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『あさとほ』



  • 横溝賞受賞第一作。「人を消す物語」の正体は。長編ホラーミステリの神髄!

    あさとほ

    • 著者 新名智
    • 発売日 2022年7月1日
    • 定価 1760円(本体1600円 + 税)

    「わたしの周りでは、よく人がいなくなるらしい」幼い頃、夏日(なつひ)の目の前で双子の妹・青葉(あおば)は「消失した」。両親を含めた誰もが青葉のことを忘れ、彼女を覚えているのは、夏日と、消失の瞬間を一緒に目撃した幼馴染の明人(あきと)だけだった。青葉を忘れられないまま大学生になった夏日は、研究室の教授が失踪したとの報せを受ける。先生は、平安時代に存在したがその後失われてしまった「あさとほ」という物語を調べていたらしい。先生の行方と未詳の物語「あさとほ」を追う夏日は、十数年ぶりに明人と再会し、共に調査を始めるが――。二人が「行方不明の物語」の正体に辿り着くとき、現実は大きくその姿を変える。

    「わたしの周りでは、よく人がいなくなるらしい」幼い頃、夏日(なつひ)の目の前で双子の妹・青葉(あおば)は「消失した」。両親を含めた誰もが青葉のことを忘れ、彼女を覚えているのは、夏日と、消失の瞬間を一緒に目撃した幼馴染の明人(あきと)だけだった。青葉を忘れられないまま大学生になった夏日は、研究室の教授が失踪したとの報せを受ける。先生は、平安時代に存在したがその後失われてしまった「あさとほ」という物語を調べていたらしい。先生の行方と未詳の物語「あさとほ」を追う夏日は、十数年ぶりに明人と再会し、共に調査を始めるが――。二人が「行方不明の物語」の正体に辿り着くとき、現実は大きくその姿を変える。



推薦コメント

これは油断ならない小説だ! 人間の奥底に眠り続けていた「畏れ」の感情を、ものの見事に浮き上がらせた究極のホラーミステリ。禁断の領域をこじ開けたこの物語に出合ったが最後、読後の余韻は一生消え去ることはないだろう。
——内田剛氏(ブックジャーナリスト)
襲ってくるような怖さではなく、じわじわと侵食してくる恐ろしさ。物語に飲み込まれて自分を見失うかと思いました。
——福原夏菜美氏(未来屋書店碑文谷店)
予想をはるか上回る作品でした。『虚魚』も好きなのですが、今回の全然違う怪異には、ものすごい奥深さを感じます。
——森田洋子氏(コメリ書房鈴鹿店)
真相が明かされてもなお、自分の輪郭を確かめずにはいられないホラーミステリ。
——河野邦広氏(明林堂書店南宮崎店)
2 作目とは思えない完成度。新時代のストーリーテラーの誕生!
——佐伯敦子氏(有隣堂藤沢店)
本を開いてる間は背中がずっとゾクゾクしていました。予想できなかったラストに固まりました・・・・・・。
——伊賀理江子氏(福岡金文堂志摩店)
素晴らしかった!!! ホラーだと思っていたけれど、人の心の深いところまで切り込んだ予想以上の物語に魅せられてしまいました。
——石坂華月氏(未来屋書店大日店)
消失を巡るホラーミステリでありながら、その恐怖の余韻はいつまでも消えない。
——阿久津武信氏(くまざわ書店錦糸町店)
人を消す物語、その真相に直面した時、目の前が真っ白になったように言葉を失いました。
——宗岡敦子氏(紀伊國屋書店福岡本店)
読んでいる間ずっと胸がざわざわしてどこかを漂っているような浮遊感があった。この不思議な感覚をもたらす作品を私は忘れないし、何度となく読み返すと思う。
——峯多美子氏(六本松蔦屋書店)



『虚魚』



  • わたしは探している。「人を殺せる」怪談を。 横溝賞〈大賞〉受賞作。

    虚魚

    • 著者 新名智
    • 発売日 2021年10月22日
    • 定価 1815円(本体1650円 + 税)

    “体験した人が死ぬ怪談”を探す怪談師の三咲は、“呪いか祟りで死にたい”カナちゃんと暮らしている。幽霊や怪談、呪いや祟り、オカルトや超常現象。両親を事故で亡くした日から、三咲はそんなあやふやなものに頼って生きてきた。カナちゃんとふたりで本物の怪談を見つけ出し、その怪談で両親を事故死させた男を殺すことが、いまの三咲の目標だ。
    ある日、「釣り上げた人が死んでしまう魚がいる」という噂を耳にした三咲は、その真偽を調べることにする。ある川の河口で似たような怪談がいくつも発生していることがわかり、ふたりはその発生源を求めて、怪異の川をたどっていく。“本物”の怪談に近づくうち、事情を抱えるふたりの関係にも変化がおとずれて――。
    選考委員の絶賛を浴びた第41回横溝正史ミステリ&ホラー大賞<大賞>受賞作。

    “体験した人が死ぬ怪談”を探す怪談師の三咲は、“呪いか祟りで死にたい”カナちゃんと暮らしている。幽霊や怪談、呪いや祟り、オカルトや超常現象。両親を事故で亡くした日から、三咲はそんなあやふやなものに頼って生きてきた。カナちゃんとふたりで本物の怪談を見つけ出し、その怪談で両親を事故死させた男を殺すことが、いまの三咲の目標だ。
    ある日、「釣り上げた人が死んでしまう魚がいる」という噂を耳にした三咲は、その真偽を調べることにする。ある川の河口で似たような怪談がいくつも発生していることがわかり、ふたりはその発生源を求めて、怪異の川をたどっていく。“本物”の怪談に近づくうち、事情を抱えるふたりの関係にも変化がおとずれて――。
    選考委員の絶賛を浴びた第41回横溝正史ミステリ&ホラー大賞<大賞>受賞作。




推薦コメント

これはひとつの怪談であると同時に怪談をめぐる物語。不思議な透明感をたたえ、美しく、しんと怖い。
——小野不由美氏
巧みな文章。過不足のない描写。主人公を取り巻く人間関係の、べたべたしすぎない距離感も心地好い。ストーリーの組み立てにはミステリの手法も効果的に導入されている。一か所を深掘りしすぎずに話を前進させるテンポの良さが美点である一方、要所要所で「怖さ」のフックも効いている。この手の物語で最もむずかしい着地の形も非常にきれいで、ラストの何ページかで僕は感動すら覚えた。 ——総じて、実に見事な作品である。
——綾辻行人氏
怪談をモチーフにしたミステリであり、ミステリとして読める怪談にもなっている(中略)キャラクターの造形や無駄のないすっきりとした構成もよく、本賞はとてもいい魚を釣り上げた。
——有栖川有栖氏
著者の中にある「怪談を語る・追う」姿勢の誠実さと相当の覚悟を感じ、胸が熱くなった。(中略)怪談と怪異を巡る新たな小説の形が一緒に解き放たれた、と感じた。文句なしの大賞。
——辻村深月氏





著者プロフィール



新名智(にいな さとし)

1992 年生まれ。長野県上伊那郡辰野町出身。2021 年『虚魚』で第41 回横溝正史ミステリ&ホラー大賞 大賞 を受賞し、デビュー。



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