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湊かなえさんのコメント付き!『ブロードキャスト』ラジオコンテスト講評&最優秀賞音声動画公開!

『ブロードキャスト』(湊かなえ著)刊行記念企画として開催された「ラジオドラマコンテスト」。作中に出てくる「ケンガイ」を、9分間のラジオドラマとして実際に制作していただきました。
受賞作品に対して、湊かなえさんから講評が届きました!
そして、最優秀賞を受賞した2作品の音声動画を公開します!

このたびは、ラジオドラマ「ケンガイ」を制作・応募していただき、ありがとうございました。設計図である脚本に、熱意や思いを吹き込みながら立体化していただいた。そんな幸せを感じることができる作品ばかりで、聴いているあいだじゅう心が震えていました。約2ヵ月という短い募集期間に加え、文化祭などで忙しい時期であったと思いますが、それをまったく感じさせない完成度の高さで、順位をつけるのに悩みました。最後まで一校に絞ることができなかったのですが、ウェブ上に2作を公開することにより、同じ脚本をベースにしてもこんな違いがあるんだ、などと、応募してくださった方々だけでなく、ラジオドラマに興味を持つ人たちの関心をより深めていただけるのではないかと思います。「ラジオドラマっておもしろいな」という声がたくさん聞こえてくる予感がします。素晴らしい作品を、本当にありがとうございました!(湊かなえ)


〇最優秀賞

千葉県立検見川高等学校放送委員会

演技力、効果音の使い方、編集の仕方、どれも群を抜いて上手いと思いました。教室の場面など、主人公のモノローグと、雑談をしているクラスメイトの声、そして、英語の授業が進行している様子が、違和感なく重なっていて、作品全体に奥行きを感じることができました。(湊かなえ)

三重県立松阪高等学校放送部

演技力、効果音の使い方など、とてもレベルが高く驚きました。脚本にもアレンジが加わり、冒頭と同じ場面で終わるところなど、私も勉強になりました。完成度が高いぶん、妹がケンガイだと発覚した場面で、もう少し家族のやりとりがほしかったな、と思うのは贅沢な要求でしょうか?(湊かなえ)

〇優秀賞

Blueteeth(※高校生グループ)
声が素敵な方が多いなと思いました。ピアノを使ったBGMも作品に深みを与えていたと思います。前半、手紙を書くことを父親がほのめかしている部分の受け取り方が、聞き手の年齢や立場で変わってくるのではないかと思います。(湊かなえ)

沖縄県立那覇国際高等学校放送部
モノローグやスマホ上の悪口の部分にエコーをかけて、通常のセリフと差別化をはかる等、丁寧に制作していることが伝わってくる作品になっていました。(湊かなえ)

〇湊かなえ特別賞

栃木県立宇都宮女子高等学校放送部
男子役も女子が演じていましたが、かえって演技力の高さが伝わってきました。階段の上り下りの音など、効果音も丁寧に表現されていたと思います。(湊かなえ)

〇KADOKAWA特別賞

兵庫県立伊丹高等学校
ところどころ入る関西弁に親しみがわきました。長いセリフになると、少し朗読調になるところが残念に思えました。(湊かなえ)

ト書き箇所にややメリハリがないと感じましたが、原作のセリフにアレンジを加えてオリジナリティを出そうという気概が見えました。(KADOKAWA編集部)


※最優秀作品の音声動画は、作品公式ページでも公開されています。
https://www.kadokawa.co.jp/product/321612000239/


【作品紹介】
まさかの放送部に入部した僕。全国放送コンテストに出場できるのか――。
部員たちの夢と友情、嫉妬と葛藤が交錯する、熱くて切ない学園青春ストーリー。

町田圭祐は中学時代、陸上部に所属し、駅伝で全国大会に出場することを目指していたが、3年生の最後の大会、わずかの差で出場を逃してしまう。その後、陸上の名門校、青海学院高校に入学した圭祐だったが、ある理由から陸上部に入ることを諦め、同じ中学出身の正也から誘われてなんとなく放送部に入部することに。陸上への未練を感じつつも、圭祐は正也や同級生の咲楽、先輩女子たちの熱意に触れながら、その面白さに目覚めていく。目標はラジオドラマ部門で全国高校放送コンテスト出場。しかし、制作の方向性を巡って部内で対立が起こり……。

ブロードキャスト
著者:湊かなえ
定価: 1,620円(本体1,500円+税)
判型:四六判単行本 312頁


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