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連載

今野敏「ヤメろと言われても! Ⅱ」 vol.12

【連載コラム】ここ数回取り組んできた戦車プラモデル。二色の迷彩に塗装、ウェザリングもして遂に完成! 今野敏「ヤメろと言われても! Ⅱ」#47

今野敏「ヤメろと言われても! Ⅱ」

※本記事は連載コラムです。

ロシア製の戦車プラモデルが いよいよ完成へ。二色の迷彩に塗装をする。

>>前回はこちら

 さて、いよいよ塗装だ。一番手間がかかるのが、マスキング。迷彩のパターンに合わせてマスキングテープを貼っていく。これが嫌で、フルスクラッチをするときは、色ごとにパーツを分けるというモデラーがいる。そのほうがずっと面倒だと思うが、気持ちはわからなくはない。それくらいにマスキングはたいへんなのだ。 
 マスキングを終えると、エアブラシで迷彩を吹いていく。今回は二色の迷彩なので、一回塗って、またマスキングをする。二度目はパターンも小さくて少ないので、マスキングも楽だ。
 そして、きれいにマスキングパターンが塗り終わった。これで完成と考えても問題はない。工場からロールアウトされたばかりという設定なら、これでオーケー。
 だが、戦車モデラーはそういう設定で満足しようとはしない。使い古された戦車が好みなのだ。だから、徹底的にウェザリングにこだわる。
 せっかくきれいに塗装ができたのに、それを汚していくのだ。だが、もちろんただ汚くするわけではない。実物の戦車にどのような経年変化が起きるかを調べて、それを再現しようと試みるわけだ。
 例えば、長年雨にさらされると当然、サビができる。どういう場所にどういう形でできるかを調べて、それをリアルに再現するのだ。
 塗料がはげて金属の地肌がのぞいているようなところも表現する。履帯りたいに土や砂がこびりついている様子も再現する。
 戦車モデラーにとって、塗装の終了はまだ過程に過ぎない。そこから、ウェザリングが始まるのだ。そして、このウェザリングこそが、戦車モデリングの勝負どころなのだ。
 さて、ウェザリングには一つの鉄則がある。それは塗料の種類だ。基本塗装をした塗料とは別系統の塗料を使わなければならないということだ。
 今回は、基本塗装にアクリル系塗料を使っているので、ウェザリングには、エナメル系塗料を使う。これは、旅客機のプラモを作ったときにも説明したと思う。基本塗装が溶けたりはがれたりしないための配慮だ。
 ウェザリングには伝統的にエナメル系塗料が使われる。伸びがよく、薄めて使うのに適している。使用する塗料や、パステルのパウダーなどを並べてみた。
 まず、ウォッシングと呼ばれる技法で汚し を施していく。レッドブラウンのエナメル系塗料を薄くして、適当に塗っていく。溶剤を浸した綿棒や筆で、余分な部分を拭き取る。
 履帯などは、サンドイエローでドライブラ シ。これは、筆に塗料をつけ、ほとんど拭き取ったような状態でこすりつけていく技法。あとは履帯にパウダーをふった。
 テルミナトールは、主に市街戦で使われたので、それほどひどい劣化はないという想定で、軽めのウェザリングで済ませた。完成だ。


1

塗装のため、迷彩のパターンに合わせてマスキングテープを貼っていく


2

今回は二色の迷彩に仕上げた。こ のあとウェザリングの作業


3

使用するエナメル系塗料や、パステルのパウダーなどを並べてみた


完成


写真=今野 敏

「カドブンノベル」2020年8月号収録「ヤメろと言われても! Ⅱ」第47回より


「カドブンノベル」2020年8月号

「カドブンノベル」2020年8月号


◎つづきの第48回は「カドブンノベル」2020年9月号に掲載しております。


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