KADOKAWA文芸編集部より、10月に刊行される単行本の新刊10冊をご紹介させてください!
(発売日は予定です。変更の可能性もありますのでご注意ください。また、トップバナーおよび記事本文内の書影は随時更新予定です。)
KADOKAWA文芸編集部2025年10月の新刊紹介
綿原 芹『うたかたの娘』(10月1日発売)
第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈大賞〉受賞作
道に佇む不気味な人物をきっかけにしてナンパに成功した「僕」。相手の女性と雑談をするうちに故郷の話になる。そこは若狭のとある港町で、奇妙な人魚伝説があるのだ。そのまま「僕」は高校時代を思い出し、並外れた美しさで目立っていた水嶋という女子生徒のことを語る。彼女はある日、秘密を「僕」に明かした。「私、人魚かもしれん」幼い頃に〈何か〉の血を飲んだことで、大病が治り、さらには顔の造りが美しく変化したのだと――。
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322505001050/
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松井蒼馬『県知事選挙 踊る民意』(10月2日発売)
俺は一体、誰と戦っているんだ?
たどり着くのは薔薇色の未来か、暗黒の奈落か。
柴崎悠人@上州日日新聞記者。それは、一年前に交通事故で亡くなった、群馬県の新聞記者のSNSアカウント……のはずだった。「このままじゃ死んでも死にきれないので、黄泉の国から帰って参りました。僕は群馬県知事選挙を揺るがす真実を握っています」。一ヶ月後には、七期目の当選を目指す黒澤敬造群馬県知事が出馬を控えていた。上州日日新聞県政キャップの大賀匠は、柴崎の投稿の真相を探るべく、秘密裡に動き出すが……。
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322504000233/
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城戸『悪魔情報』(10月2日発売)
匿名掲示板で繰り広げられるフェイクドキュメンタリーの新境地!
「あの頃のインターネット面白かったよなー」って人みんなに読んでほしいです。あの頃より圧倒的に面白い。
――ダ・ヴィンチ・恐山
爆笑のあとで襲い来る、怒涛の伏線回収。唯一無二の読み味です。
――上條一輝
子どもの頃に見た、あるテレビCM。
そこに映っていた女が、ある日から目の前に立ち続けている。
病院に行っても、除霊を受けても、消えてくれない。
彼女を取り除く情報を求めてネットを彷徨った筆者は、ある匿名掲示板のユーザーに辿り着く。
「悪魔情報」と名乗るそのユーザーは、やたらとオカルト的事象に詳しく、様々なスレッドに現れては、怪異に巻き込まれた人々を助けていた。
視界を覆う女も、彼なら――。筆者は悪魔情報が降臨したスレッドを収集し始める。
オモコロの人気連載がついに書籍化! これはホラー? コメディ? それとも……?
匿名掲示板で繰り広げられる フェイクドキュメンタリーの新境地!
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322506000511/
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いとうせいこう, みうらじゅん『見仏記 三十三年後の約束』(10月2日発売)
「33年後の3月3日、3時33分に三十三間堂の前で会いましょう」
33年越しの冗談が、本当になった。
仏友ふたり、あの日の約束をたずさえて。
小学生時代から仏像に取り憑かれ、スクラップブックまで作っていたみうらじゅん。
1992年、仏友・いとうせいこうを巻き込んで始まった見仏記シリーズは、気づけばあれから33年。
「33年後の3月3日、3時33分に三十三間堂の前で会いましょう」
そんな冗談のような約束が、ついに現実となる。
滋賀は長浜から関東、東海を巡り、そして約束の地、三十三間堂へ。二人が今回出会うのは、一癖も二癖もある仏像たち。
再会する仏像、新たな人との出会い。すべては仏縁に導かれて。
仏友ふたりの見仏旅、ここにひとつの到達点!
シリーズ33年分の笑いと感動をあなたに。 全編イラストオールカラー!
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322506000856/
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恩田 陸『完全版 ユージニア』(10月2日発売)
驚異の造本で話題となった著者の記念碑的傑作ミステリが〈完全版〉に!
恩田陸を語るうえでは外せない、第59回日本推理作家協会賞に輝いた傑作ミステリ『ユージニア』。
2005年刊の単行本は、ブックデザイン・祖父江慎、フォントディレクション・紺野慎一、写真・松本コウシと、各分野の巨人が一堂に会し、作品世界を表現した先鋭的な造本は業界に衝撃を与え大きな話題となった。
いまなお語り継がれる「伝説の本」が今年、〈完全版〉となって登場!
物体としての本の魅力が満載の、恩田陸ファンはもちろん、すべての本好きにとって、入手必須の一冊。限定生産なのでこの機会をお見逃しなく!
※画像は「絶望の現実世界」を表現した保護函のデザインです。デザインは変更となる場合があります。
◆発売20周年記念の〈完全版〉
当時、技術や費用の面で断念せざるを得なかった部分も含め、本来目指していた仕様をすべて実現した保護函入りの〈完全版〉を限定生産で発売!
◆作品の魅力を引き出す唯一無二の造本
冒頭に挟み込まれる、本とは異なるサイズの「現場に残されたメモ」。
目が見えない少女・緋紗子が感じる世界を表現した、白い膜の向こうに風景が透けて見えるカバー。触覚で感じられる、凹凸のある表紙。
徐々に平衡感覚を失っていくような、ひずんだ本文デザイン。
ほかにも、見返し、扉、なんと、かがり糸にまで、作品世界に引き込むためのこだわりが随所に!
巻末の「ユージニアノート2025」では造本のこだわりポイントを解説!
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ユージニア、私のユージニア。
私はあなたと巡りあうために、
ずっと一人で旅を続けてきた。
数十年前のあの夏、青澤家で催された米寿を祝う席で、十七人が毒殺された。その場にいた人間で生き残ったのは、目が見えない少女一人のみ。ある男の遺書によって一応の解決をみた大量殺人事件が、年月を経てさまざまな視点から再構成される。見落とされた「真実」を証言する関係者たちは、果たして真実を語っているのか? 日本推理作家協会賞受賞の傑作ミステリ!
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322504001395/
有栖川有栖『濱地健三郎の奇かる事件簿』(10月2日発売)
江神二郎、火村英生に続く、異才の探偵。大人気心霊探偵小説第4弾!
濱地健三郎には鋭い推理力だけでなく、幽霊を視る能力がある。彼の事務所には、奇妙な現象に悩む依頼人のみならず、警視庁捜査一課の刑事も秘かに足を運ぶほどだ。旅先で依頼人を一目惚れさせた、黒猫のぬいぐるみを連れた美女の悲しい真実。いるはずのない存在に頭を抱える刑事のため、濱地が推理した霊の目的。ベテランの拝み屋から頼まれた、洋館で人を襲う危険な霊との対決。濱地と助手のコンビが、スリルに満ちた捜査の先に、驚くべき真相を解き明かしていく――。
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322301000196/
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森沢明夫『ハレーション』(10月2日発売)
かけがえのない記憶が、離れ離れになった僕らを、前に進ませるんだ。
離島「子泣き島」で暮らす小学生の拓海は、家の手伝いで釣りに出かけたところ、
同級生・涼子の飼い猫が海に転落したのを目撃する。
防波堤にいた、親友・風太の父である亮平に助けを求めるも、
台風一過の海に飛び込んだ彼は帰らぬ人となってしまう。
成長した拓海は島を出て働いていたが、忘れもしない、あの風太と「偶然」にも再会し……。
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322205001027/
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森 絵都『デモクラシーのいろは』(10月2日発売)
「うち、知りたいんです。民主主義って何なのか」
東京・下落合、戦火を逃れた邸宅に集められた4人の女性。
GHQの一声で、彼女たちの人生を変えるハチャメチャな同居生活が始まった。
1946年11月、日本民主化政策の成果を焦るGHQがはじめた “民主主義のレッスン”。いやいや教師役を引き受けた日系2世のリュウ、この実験を発案した仁藤子爵夫人、生徒として選ばれた個性豊かな4人の女性――それぞれの思惑が交錯する中、風変わりな授業が幕を開ける。希望と不安、そして企み……。波乱の展開が感情を揺さぶる、今年一番の超大作!
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322306000036/
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橘 もも『映画ノベライズ(LOVE SONG)』(10月2日発売)
東京とバンコクを舞台にしたピュアラブストーリーを完全ノベライズ!
森崎ウィン&向井康二(Snow Man)W主演の映画『(LOVE SONG)』(2025年10月31日公開)のノベライズが登場。
世界的なBLブームを牽引したドラマ「2gether」の立役者、チャンプ・ウィーラチット・トンジラー監督が手掛け、東京とバンコクを舞台に、異国の地で再会した二人が次第に心を通わせていくラブストーリー。
突然の辞令で東京から海外勤務を命じられた研究員・ソウタは、バンコクで学生時代に想いを寄せていたカイと再会する。
タイでカメラマン兼ミュージシャンとして活躍するカイの姿に心が揺れるソウタ。
一方のカイも、学生時代に歌っていた“未完成の歌”をソウタが覚えていることに驚きを隠せない。ふたりを繋ぐ歌が再び胸の奥で響き始める──!
バンコクの風景とともに、ソウタとカイ、2人の恋心の揺らぎがそれぞれの目線から丁寧に描かれる。
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322501001695/
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額賀 澪『さよならの保険金』(10月16日発売)
身近で簡単、小さな詐欺にご注意を。叔父と甥の保険調査員コンビが始動!
就活の最終面接の日、青森で漁師をしている父の船が遭難したという連絡が入った。家族と就職先を一度に失った桐ケ谷麻海は、東京で暮らす叔父・響介のもとに転がり込むことに。
居候としてなにか仕事をさせてほしいという麻海に、響介がかけた言葉は「掃除も洗濯も料理も別にやらなくていいから、俺の仕事をちょっと手伝って」。
響介の職業は、保険調査員。保険会社から依頼を受け、保険金を支払うにあたって不正や問題点がないか調べる仕事だ。
麻海は見習い調査員として詐欺が疑われる事案の調査をするなかで、生と死、お金にまつわる様々な家族の思いにふれていく。
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322502001993/