受け身系女子が小劇団の団長と邂逅! 入団勧誘にどう応える⁉ 竹宮ゆゆこ「いいからしばらく黙ってろ!」#1-6
竹宮ゆゆこ「いいからしばらく黙ってろ!」

※この記事は、2020年2月10日(月)までの期間限定公開です。
>>前話を読む
「あの、蟹江です」
知ってます、とは、さすがに言えなかった。目の前に座ったこの人物のことを、富士はついさっきまで忘れ果てていたのだ。
「……どうも、たつ」
おかです、と言おうとしたのだが、「龍岡さんですよね」蟹江が食い気味にかぶせてくる。「僕のこと、忘れてましたよね」……やっぱり悟られていたらしい。
「そうだ、僕らなにか注文しないと。すいませーん。え、全然気づいてないな……すいませーん! あれ、完全にシカトされてる? すいませえええん!」
やっと店員が近づいてきて、
「えっと、コーヒーと、南野は? 同じでいい?」
隣に座った大柄の男は、サングラスのままかすかに顎を縦に揺らす。
「コーヒーをもう一つ。た……」
ちらっと富士を見て、ンフ。蟹江は妙なテンションで肩を竦めるようにして笑う。「……龍岡さんは、どうします?」
「……私も、じゃあ、コーヒーを……」
注文を終え、蟹江は斜め掛けにしていた大きな帆布バッグを下ろした。落ち着きなくライトブルーのボタンダウンシャツの襟を指先でいじる。そうして自分の膝を見て、窓の外をちょっと見て、また富士を見て、
「……どうも。なんか、すいません。急に」
改めて頭を下げてくる。「いえ、こちらこそすいません……」富士はもっと深く頭を下げ返す。彼らがここに現れた理由ならもうわかっている。とにかく謝らなければいけないのはこっちの方だ。
一方、隣でふんぞりかえるサングラスは微動だにしない。視線がどこを向いているのかもわからない。大きな肩幅に太い腕、日本人離れした厚い胸板。がっしりした顎。こちらに歩いてくるときに見たが、身長もものすごく高かった。もみあげと短いひげを繫げるようにカットしていて、色褪せて傷んだ髪はツヤのない金。それがもじゃもじゃと荒れながら爆発し、いくつかの房に分かれて太い首元にまとわりついている。一目見るだに異形だった。どう見てもカタギの身分ではない。カタギでなければなんなのか。劇団員なのだ。こんなに綺麗な解はない。
「その、僕らが今日ここに来たのは、実は龍岡さ」
「お待たせしましたー」
蟹江の言葉を遮るタイミングで、コーヒーがテーブルに来た。蟹江はつんのめるように一度言葉を切り、立ち直る。「……僕たちが会いに来たのは、龍岡さんに、ちょっとおね」
「──お砂糖とミルク!!」
むやみやたらと通る声が、再び蟹江の行く手を
店員を呼び止めたのはサングラスの男だった。その場違いな大音声に、店の中が一瞬シン、としてしまう。窓ガラスまでビリビリ震えた気がする。
「……えーと。だから、僕たちが……あれ、なんだっけ。なにを言おうとしてたんだろう」
蟹江が記憶を失った隙に、富士は先手を打つことにした。
「あの、
二人の前で深々と頭を下げる。サングラスはそれを聞いているのかいないのか、もらったシュガーとミルクを大量にコーヒーに投入し、スプーンで猛然とかき混ぜている。すごい勢いでまぜるから、ばちゃばちゃとソーサーに零れまくっている。なぜそんなに強くかき混ぜるのか。気になるし、やめろとも言いたいが、そんな場合ではない。できるだけそっちを見ないようにしながら、富士は謝罪の言葉を続ける。
「……先週の公演で、劇場に来ていた方々に、劇団スタッフだと勘違いさせるような言動をしてしまいました。そのせいでご迷惑をおかけしたこと、心から反省しております」
「え? いや、僕たちはなにもそんなつもりじゃ」
慌てたように蟹江が手を振って見せる。でも
「本当に、すいませんでした。トラブルが起きているのを見てしまうと、仕切り癖みたいなものが出てしまうんです。変に張り切ってしゃしゃり出て、自分がどうにかしようとしてしまうんです。だからあの時も、あんな難破ぶりを見ていたら身体が勝手に動いてしまって」
「ナ、ナンパ……?」
「難破です。あの、船の。沈没の方です。氷山とかに激突して、船体が破壊されて、凍った海の底に沈むやつ。みんな死ぬやつです」
「ああ……それ。ああ、僕たちってそんな感じだったんだ……。激突して破壊されて沈んでみんな死ぬやつ……。そっか……。ですよねー……」
「あまりにもひどい有様だったので、私、どうしても黙って見てはいられなくて。とてもじゃないですけど、あんなの放っては置けなかったんです」
「あんなの……。あんなの……か」
蟹江はどこかへらへらと、遠い目をしてワカメのように揺れている。のんきな顔して、
「だって、そうじゃないですか!」
どれだけ危険な状況を自分たちが作り出したのか、まだわかっていないのだろうか。富士は思わずテーブルの角を摑み、半ば立ち上がって蟹江の方に身を乗り出す。
「お金を払わせてたくさんの人を集めておいて、あんなのあんまりですよ! そもそも劇場からしてなんなんですか!? 見るからにオンボロすぎ、人を入れたらまずいことになるって普通わかりません!? それに座席も詰めすぎだし、あれじゃ避難経路がとれないってことぐらい誰の目にも明らかですよね!? どうしてあれでいいってことにしたんですか!? 結局あんな事件が起きて、避難することになっても誰も誘導してくれない! 説明すらない! 一体なにを考えてたんですか!? 人を、命を、集めて預かるっていう責任を、軽く考えてたんじゃないですか!? それはおもしろいおもしろくない以前の問題です! 安全は当然の大前提です! そこがだめなら全部終わりなんです! 芝居がどんなに素晴らしかろうが関係ないんです! 無意味になるんです! わかってるんですか!? せっかくあんなにすごい舞台だったのに、せっかく夢中で観ていたのに、あんなに楽しかったのに、もう台無しですよ! 最後まで私は観たかった! それなのにあれじゃ──」
蟹江が、富士を見ていた。
視線に気づいて、思わず息を飲む。口を
蟹江はなにも言わず、富士の言葉をただ真正面から聞いて、もう笑ってもいない。静かな目をして、ただまっすぐに富士を見つめている。
「……す、いません……!」
顔がカッと熱くなるのを感じた。慌てて頭をまた下げ、椅子に座り直す。謝罪していたはずなのに、自分はなにをやっている。調子に乗って、上から目線の説教を延々とぶちまけて、本当になにをしているんだ。信じられない。
「……本当に、失礼しました……」
そう繰り返して謝罪を重ねつつ、
「……でも、撤回は、しません」
そっと目を上げる。蟹江を見る。
「今のは、ずっと思ってたことです。失礼だったのはわかってます。すいません。でも、間違っているとも思いません。だから撤回しません」
たとえどれだけ失礼だろうと、どれだけひどく怒らせようと、さっきぶちまけたことが翻りはしない。自分は真っ只中であの状況を見ていたのだ。起きた事実は変えられない。相手の顔色を
蟹江は、口の中でなにか低く呟いた。「樋尾さんとだいたい同じこと……」と聞こえた。しかし言い直した言葉はそれではなく、
「最後まで観たいって、龍岡さんは思ってくれたんだ?」
と。「……はい」富士は頷く。
「今も本気で、そう思ってます。教室の世界の中坊と、氷の世界の三人組はどういうつながりがあったんだろう、とか、どんな話になっていったんだろうって、あれからずっと考えてます」
「中坊かあ」
「はい。中坊感、すごくあったので……」
「あの役名は『僕』なんだけど、中坊っていいな。中坊ね。いい、それ。ちなみに三人組は『原始人』なんだよ。彼らは氷河期を生きていて、マンモスを狩って暮らしてる。リーダーと、その妻と、若者。若者は妻のことが好きなんだよ。若干年上マニア的なところがあって。あと巨乳が好き。巨乳の壁画ばっかり描いてる。そしてちょっと内気」
「……あの、彼らって、リアルな存在なんですか? 私はてっきり、中坊の心象風景を具現化した世界なのかなって想像してたんですけど」
「そうそう、こっちとしても最初はそういう感じで観て欲しいんだよね。でもそれが実は……ウンフンフン……♪ っていう話だから」
「え。実は、なんなんですか?」
「あれ? 知りたい? 言っていいの?」
「知りたいです! 言って下さい!」
富士は思わず背を伸ばし、蟹江の言葉を待ってしまう。ずっと知りたかった物語の秘密が、今、唐突に解かれようとしている。
「じゃあ言っちゃうと、実は、あの中坊はマン」
パン!
音を立て、蟹江の頰を打ったのは、サングラスだった。
「ちょ……なに!? い、痛いんだけど……!?」
頰を押さえて抗議する蟹江の方を見もせずに、
「俺たちは──」
片手でゆっくりとサングラスを外す。目を閉じている。妙な間を取ってゆっくりと、大きな両目が開いていき、
「──バーバリアン・スキル!」
カッ!
全開になった。視線はまっすぐ富士に。
富士は、「知ってます……」固まったまま、小さく返事をすることしかできない。蟹江の方をちらっと見る。「……この人、いつも蟹江さんをぶつんですか?」「いや、僕もちょっとびっくり……」
「シャラーップ! よく聞け!」
また店内に轟くほどの重い声。他の客が驚いたように振り返る。せっかくのどかな昼時に、さぞかし迷惑なことだろう。
「この俺様こそ、バーバリアン・スキルの主宰! その名も──南野
「……もつとな……」
「モ・ツ!」
訂正されたから、確認のために「モツ」口に出してみる。
「気安く呼ぶなド素人!」
鋭い一喝に、富士は唇を即嚙む。客たちが「変な人たちがいる……」などとヒソヒソしながらこちらを指さしている。その指し示す方向には、富士もしっかり含まれている。
「いいか──この俺様をどう呼ぶかで、その人物がいつからの知り合いなのか、富士! おまえにもわかるって寸法だ」
「……呼び捨て……いえ、いいんですけど、でもなんか結構いきなり……」
「ガタガタ言うな年下め! 知っているぞ二十二歳、ついでに言えばこのカニはおまえの四個上、俺はさらにその一個上!」
「どうどう……静かにさせる注射とかあればいいのにな。銃とか」
蟹江が横からその大きな肩をさするが、「ふっ、俺様には麻酔なぞ効かんぞ! なぜなら俺様は俺様という奇跡だからな!」周囲からはまだ見られている。富士はそっと、さっき注文して、歯が立たなかったバゲットサンドの皿を南野の方に押しやってみる。
「あの、よかったらどうぞ」
「む!?」
下の双子がうるさくてたまらないとき、よく講じた手段だった。するめを与える。せんべいを与える。ジャーキーを与える。フランスパンでももちろんいい。硬い食べ物を与えて、とにかく口に喋る暇を与えない。疲れさせて、顎の筋肉からエネルギーを奪うのだ。
富士が一度トライしてみて口から出したものとも知らず、南野はさっそくバゲットサンドに食らいつく。「この俺にパンなぞ
「すごい。南野を黙らせた」
「あれで嚙み切れないパンの方もすごいですよね……」
「確かに。ていうか、そうだ。南野が鎮まっているうちに話を進めないと」
蟹江は改めて、富士の正面に向き直る。隣でパンを嚙む南野と比べれば、蟹江の外見は随分まともだった。大人しげな面差しは意外なほどに整ってもいて、かすかに文学青年的な雰囲気も漂っている。
そんな蟹江に「実は」と切り出されたのは、思いもよらない話だった。
「僕たち、龍岡さんに、うちの劇団のお手伝いをしてもらいたいと思ってるんだ」
「お手伝い、ですか? 前にお会いした時のような、大道具の作業とか?」
「いや、ていうかまあそういうことも今後あるとは思うんだけど、でもそうじゃなくて、正式なスタッフとして、バーバリアン・スキルに加入してくれないかな、と」
「えっ!?」
考えるまでもなかった。「無理です無理です!」富士は慌てて首を横に振る。演劇のことなどまったくわからないし、劇団なんて入れるわけがない。しかし蟹江は言葉を重ねる。
「この前の夜、龍岡さんが事態を収拾しようとしてくれてた姿を見て思ったんだよね。こういう人が、今の僕たちには必要なのかも、って。今、僕たちを救えるのはこの人しかいないのかも、って」
「いえ、そんなことないです。第一、私がしたことはただ混乱を招いたばかりで……」
「みんなを救おうとしてくれてた。いや、実際に、龍岡さんは他のお客さんたちを救ってくれた」
「たまたまなんです。たまたま、一番後ろの出口に近い席に座ってたから、状況をよく見渡すことができただけで。本当にそれだけのことなんです」
「──富士よ」
南野が、富士に鋭い視線を向けていた。パンは食べ終えたらしい。その両目にはギラギラと、銀の光を帯びている。
「一つ訊くぞ。おまえはなぜ、一人で先に逃げなかった。出口のそばにいたんなら、誰より先にとっとと逃げ出すこともできただろう」
「……それは、そんなの、あの時には思いつきもしませんでした、し……」
あまりにも強く、まっすぐに見つめられて、富士はたじろいだ。思わず視線を自分の手元に落とす。
「さっき言ったように変に張り切っちゃって、私がいなきゃだめだ、みたいなモードに入っちゃって……」
「なら入れ。またそのモードに」
声の強さに視線を上げる。南野の両目はまだ光っている。確か、あの夜の終わりにもこんな光を見た。脈打つように瞬いて、どこか遠くから呼ぶ光。合図みたいな光。わけもわからないままふらふらと、引きつけられてしまいそうになる。しかしすぐに我に返る。
「……あの、でも、本当に無理なんです。明日には私、実家に帰らないといけなくて……」
そう言いながら、迫ってくる現実に改めて重たく胸を
「帰りたくて帰るのか?」
「いいえ!」
南野の言葉に、反射的に返していた。「帰りたくないです! でも、」
「でも?」
「……住んでいる今の部屋は、明日で引き払わないといけないんです。身を寄せられる友達もいないし、一人暮らしするお金もありません。だから実家に帰る以外に、生活していく術がないんです」
「なるほど。ならば予告しておこう。おまえは今から、この俺を神とも思って愛するようになる。それでいながら偉大な主宰、人生の先輩、美しい年上の男、手の届かない黄金の果実、さらに大家とも思うだろう」
「……はあ?」
一人盛り上がる南野の腕を、ちょっとちょっと、と蟹江が摑む。それを軽く振り払い、南野は指を鼻先に突き付けてくる。
「この俺様は、劇団を主宰する傍ら、いわゆるシェアハウスを管理運営している。まあ実際には親の持ち物だがな。俺の自由にできるから、実質俺のものと言っていい。なにを隠そう、ここにいるこのカニも俺のシェアハウスの住人だ。なあ?」
「……ん、まあ。……うん。……ま、……うん」
「そして都合のいいことに、ちょうど一部屋空いたばかりだ」
シェアハウス──もちろん、富士にもそれがどういうものかはだいたいわかる。若い世代に流行中の、合理的な共同生活だ。もしもそこに住めるなら、実家に帰らなくてもすむ。自分を墓穴に埋めるような暗い気持ちで、この先の日々を生きずにすむ。ほとんど飛びつくように「私もそこに!」と言いかけて、しかし寸前で飲み込んだ。お金はどうする。普通に一人暮らしを始めるよりは安くすむのだろうが、それにしても今の貯金額では心許ない。
「もしも、だ」
富士の不安を悟ったように、南野の声がいきなりねっとりと粘度を帯びる。
「もしもおまえが俺の劇団に入るなら、我がシェアハウスにしばらくの間、無料で住まわせてやってもいいぞ。劇団員限定の特別待遇だ」
「え……!? しばらくって、一日二日とかじゃなく……!?」
「ああ。最低でもひと月は保証しよう。しかも電気ガス水道、光熱費もすべてこっち持ち」
お得すぎる! 富士は思わず身を乗り出してしまうが、待て、と脳内で理性が囁く。だめだだめだと座り直す。あまりにも話がうますぎる。なにか裏があるのかも。そう思うのだが、
「我がシェアハウスは、夢見る若者を支援する、言うなればまさに野望の城よ。前に住んでいた奴も夢を叶えて出て行った。次は富士、おまえの番だ。ちなみにWi-Fiも入る。テレビもケーブルに入っている。空いているのはVIPルーム。日当たり抜群、東南角部屋。どうだ? せっかくのこのチャンス、逃してもいいのか?」
逃したくない! 叫びたかった。でも叫べない。
「……非常に、魅力的なお話ですが……でも、どうしても、私がお役に立てるとは思えないんです。劇団に入ったところで、私なんかにできることがあるとは到底……」
「おまえは俺に必要だ」
南野は富士をぴたりと見据え、自信たっぷりに言い切った。
「おまえは俺の役に立つ」
「でも……」
「でも、は要らん。ただこう言え。『よろこんで~!』」
「……そんな、どこぞの居酒屋みたいな……」
「なら、了解です、だけでいい。俺を信じてついてこい。そうすれば──星が生まれるところを見せてやる」
「おまえが劇団に加入すれば、これを読むことになるだろう」
南野は蟹江のバッグを引っ摑み、「あっ、ちょっと!」有無を言わさず中から分厚い紙束を摑み出す。表紙には大きく、『見上げてごらん』と書いてある。それは
「来月、俺たちはこいつを再演する」
心臓が音を立てて高鳴る。「やるんですか!?」
「ああそうだ。次にやる時には、おまえには特等席を用意しよう。最前列の真正面だ。どうだ? 観たくないか?」
「観たいです!」
思わず手を伸ばした瞬間、「おっと」高く差し上げられ、届かない。おやつを待つ犬のように、富士は自分が震えているのを感じる。つづきが観たい。それ以外のことはもうなにも考えられない。
「では、バーバリアン・スキルに入るんだな?」
「……はい!」
「劇団員になるなら、まずは入団費をもらおうか。一万円だ」
「はい!」
台本から視線を離さないまま、富士はバッグから財布を出し、一万円札を南野に手渡す。明日の支払いに備えてお金を多めに入れておいてよかったと思う。
「そして今月の活動費をもらおう。全員一律、五千円だ」
「はい!」
「プラス、諸経費として三千円」
結構かかるな、とは思った。思いつつ、「はい!」八千円を手渡す。「南野、おまえ……」「黙ってろ」ひそかなやりとりが気になりもした。が、
「これで私もバーバリアン・スキルの一員、正式なスタッフになったんですね!?」
「ウエルカム」
すっ……台本はまるで天から降りてくるようだった。南野が下ろすその台本に、富士は感激とともに手を伸ばす。しかし指先が触れた、まさにそのとき。
▶#1-7へつづく
◎第 1 回全文は「カドブンノベル」2019年11月号でお楽しみいただけます!