KADOKAWAは、2020年2月8日(土)に読売巨人軍にて22年間にわたってスコアラーを務めた三井康浩さんによる新書新刊『ザ・スコアラー』(https://www.kadokawa.co.jp/product/321906000883/)を発売します。
著者の三井康浩さんは1978年に江川卓さんや鹿取義隆さんらと同期で読売巨人軍に入団(ドラフト外)。現役引退後は二軍マネージャーを経て、スコアラーを22年、その後には査定室長や編成本部参与などを歴任。2018年末日の退団まで40年にわたって巨人軍を支えてきました。2009年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では日本代表チームのチーフスコアラーという大役を務め、世界一にも貢献。それまでは考えられなかった「スコアラーが主導するミーティング」や「スコアラーが試合中のベンチに入って指示を出すこと」などはいずれも日本プロ野球界で初めて三井さんが実施したことであり、その存在は野球界だけでなく、一部のプロ野球ファンにも知られる存在でした。
初めての著作となる本書では培ってきた投手・打者それぞれの評価ポイント、配球の考え方や外国人選手のスカウトまでプロの視点を現場の情報と共に明らかにします。
【目次】
はじめに
序章 残されていたWBCでの大仕事
第1章 職業、スコアラー
第2章 スコアラーはここを見ている―打者編―
第3章 スコアラーはここを見ている―バッテリー編―
第4章 編成部で生かされたスコアラーの視点
終章 元巨人軍スコアラーとして
おわりに
【内容について】
野球というスポーツを細やかに観察し、集めた情報を分析し、監督やコーチ、選手たちにその情報を提供するスコアラーの具体的な仕事の内容、やりがいや苦労がどこにあるのかをお伝えすることを、まず本書では目指します。
次に目指したのが、スコアラーの技術や視点の置き方、価値観といったものを知ってもらうことです。これはなかなか語られることが少ない部分ですが、スコアラーがなにを見て、どのように解釈しているのか――。その一端を知るだけでも、野球を見る面白さは倍増するにちがいありません。野球の観戦術は様々な立場の人から提案されていますが、野球を見る細やかさにおいてスコアラーに勝てる存在はいないはずです。もっと野球を知りたい、試合からなにかを読み取りたいと思っている熱心な野球ファンの人に楽しんでいただくことも意識しました。
そしてもうひとつ、わたしが本書を通じて伝えたいのは、日本のプロ野球界で活動するスコアラーが切磋琢磨して高めてきた技術は、世界でも類を見ない特殊なものであるということです。そして、その技術は日本の野球が世界的なレベルを維持するのに大きな貢献を果たしています。試合をつぶさに観察し、そこから得た情報でチームを支えている人々の存在が、日本の野球の強さにつながっている事実をもっと多くの人に知っていただきたいとも思っています。「はじめに」より引用
【書誌情報】
書名:ザ・スコアラー
著者名:三井康浩
発売日:2020年2月8日(土)
※電子書籍同日配信予定
角川新書
定価:本体900円+税
ISBN:9784040823362
発行:株式会社KADOKAWA
https://www.kadokawa.co.jp/product/321906000883/
【著者略歴】
三井康浩(みつい・やすひろ)
1961年、島根県生まれ。出雲西高等学校時代に強打で鳴らし、1978年ドラフト外で読売巨人軍に入団。同期には、江川卓氏や鹿取義隆氏らがいる。腎臓疾患を患い、1984年に現役を引退。引退後は、二軍マネージャーを経て、スコアラー、査定室長、編成統括ディレクター、編成本部参与などを歴任。入団から退団まで、40年間にわたり裏側から巨人軍を支え続けた。2009年のWBC第2回大会(ワールド・ベースボール・クラシック)では、日本代表チームのチーフスコアラーという大役を務め、世界一に貢献している。現在は、各メディアで野球解説をする傍ら、セミナーや野球教室なども行う。現在、合同会社スリップストリーム所属。
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