物語で味わう芝居体験!
話題沸騰中のぶっちぎり歌舞伎ミステリ『化け者心中』とあわせて読めば、ますますハマる、
おススメ歌舞伎小説傑作選10!!
① 戸板康二『日下三蔵編 中村雅楽探偵全集(全五巻)』(創元推理文庫)
推理小説が大好きな老歌舞伎俳優・高松屋こと中村雅楽。彼の楽屋を訪ねてくる演劇記者の竹野とともに身近に起こった事件や謎を推理し、解決する。第一巻の表題作は、八代目市川團十郎自刃の謎を読み解く直木賞受賞作。
② 松井今朝子『壺中の回廊』(集英社文庫)
昭和五年、歌舞伎の殿堂木挽座に〝掌中の珠を砕く〟という脅迫状が届き、『忠臣蔵』に出演中の花形役者が毒殺される。江戸の狂言作者の末裔・桜木は、築地署の笹岡と真相究明に乗り出すが……。
③ 吉田修一『国宝(上・下)』(朝日新聞出版)
任侠の一門に生まれながらも、この世ならざる美貌と数奇な運命で歌舞伎役者の頂点にのぼりつめた男、立花喜久雄。芝居だけに生き、命を賭して見果てぬ夢を追い求めていく役者一門の大河小説。
④ 有吉佐和子『出雲の阿国(上・下)』(中公文庫)
歌舞伎の創始者として名高い、出雲のお国は、「城一つ持たぬが、天下一になった」といわれる女。時の権力者たちのあいだで評判を呼び、時代の激流に翻弄されながらも、恋をし、芸を磨いてゆく――。日本芸能史の一頁を壮大なスケールで描く感動の大作。
⑤ 横溝正史『幽霊座』(角川文庫)
人気髄一といわれた若手役者・鶴之助が夏狂言「鯛つかみ」の芝居中、忽然と姿を消す。古朽ちた芝居小屋「稲妻座」で鶴之助の十七回忌追善興行が催されている最中、再び事件が起こり、惨劇が相次いで――。
⑥ 皆川博子『花闇』(河出文庫)
絶世の美貌と才気、そして妖艶極まる頽廃美で絶大な人気を博した女形・三代目澤村田之助。江戸から東京へと世情がゆれ動く中、不治の病に冒され四肢を失いながらも舞台に立ち続けた役者の芸への執念を描き上げた長篇。
⑦ 近藤史恵
『ねむりねずみ』(創元推理文庫)
しがない中二階なれど魅入られた世界から足は洗えず、今日も腰元役を務める瀬川小菊は、成行きで劇場の怪事件を調べ始める。名探偵今泉文吾が導く真相は? 梨園を舞台に展開する三幕の悲劇。
『散りしかたみに』(角川文庫)
歌舞伎座での公演中、毎日決まった部分で桜の花びらが散る。誰が、何のために、どうやってこの花びらを散らせているのか? 女形の瀬川小菊は、探偵の今泉文吾とともに、この小さな謎の調査に乗り出す。
『桜姫』(角川文庫)
十五年前、大物歌舞伎役者の跡取り息子として将来を期待されていた少年・音也が幼くして死亡した。妹の笙子は、音也の親友だったという若手歌舞伎役者・中村銀京とともに、その死の真相を探ろうと決意するが――。
⑧ 稲羽白菟『仮名手本殺人事件』(原書房)
歌舞伎「忠臣蔵」の上演中、衆人環視の舞台上で絶命した役者。さらに客席にも男の死体が発見される。いずれも毒殺だという。不可能状況と現場に置かれた「かるた」。役者一家の錯綜する素顔が過去の因縁を呼び寄せる。
⑨ 栗本薫『吸血鬼 お役者捕物帖』(朝日文庫)
名女形の嵐采女が瀧夜叉姫を演じている最中に変死。代役に立った嵐夢之丞は、この怪事件を鮮やかな推理で解決する。江戸中期、元禄を舞台に、秘められた過去を持つ女形役者を主役に配した絢爛絵巻。
⑩ 近藤史恵「猿若町捕物帳」シリーズ(光文社文庫)
天保の改革で江戸三座が移転した猿若町。役者の首吊り死体が花道の下で発見されたと知らせを受けてかけつけた南町奉行所の定町廻り同心・玉島千蔭。上方からやって来た歌舞伎役者の水木巴之丞から助言を受けながら、謎を解決していき――(表題作「土蛍」)。
【注目】 蝉谷めぐ実『化け者心中』(KADOKAWA)
その所業、人か、鬼か――規格外の熱量を孕む小説野性時代新人賞受賞作!
江戸は文政年間。足を失い絶望の底にありながらも毒舌を吐く元役者と、彼の足がわりとなる心優しき鳥屋。この風変りなバディが、鬼の正体暴きに乗り出して――。
傾奇者たちが芸の道に身をやつし命を燃やし尽くす苛烈な生きざまを圧倒的筆致であぶりだした破格のデビュー作!!
https://www.kadokawa.co.jp/product/322006000161/
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