

「ナキザカナプロジェクト」とは?
「入れ替わり」を他にないリアルさで描いた『君の顔では泣けない』と、〈人が死ぬ怪談〉の謎を追う『虚魚』、あなたならどちらから読みますか? 文芸界の新たな才能をお見逃しなく!
お二人それぞれの特設サイトがOPENしました!
両著者より推薦コメント交換!
『君の顔では泣けない』
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圧倒的リアリティで「入れ替わり」を描く小説野性時代新人賞受賞作!
君の顔では泣けない
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著者 君嶋彼方イラスト 古塔つみ装丁 坂詰佳苗
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発売日 2021年09月24日
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定価 1760円(本体1600円 + 税)
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まなみ視点のアナザーストーリーを公開!
読者の方から「まなみ視点の物語も読んでみたい」という声を多数お寄せいただいたことから、まなみの視点で描かれたショートストーリーを著者が執筆!
君嶋彼方×辻村深月 刊行記念対談
『君の顔では泣けない』の刊行を記念して、小説 野性時代 新人賞の選考委員である辻村深月さんと著者の対談を行いました。
「入れ替わり」という特殊な設定にもかかわらず、その日常がリアルに描かれているため違和感なく物語に馴染めた。
ある日突然全く別の人生を歩むことになった二人の、それでも人生を全うしようと懊悩する姿に胸が熱くなる。
タイトルの意味するところがわかったとき、数奇な運命に翻弄されながらもそれを受け入れ”二人”で生きていく彼らの決意に何度目かの涙を流した。
「入れ替わり」という非現実的な世界の、痛ましくも愛おしい日常を丁寧に描いたこれまでになかった作品。
恋とも愛とも違う、共に生きる2人から紡ぎ出される言葉のひとつひとつがなんだかとても綺麗で真っ直ぐで心に刺さるんです。
2人の間に吹く風がとても澄んでいて泣けてくる。
ぜひ陸サイド(中はまなみ)もお願いします!!
入替わった二人のとまどい、恐れ。前を向いて生きて行こうとする様。それでいて元に戻る事をあきらめない15年間。自分だったら戻りたいと思うかどうか……
現代版「おれがあいつであいつおれで」のようで超絶面白かった!!
普通、入れ替わった男女って、付き合うよね。
でもこの二人ときたら...。
ネタバレになるとマズイから多くは語らないけど、読み出したら続きが気になって止まらないよ。
二人の絆に絶対泣けちゃう。
そして、読み終わった時には、きっと清々しい気分に満たされていることでしょう。これ、ホント。
いやはや、とんでも無い新人作家さん登場。野性時代すごいぜ!
感動てんこ盛り、超一級のエンターテインメント作品。
ですが、苦難も一歩ずつ乗り越えて歩むべき道を切り開いていく姿にものすごく熱い勇気をいただけます!!
読後、心の中にたくさんの感情があふれてタイトルを抱きしめたくなりました!!
時とともに成長しても魂だけは変えられない。
あったはずの未来に対峙するもう一人の自分。
二人ぼっちの秘密に胸が張り裂けそうになる・・・
一度きりの人生。生きざまを決められるのは1人だけ。
出合ったことのない感動を約束する唯一無二の一冊だ!
これはきっと忘れられない物語となるだろう。
今までにあった男女入れ替わりではない驚愕のお話だと思います。
もし入れ替わりが戻らなければ夫婦になってしまえばいいのにと思ってしまいましたが、はたしてどうなることやら、一気読み間違いなし、あなたも興奮して下さい。悩んで下さい。
もし、男女の体が入れ替わったら自分だったらこんな風に生きていけるのだろうか。
物語の中のまなみの葛藤、それとは遠い明るく生きようとする陸。
いつのまにか2人の立場にたって生きている自分がいました。そう、この作品が投げかけてくれるテーマはどんな状況に置かれても悔いのないように生きる事なのだと…すごい作家さんが現れたものだ!
今までに感じたことのない切なさ。
自分が自分として生きていけない辛さ、葛藤、孤独感。
男女の入れ替わりがテーマの作品はよくあれど、ここまで生々しくリアルに描いている作品は少ないのではないでしょうか……。
入れ替わって15年、すごい人生を送っている2人ですが、こんな運命を共にできる存在がいることが羨ましいと思ってしまいました。
すべてを受け入れて、彼らのように前向きに振舞えるだろうか?悩みながら、もがきながらも己の運命を懸命に生きようとする2人の姿に胸が熱くなる。
控えめに言って天才だし、めちゃくちゃ面白かった!!

君嶋彼方(きみじまかなた)
1989年生まれ。東京都出身。「水平線は回転する」で2021年、第12回小説 野性時代 新人賞を受賞。同作を改題した『君の顔では泣けない』でデビュー。
『虚魚』(そらざかな)
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わたしは探している。〈人を殺せる〉怪談を。 第41回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈大賞〉受賞作。
虚魚
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著者 新名智写真 Iska装丁 原田郁麻
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発売日 2021年10月22日
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定価 1815円(本体1650円+税)
“体験した人が死ぬ怪談”を探す怪談師の三咲は、“呪いか祟りで死にたい”カナちゃんと暮らしている。幽霊や怪談、呪いや祟り、オカルトや超常現象。両親を事故で亡くした日から、三咲はそんなあやふやなものに頼って生きてきた。カナちゃんとふたりで本物の怪談を見つけ出し、その怪談で両親を事故死させた男を殺すことが、いまの三咲の目標だ。
ある日、「釣り上げた人が死んでしまう魚がいる」という噂を耳にした三咲は、その真偽を調べることにする。ある川の河口で似たような怪談がいくつも発生していることがわかり、ふたりはその発生源を求めて、怪異の川をたどっていく。“本物”の怪談に近づくうち、事情を抱えるふたりの関係にも変化がおとずれて――。“体験した人が死ぬ怪談”を探す怪談師の三咲は、“呪いか祟りで死にたい”カナちゃんと暮らしている。幽霊や怪談、呪いや祟り、オカルトや超常現象。両親を事故で亡くした日から、三咲はそんなあやふやなものに頼って生きてきた。カナちゃんとふたりで本物の怪談を見つけ出し、その怪談で両親を事故死させた男を殺すことが、いまの三咲の目標だ。
ある日、「釣り上げた人が死んでしまう魚がいる」という噂を耳にした三咲は、その真偽を調べることにする。ある川の河口で似たような怪談がいくつも発生していることがわかり、ふたりはその発生源を求めて、怪異の川をたどっていく。“本物”の怪談に近づくうち、事情を抱えるふたりの関係にも変化がおとずれて――。 -
怪談とミステリーが融合した、怖いのに続きがよみたい底なしの沼にどっぷりはまってしまいます!!
怖いけど止められない。怪談話の奇妙な一致……そして導かれる先に待つモノ。引かれた伏線も鮮やかで、怪談話の向こう側に魅せられた。
主人公と同居人の関係もほんのり百合風味で良い。
怪奇な話に人はつい釣られてその興奮をどこか楽しんでいる。
2人の女性の悲しい過去が誰かに釣られリリースされる。
衝撃なラストに慄く。
怪談が怪異を呼ぶのか、怪異が怪談を生むのか。
猫を抱きしめて寝てしまった。
ずっと背筋のゾクゾクが止まりません。
「新名智」という名のすごい魚を発見した気分だ!!
無駄がなにもない、このデビュー作を一足先に読めて私は幸せものです。

新名智(にいなさとし)
1992年生まれ。長野県上伊那郡辰野町出身。2021年『虚魚』で第41回横溝正史ミステリ&ホラー大賞<大賞>を受賞し、デビュー。