
発売日:2023年05月25日
商品形態:電子専売

デザインリニューアル号! 【新連載】増田俊也「七帝柔道記II 立てる我が部ぞ力あり」&【読切】貴志祐介「くさびら」&【短期集中掲載】木下昌輝「剣、花に殉ず」掲載!

【新連載】
増田俊也――七帝柔道記II 立てる我が部ぞ力あり
大反響を呼んだ、汗と、涙、涙、涙の青春小説、待望の続編がついにスタート!

【読切】
貴志祐介――くさびら
キノコの幻影が私の全てを包み込んでいく。
奇想と哀愁の読切ホラーミステリ。

【短期集中掲載】
木下昌輝――剣、花に殉ず
宮本武蔵、最強のライバル・雲林院弥四郎。
彼の猛き生涯を描く――これが、剣豪エンタメの最新形!

【連載】
赤川次郎――余白の迷路
秋山寛貴(ハナコ)――人前に立つのは苦手だけど
伊岡瞬――清算 最終回
今村翔吾――天弾
垣根涼介――武田の金、毛利の銀
河崎秋子――銀色のステイヤー
新川帆立――目には目を
中山七里――こちら空港警察
真山仁――ロスト7 最終回

【コラム】
告白します――草森ゆき「怖い人ではありません」
告白します――和田正雪「同じ顔の女」

【記事】
Book Review「物語は。」吉田大助
――西加奈子『くもをさがす』

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