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連載

森見登美彦・著 上田 誠・原案「四畳半タイムマシンブルース」 vol.11

【連載小説】クーラーのリモコンが全宇宙消滅の引き金に――!? ヨーロッパ企画の傑作と『四畳半神話大系』が融合! 森見登美彦・著 上田 誠・原案「四畳半タイムマシンブルース」#1-11

森見登美彦・著 上田 誠・原案「四畳半タイムマシンブルース」

※本記事は連載小説です。

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「さて、諸君。いつへ行く?」
 樋口清太郎が言った。
 まず手を挙げたのは明石さんであった。
「未来を見に行きませんか? たとえば十年後とか」
 まだ見ぬ未来を誰よりも先んじて目撃する。それこそタイムマシンのだいというべきであろう。しかしここには一つ大きな問題がある。十年後の世界を覗きに行ったとして、望ましい未来が待っている保証はないということである。
 羽貫さんがぽつんと言った。
「自分が死んでたりするとキツイよね、さすがに」
 そんな未来を知ってしまえば、人生に対する意欲を失うことは必定である。学業に身が入らなくなって留年しかるのち退学。刻々と迫るタイムリミットの恐怖から逃れるために部屋に籠もって暴飲暴食を重ね、その自堕落な生活と精神的ストレスによって健康を損なった結果、十年後にピタリと死んでちようじりが合うということになりかねない。


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