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特集

【ブックガイド】吞み込まれないようにご注意を――角川ホラー文庫の夢×ホラー小説5選

静かで長い、秋の夜。
「夢」にまつわるホラー小説はいかがですか?

醒めるのが惜しいほど、おもしろい。
そんな5作品を角川ホラー文庫の中からピックアップしました。

気になる作品があったら、夜ふかしのお供にぜひ。
そのまま「夢」に呑み込まれないよう、くれぐれも注意してくださいね。

角川ホラー文庫の夢×ホラー小説5選

終わらない悪夢に魅せられる長編ホラー

澤村伊智『ばくうどの悪夢』



眠れば、死ぬ――

東京から父の地元に越してきた「僕」は、何かに追われる悪夢に悩まされていた。夢で傷付いた箇所に、現実でも現れる謎の痣。急死した同級生の遺体にも同じ痣を見つけた「僕」は、父の幼馴染の野崎と妻の真琴に助けを求める。彼らの調査と対策で「僕」や同級生らが件の悪夢を見ることはなくなり、事態は解決したかに思われた。しかし、今度は「僕」の夢に「比嘉琴子」と名乗る女性が現れ――。

▼作品詳細(KADOKAWAオフィシャルサイト)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322402000614/
▼著者特設サイト
https://kadobun.jp/special/sawamura-ichi/

雨宮 酔『夢詣』



第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞読者賞受賞作!

その悪夢、見れば、死ぬ――
“順番”が来るまでに、解呪の鍵を探し出せ。

「もうすぐ私が御血をいただける順番です」
“死に至る夢”を見ると訴えていた女性と老人が突然死し、
老人の胃から人外の血液が発見された。
2人の患者の死後、精神科医・紙森千里にも悪夢は「感染」り、
謎の儀式に参列する夢を見る。

一方、都市伝説〈呪夢〉を追うオカルトライターの伊東壮太 は、
死亡した同業者のメモ「鍵は夢詣」からある孤島の奇妙な祭祀の存在を知り――。

書店員からの圧倒的支持を受けた、
第45回横溝正史ミステリ& ホラー大賞〈読者賞〉受賞作。

▼作品詳細(KADOKAWAオフィシャルサイト)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322507000496/
▼書評(評者:澤村伊智)
https://kadobun.jp/reviews/review/entry-128863.html
▼試し読みも特別公開中!
https://kadobun.jp/trial/yumemoude/entry-128633.html

岩井志麻子『おんびんたれの禍夢』



きょうてえ謎は、魔界から襲い来る――血も凍りつく驚愕のホラーミステリ!

時は明治。
岡山から上京した若き小説家・光金晴之介は、
自称「世界探検家」の豪傑・春日野力人から冒険記のゴーストライターを頼まれる。
馬来、上海、緬甸、印度――亜細亜中から舞い込む体験談は憎しみと叫び、不可思議な謎に満ち、
晴之介は美しい同居人・楠子 と共に複雑怪奇な事件と対峙していく。

故郷の忌まわしき「キバコ」の記憶、海を越え日常を浸食する異界の住民。
そして直面する戦慄の真実とは? 驚愕のホラーミステリ。

▼作品詳細(KADOKAWAオフィシャルサイト)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322312000939/

夢と現のあわいをさまよう短編ホラー

貴志祐介「フーグ」――『秋雨物語』所収



最後はすべて絶望。『黒い家』『悪の教典』の著者が紡ぐ4つの地獄譚。

失踪した作家・青山黎明が遺した原稿には、彼が長年悩まされていた謎の転移現象の体験が記されていた。霊能者を招くなど転移が起きないよう試みていた青山だが、更なる悪夢に引きずり込まれていく――(「フーグ」)。前世の報いを背負った青年の生き地獄、この世のものとは思えない絶唱を残したレコード、人生の窮地に立たされた4人が挑む命がけのこっくりさん。秋雨の降るなかで、深い絶望へ誘われる至高のホラー4編を収録。

▼作品詳細(KADOKAWAオフィシャルサイト)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322401000275/
▼文庫巻末解説(解説:杉江松恋)
https://kadobun.jp/reviews/bunko/entry-128269.html

恒川光太郎「白昼夢の森の少女」――『白昼夢の森の少女』所収



恐怖と哀しみがまじりあう、恒川光太郎を味わう短編集。

「切りとらないで。私、死んじゃうような気がする」。8月の満月の夜、突如現れた蔦が、町と人を侵食していった。14歳だった私は、蔦に呑まれ、母を亡くし、友を失い、同じように植物と一体化した“りょくじん”たちと夢を共有しながら生きている。ある日刑事から、自ら緑人化した逃亡犯が、夢の世界へ侵入したと知らされ――表題作「白昼夢の森の少女」、文庫書き下ろし掌編「ある春の目隠し」ほか、現実と幻想の狭間で紡がれる11の物語。

▼作品詳細(KADOKAWAオフィシャルサイト)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322202000832/
▼著者特設サイト
https://kadobun.jp/special/tsunekawa-kotaro/


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