KADOKAWA Group
menu
menu

レビュー

【レビュアー:岸田繁】いわゆる“怪談本”のような生易しいものではない『怖い顔の話』

 子供の頃にお化けが怖かったのも、多分「怖い顔」を恐れていたからなのかなぁと思ったりする。幼年時代の私にとってはナマハゲや鬼なんかよりも、とにかく能面が怖かった。のっぺら坊なんていうのも怖かった。
 顔を見て、気持ちがわからない、ということはとても怖いことだ。気持ちがわかると、どんなに怖い顔も怖い顔ではなくなる。そんなことを思った。ただ、気持ちがわかったからといって安心してはいけない。それはなにも顔だけではなくて、身の回りを取り囲むさまざまな現象についても同じことだ。
 それにしても、人の人生は生まれて死にゆくまでの道のり。怖いことの連続である。何がって、わからないことは怖いことだから。著者は、その最果てで、不思議な体験を重ねに重ね、この本には多くのエピソードが記されているという。
 私は恐る恐るこの本を開いて読んだ。それはそれは、怖い話のオンパレードではあったのだが、著者は人肌の温度感と距離感で「怖い顔」たちと向き合う。大人になっても、怖いことだらけだと思った。そして、あとがきに少し救われた。

>>工藤美代子『怖い顔の話』


紹介した書籍

新着コンテンツ

もっとみる

NEWS

もっとみる

PICK UP

  • 湊かなえ『人間標本』
  •  君嶋彼方 特設サイト
  • 深緑野分 特設サイト
  • 「果てしなきスカーレット」特設サイト
  • ダン・ブラウン 特設サイト
  • 楳図かずお「ゾク こわい本」シリーズ

MAGAZINES

小説 野性時代

最新号
2026年1月号

12月25日 発売

ダ・ヴィンチ

最新号
2026年1月号

12月5日 発売

怪と幽

最新号
Vol.021

12月23日 発売

ランキング

書籍週間ランキング

1

柴犬ぽんちゃん、今日もわが道を行く2

著者 犬山スケッチ

2

著者 京極夏彦

3

管狐のモナカ

著者 夜風さらら

4

雨の日の心理学 こころのケアがはじまったら

著者 東畑開人

5

天国での暮らしはどうですか

著者 中山有香里

6

映画ノベライズ(LOVE SONG)

橘もも 原作 吉野主 原作 阿久根知昭 原作 チャンプ・ウィーラチット・トンジラー

2025年12月15日 - 2025年12月21日 紀伊國屋書店調べ

もっとみる

レビューランキング

TOP