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連載

コロナの時代の読書〜私たちは何を読むべきか vol.6

人類が生んだ、最大の古典――夢枕獏【コロナの時代の読書】

コロナの時代の読書〜私たちは何を読むべきか

文字と想像力があれば、人はどこにでも行ける。
世界の見え方が変わる一冊、ここにあります。

夢枕獏さんが選んだ一冊

『史記』

司馬遷・著 小竹文夫+小竹武夫・訳/ちくま学芸文庫
https://bookwalker.jp/series/147536/list/



『史記』に、時おり目を通している。中国のことをよくネタにして物語を書いているので座右の書と言ってもいい。いつどこを読んでもおもしろい。それは、司馬遷が、歴史について語るふりをして、徹底して人間のことを書いているからだ。『史記』がおもしろいというのは、それは人間がおもしろいということに他ならない。

 ぼくが好きな巻は、「秦始皇本紀」、「孝武本紀」、「列伝」などだが、秦の始皇帝がどれだけ凄く、そしてそれだけおろかであったかは、これを読めばよくわかる。権力者は、最後に不老不死を求める。これは、昔からそうだ。始皇帝もそうであった。そして、ついでに、人間というものが、二千年以上昔からいかほども進歩していないということもよくわかる。進歩と我々がよんでいるものは、それは、実は基本的に科学のことであって、人間そのものはどれほども進歩していない。

 読めば、おそらく人間に対する見方が変化する。人類が生んだ、最大の古典だ。

 ぜひ、御一読を。

夢枕獏(小説家)



みなさんもぜひ「コロナの時代に読んで欲しい本」を投稿してください。
ご応募はこちらから→https://kakuyomu.jp/special/entry/readingguide_2020


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