2025年8月6日(水)に梅田 蔦屋書店ホームページおよびXにて第1回「河出真美賞」の受賞作が発表され、灰谷魚『レモネードに彗星』(KADOKAWA)が受賞しました。
河出真美賞とは
梅田 蔦屋書店(大阪府大阪市)で文学コンシェルジュを務める河出真美さんが、過去半年の間に出会った文学作品のなかで、新作・旧作を問わず本当に読んでほしい本を選出する個人文学賞です。
▼ 詳細はこちら
https://store.tsite.jp/portal/news/humanities/48946-1202220801.html
受賞の報を受けて、著者の灰谷魚さんより喜びのコメントが到着!
第1回「河出真美賞」にわたくし灰谷魚の『レモネードに彗星』を選んでいただきました。非常に光栄に思います。まず第1回というのがいい。第1回は1度きりですからね。第2回も1度きり。青春はいちどだけ。プロポーズなら101回。僕がZ世代ではないことだけはお分かりいただけたかもしれない。
しかし第1回という響きには特別なものがあります。 M-1グランプリでいうと第1回目の優勝は中川家。K-1ならブランコ・シカティック。サッカーのワールドカップはウルグアイ。グラミー賞はヘンリー・マンシーニ(最優秀アルバム賞)。あとは円城塔賞の灰谷魚、河出真美賞の灰谷魚といったところ。本当に嬉しいです。
ちなみに各大会の第10回目の受賞者を見てみると、笑い飯、アーネスト・ホースト、西ドイツ、ビートルズのサージェント・ペパーズ、と錚々たる顔ぶれ。円城塔賞や河出真美賞の第10回目の受賞者はいったい誰になるのでしょう。皆様に愛され、末永く続く賞になることを願って、僕も良い小説を書き続け、健康に留意し、発言に気をつけ、法を遵守、河出真美さま、および梅田 蔦屋書店さまへの感謝を忘れずにいようと思います。このたびは本当にありがとうございました。『レモネードに彗星』がどのような本なのかについては、河出真美さまのありがたい紹介文をごらんください。
受賞作『レモネードに彗星』について
円城塔賞受賞作「レモネードに彗星」を表題作とする少し不思議でハイパーポップな傑作短編集!
あらすじ
美しい叔母とは大きな窓ごしにしか対面できない。もう15年も。私が死んでからの15年。「レモネードに彗星」/世界への軽蔑を共有することで結ばれた二人の、数奇な運命。「純粋個性批判」/触れることのできない、破滅的に美しい彼女との予測不能な愛の物語。「新しい孤独の様式」など7篇収録
「安心して。私だって千年も生きるわけじゃない」
試し読み
収録作「純粋個性批判」がまるごと読める、無料試し読みを特別公開中!
https://kadobun.jp/trial/lemonadenisuisei/entry-123402.html
円城塔賞とは
カクヨムWeb小説コンテスト内の特別賞。
作品タグ「円城塔賞」をつけて公開された2,168作品の中から円城塔さんが特に優秀な作品を選出し、「レモネードに彗星」が選ばれました。
書誌情報
発売日:2025年7月1日(火) ※電子書籍同日配信
定価:1,815円(本体1,650円+税)
判型:四六判
頁数:240頁
装丁:坂詰佳苗
装画:咸鱼中下游
ISBN:978-4-04-116364-1
発行:株式会社KADOKAWA
書誌情報ページ:https://www.kadokawa.co.jp/product/322503000311/
著者プロフィール
灰谷 魚(はいたに・さかな)
『スカートの揺れ方』で2019年、「第3回ショートショート大賞」大賞を受賞。
『レモネードに彗星』で2024年、「カクヨムWeb小説コンテスト」短編小説部門、円城塔賞を受賞。
本作が小説家デビュー作となる。