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SixTONES・田中樹が中学生役! 宗田理『ぼくらの七日間戦争』が刊行40年を記念して舞台化へ――舞台「ぼくらの七日間戦争2025」制作発表会レポート

(前列左より)二瓶有加、中山莉子、田中樹、佐野ひなこ、上遠野太洸、(後列左より)山崎裕太、金子昇、大林素子、伊藤かずえ、比企理恵、野々村真


1985年に書き下ろされた宗田理の『ぼくらの七日間戦争』(角川文庫・角川つばさ文庫)が今年、刊行40年を迎える。厳しい規律が敷かれた中学校で自由を求めて立ち上がった生徒と、校則のもとに生徒たちを制圧しようとする教師との戦いを描く物語で、発売当時、ティーンを中心に爆発的ヒットとなった本作が、このたび三度目の舞台化。主演の田中樹(SixTONES)をはじめとする出演者11名が集結した制作発表をレポート。

文/高関聖子(アンチェイン)

舞台「ぼくらの七日間戦争2025」制作発表会レポート

『ぼくらの七日間戦争』をはじめとする「ぼくら」シリーズは、1985年の発売から現在まで累計2000万部を突破。世代を超えて読まれ続けている傑作シリーズだ。原作の宗田理氏が昨年逝去され、原作刊行から今年で40年ということもあり、宗田氏への追悼記念も込めて公演を行なう運びとなった。壇上には中学生役を演じる田中樹、上遠野太洸、佐野ひなこ、中山莉子、二瓶有加、そして大人役を演じる山崎裕太、金子昇、大林素子、伊藤かずえ、比企理恵、野々村真が揃い、賑やかな記者会見がスタート。

田中樹の中学生の思い出は……?

中学1年生の生徒たちが廃工場に立てこもり、“大人への反乱”を掲げて七日間にわたる自由な生活を始める本作。主人公・菊地英治を演じる田中は、「舞台でお芝居というのは数年ぶり。普段からあまりお芝居のお仕事がそんなに多くないので、この作品でいきなり単独初主演というのは、かなりプレッシャーがあります。何より、菊地英治は中学生の設定なので、どうやって中学生に見せるか……今、いろいろ考えています」と語り、少し緊張気味の様子だった。中学時代の思い出を聞かれると、「中学1年になったばかりの4月に芸能界に入り、中学生らしい何かをできなかったので、思い出はないです!」と吐露すると、周囲のキャストから驚きの声が。加えて、「(6月で)30歳になりたての自分ですが、この夏の舞台で中学生らしい思い出を取り戻したいです」と意気込みを語った。

田中と同じく中学生役を演じる中山莉子は、アイドルグループ・私立恵比寿中学のメンバー。「普段から中学生なので怖いものはないです!」と笑いを誘いつつ、「私は24歳で、“中学12年生”と普段から名乗っている」と告白。すると田中が、「となると……僕は中学15年生? そうなれるように頑張りたいです(笑)」と苦笑気味。(※この後、誤った情報だと気づいた田中は会見の最後に「実際は“中学18年生”でした」と訂正)

上遠野太洸は、「僕が演じるのは、“七日間戦争”の首謀者であり、みんなのリーダー格。皆さんの演じる役がどんな人物なのか、稽古のなかで、皆さんがにじませる感情や雰囲気というものを感じて、この作品ならではの世界観、それに合った僕らの関係値を築けるリーダーになりたい」と熱いコメント。この日が初顔合わせだった上遠野と田中は、壇上で互いに「ぜひよろしくね!」と挨拶をし合っていて、早速距離感を縮めているようだった。

個性豊かなキャストの顔ぶれ

この日の会見は、前列に中学生役のキャストが座り、後列には大人役のキャストが座っていた。初々しく意気込みを語る田中ら“中学生役のキャスト陣”に対して、後列のベテラン俳優たちが若手のコメントにツッコミを入れたり賑やかに話しながらも、若手俳優たちをあたたかく見守る姿が微笑ましく感じられた。

作中で、生徒らの目の敵となる体育教師役を演じる山崎裕太は、「今回、樹が座長としてしっかりこのカンパニーを引っ張っていってくれたら嬉しいなと思いつつも、これだけキャラの濃い先輩たちが多いので、裏座長は僕がやります!」と頼もしい発言をすると、全員から「いいね!」と拍手が起きて大盛り上がり。そして山崎とWキャストで体育教師を演じる金子昇は、「理不尽な大人たちに立ち向かう中学生の物語で、お客さんは中学生たちがどう成敗するかを見てスッキリしたいはず。僕が、その理不尽な人物をどれだけ体現できるのか。プライベートがいい人なので、自分の中で格闘してるところではあります」と語り、田中から「自分でいい人って言う人はあまりいません(笑)」とツッコまれる一幕も。

また、大人役の中で唯一、変わった立ち位置の浮浪者役を演じるのが野々村真。「僕が演じる役は、風間トオルさんとWキャストなんですが、大人でありながらも精神年齢は中学生の彼らたちと一緒なんじゃないかって。中学生たちの味方となって、彼らの拠り所のような存在になれるように頑張りたい」と語った。

もし7日間オフがあったら……?

会見終盤では、タイトルにちなんで「もし7日間(のオフ)があったら?」という質問が上がり、11人の登壇者は「旅行」や「衣替え」「木の植え替え」などそれぞれが理想の7日間を語った。この回答に、誰よりも悩んでいたのが田中。時間をたっぷりかけて考えたうえで、「僕、夢があまりなくてすごく現実的なんですが……一週間休みがあったら渋谷のバーで飲みますね」とボソリ。会場中が笑いに包まれると、「本当に一生懸命考えた回答なんです!」と必死に弁解する。田中の回答の前に対して山崎が、「俺もそのバーに連れていって! 語ろう!」と加えて、会見もおだやかに終盤へ。ラストの挨拶で田中は、「初単独主演で座長で、想像するだけで緊張したりプレッシャーも感じたりします。頼もしい座長になれるかわからないですが、一生懸命、菊地英治という役と作品に向き合って、観に来た方に届けたいです」と意気込みを語って会見は終了した。

舞台情報



舞台「ぼくらの七日間戦争2025」
原作:宗田理『ぼくらの七日間戦争』(角川文庫/角川つばさ文庫 刊)
脚本・演出:伊勢直弘
主演:田中 樹

2025年8月24日より、東京・東京建物 Brillia HALLを皮切りに、全国5都市で上演。
スケジュールは公式HPでチェック!
https://stage-sevendays-war.com/
(C)宗田理/KADOKAWA/舞台「ぼくらの七日間戦争2025」製作委員会

書誌情報



書 名:『ぼくらの七日間戦争』
著 者:宗田 理
発売日:2014年06月20日

1年2組の男子全員が消えた!? ぼくらシリーズの大ベストセラー!!
明日から夏休みという日、東京下町にある中学校の1年2組男子全員が姿を消した。事故? 集団誘拐? じつは彼らは廃工場に立てこもり、ここを解放区として、大人たちへの“反乱”を起こしたのだった! 女子生徒たちとの奇想天外な大作戦に、本物の誘拐事件がからまり、大人たちは大混乱……息もつかせぬ大傑作エンタテインメント!

詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/321401000025/


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