8月10日は山の日。美しい自然にひたるもよし。ソロキャンプを楽しむもよし。家族や気の合う友人と一緒に登山もよし。山も美しい季節ながら、この時期に読みたくなるのが怖い話。太古の昔から、神が棲むと言われていた山は、人々の畏怖の対象でした。いまも連綿と伝わる、説明のつかない不思議な話、怖い話が多いのも、畏怖の現れかもしれません。現実と地続きでありながら、霊気にあふれた山の姿をたっぷり堪能できる本をご紹介!
1:安曇潤平氏〈山の霊異記〉シリーズの最新作『山の霊異記 ケルンは語らず』。
山岳怪談の第一人者が臨場感たっぷりにつづる山の不思議譚!
山の空気を堪能する母娘の後をつけてくる黒い影、山登りの最中に知人からかかってきた電話に隠された秘密、暴風雨の夜テント泊の男性が遭遇した恐怖。山という場所の魅力と恐怖を畏怖の念とともに描きだす。
https://www.kadokawa.co.jp/product/321912000328/
全国の山々に上り、山をこよなく愛する著者が書いた本シリーズの『黒い遭難碑』の解説は、「カドブンレビューランキング第1位(2020年上半期)」を獲得しました。未読の方は、この機会にぜひ。
https://kadobun.jp/reviews/384.html
【山の霊異記シリーズはこちら】
2:夢枕獏『呼ぶ山 夢枕獏山岳小説集』
山岳小説の金字塔『神々の山嶺』のスピンオフを含む珠玉の山アンソロジー!
山を愛し、自らも山に登ってきた著者の小説群より、山の臨場感と霊気に満ちた作品を厳選し、表題作を併録。山で起こる幻想的な話、奇妙な話、恐ろしい話など山のあらゆる側面を切りとった、著者初の山岳小説集!
https://www.kadokawa.co.jp/product/321509000154/