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特集

とても他人事とは思えない──堤真一・石田ゆり子出演映画公開中! 雫井脩介『望み』に共感の声続々!!

愛する息子は殺人事件の加害者か、死んでしまった被害者か。
究極のシチュエーションに置かれた家族の揺れ動く心情を描いた映画「望み」(KADOKAWA)が、堤真一・石田ゆり子出演で今月9日(金)に公開されました。原作小説『望み』(角川文庫)は、『クローズド・ノート』『検察側の罪人』の雫井脩介が執筆時、最も苦しみ抜いたという渾身のサスペンス作品です。

物語の中心となるのは、年頃の息子と娘を育てながら平穏に暮らしていた石川一登かずと貴代美きよみ夫妻。ある日、息子の規士ただしが帰宅せず行方不明に。警察に相談した矢先、規士の友人が死体で発見される。行方不明は3人だが、犯人と見られるのは2人。息子は殺人犯なのか、殺されたもう1人の被害者なのか。被害者だとしても息子の無実を信じたい一登と、加害者であっても生きていて欲しい貴代美。
すれ違う〈望み〉が交錯した先にある真実とは──

読書メーターに寄せられた感想からは、読者それぞれがこの夫婦と共に苦悩し、自身にとっての〈望み〉を探す様子が伝わってきました。

「被害者だとしても息子の無実を信じる」父親の気持ちに同意──

同世代の子どもがいる身としては、本当につらかった。正直、自分なら、息子が被害者の方が救われると思ってしまい、そう思ってしまった自分に嫌気がさし、息苦しい気持ちで読み終えました。(ゆりいか)
私も子どもを持つ親として、他人事ではなく身につまされる。私なら犯罪が殺人ならば妹の将来を考え被害者であって欲しいと望んでしまうかもしれない。しかし、こうなる前にもっと親はできる事があったのではないかと思えてしまう。(まみ)
どちらに転んでも最悪。その振れ幅はとてつもなく大きく180度違った。究極の選択を迫られる。僕はどちらかというと父親側の考え。でも…それって “その後”の自己都合や保身なのだろうか。(納間田 圭)
父親一登の気持ちは理解出来るが、母親の貴代美の考え方には共感出来なかった。私だったら馬鹿だと言われても、絶対はないと家族や周りから言われても、息子の無実を最後まで信じ抜く自信がある。(カノン)

「加害者であっても生きていて欲しい」強い母親に共感──

一登と雅の気持ちも解らなくはない。一生人様に顔向け出来ない人生になるでしょう。でも私は貴代美の気持ちに寄り添いたいです。家族を失う事の方が何十倍、何百倍、何千倍も辛い事だと思います。死んでしまってはもう何も出来ないんです。やり直すも何もないんです。償う事さえ叶わないんです。(ぬぬ)
息子を持つ母として、貴代美の気持ちが痛い程わかりました。目を離したのはわずかなつもりでも、子どもは信じられないほど遠くに行ってしまうという貴代美の気持ちに共感しましたが、子どもが成長すればする程四六時中付いて回る訳にもいかないし、親に見せる顔と友達に見せる顔も違いますよね。自分の子を信じるしかないのかと。(じゅんママ)
我が家と同じような家族構成のため、感情移入せずにはいられなかった。我が子が加害者でいいわけはないのだけれど、息子に会いたい母の気持ちもわからなくはなくなっていた。(たま子)
私だったら貴代美と同じようにどんな形であれ生きていて欲しいと思うだろう。息子を信じればこそ、加害者であっても絶対それには訳があるはずだと。でもそれは被害者にしたらきれい事でしかない。一登や雅に共感する部分もある。覚悟が必要だと話した母とのシーンに涙し、その後の貴代美を頼もしく思った。(mari)

どちらの望みも間違っていない、選べない──

ずっと読みながら自分ならどう思うのか考えていた。犯罪者としても生きていて欲しいと思う気持ちはもちろんある…けどもう1人の子どもを守らなきゃという気持ちも…そして自分たちの暮らしも。答えなんてでない。ただそういう状況に置かれないで生きていきたいと願うだけ。(よしりん)
犯罪者でもいい、生きていてさえくれれば、という母親の気持ちは良くわかる。ただ娘もいる。娘がこの先犯罪者の妹と烙印を押され生きていかなければならないのかと思うと、やっぱり一概に生きていてと言えないのかもしれない。難しい。(さっこ)

考えさせられることはそれぞれ。今だから読みたい家族の物語

どちらかが知りたくて、事件の真相が知りたくて、前のめりで読み切った。とても辛くて苦しかった。何度か涙が滲んできた。ラストは涙腺崩壊。“望み”というか“願い”というか…。私のそれは、我が子がこんな悲しい事件の関係者とならないことのみ。(にゃんこ)

いまの時代、家族や大切な人と過ごす時間が増えた、もしくは減ってしまったという方が日本中にいるのではないでしょうか。この本を読んで改めて家族のことを想うというレビューが多く寄せられています。

こんなに考えさせられる作品は久々で読み終えるのに時間がかかった。 家族であっても人が何に悩み考えているかなんて知らないことばかりなんだろうな。 決めつけや憶測で判断するメディアやネットの怖さも感じられた。 夫婦の望みの結末に胸が締め付けられる想いだった。(ヒロキ)

作中、残された家族を追い込み、勝手な憶測・不確かなネットの情報によって騒ぎ立てる世間やマスコミを問題視するレビューも目立ちました。SNSが発達した現代社会、何が真実なのかを自分で見極めることが求められます。
そんな今だからこそ、読み手の心に一石を投じる物語なのかもしれません──

カドブンでは通常よりも長く楽しめる≪期間限定≫の試し読みを公開中です。この機会に是非、書籍と映画をチェックしてみてはいかがでしょうか。

試し読みはこちらから▼
https://kadobun.jp/trial/nozomi/doi6otxmsz4s.html

原作情報



著者:雫井 脩介
定価:748円(本体680円+税)
ISBN:9784041082096
https://promo.kadokawa.co.jp/nozomi/

映画「望み」大ヒット上映中!


出演:堤真一、石田ゆり子、岡田健史、清原果耶、加藤雅也、市毛良枝、松田翔太、竜雷太
監督:堤幸彦
原作:雫井脩介『望み』(角川文庫刊)
脚本:奥寺佐渡子
音楽:山内達哉
主題歌:森山直太朗「落日」(UNIVERSAL MUSIC)

© 2020「望み」製作委員会
配給:KADOKAWA
公式サイト nozomi-movie.jp
公式Twitter @nozomimovie

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