KADOKAWA Group
menu
menu

特集

【ブックガイド】いま、壊れかけているのかもしれない世界で 読むべき7つの物語

世界が、爆音で軋みながら動いている。
目覚めると携帯を見る前に深呼吸して、平常心、とつぶやいて、
それでもニュースサイトを開くと、脈が早くなる。心がぐらんぐらんに揺れてしまう。
そんな日がある。
世界は自分のために存在しない。世界が変わることは止められない。
納得できないこと、許せないこと、悲しいことを、ただ呑み込みたくはない。
でも、どうしたらいいんだろう。
――そんな「いま」と重なるかのような、壊れゆく世界(もしくはその予兆)を描いた物語を集めました。
読み終えて、目の前に広がる風景のなかに、ちいさな光が、もしかしたら答えのかけらが、みつかるかもしれません。

いま、壊れかけているのかもしれない世界で
読むべき7つの物語

三崎亜記『みしらぬ国戦争』(KADOKAWA)



私たちは見えない「敵」と戦っている――。

国名も位置も分からない未確認隣接国家〈UNC〉の侵略で、「交戦状態」となったこの国。2年間続く戦争に人々は飽き飽きし、数字だけで伝えられる戦況を他人事のように感じていた。海岸の漂着物を確認するという徴集業務に従事するユイも、そんな「日常」を送る1人。ユイの目的はただ1つ、両親の形見に刻まれた謎の文字を解明し、幼い頃失った記憶を取り戻すことだ。その文字の記された漂着物を拾い集める男性、文字と同じ言語の歌を歌う少女らと交流を深めながら、その秘密に迫ろうとするユイだったが――。
みしらぬ敵、みしらぬ文字、みしらぬ歌、みしらぬ戦争。全てが繋がるとき明らかになる、戦争の“真実”とは?。

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322401000681/

太田 愛『彼らは世界にはなればなれに立っている』(角川文庫)



社会派エンターテインメントの雄が贈る衝撃作

「わたしたちの過去も現在も未来も写しとられている。恐るべき傑作だ」(解説より) 翻訳家 鴻巣友季子

「最初のひとりがいなくなったのはお祭りの四日後、七月最初の木曜日のことだった」――
ここは〈始まりの町〉。物語の語り手は四人――初等科に通う十三歳のトゥーレ、なまけ者のマリ、鳥打ち帽の葉巻屋、窟の魔術師。彼らが知る、彼らだけの真実を繋ぎ合わせたとき、消えた人間のゆくえと町が隠し持つ秘密が明らかになる。人のなし得る奇跡とはなにか――。
社会派エンターテインメントで最注目の作家が描く、現代の黙示録!

高知市の「TSUTAYA中万々店」書店員、山中由貴さんが、お客様に「どうしても読んで欲しい」1冊に授与する賞、第4回山中賞受賞作。

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322303000846/

宮内悠介『あとは野となれ大和撫子』(角川文庫)



沙漠の国で奇跡が起きる――最注目作家が挑む超王道冒険エンタメ!

沙漠の小国家、アラルスタン。日本人少女ナツキは紛争で両親を失い、国の教育機関“後宮”に引き取られることに。
同じ境遇の仲間と気楽な日々を過ごしていたが、大統領が暗殺され情勢は一変。
国の中枢のほとんどが逃亡、反政府軍が襲来する絶体絶命の危機に陥ってしまった!
ナツキは仲間の立ち上げた臨時政府に参加し、自分たちの居場所を守るために奮闘するが……。
どんな困難も笑い飛ばして明日に進む、乙女たちの青春冒険ストーリー!。

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322004000192/

佐藤亜紀『スウィングしなけりゃ意味がない』(角川文庫)



ジャズが彼らのすべてだった――戦時下のドイツを舞台に描く音楽青春小説!

1940年代、ナチス政権下のドイツ。
金もあるし、暇もある。
無敵の悪ガキどもが、夢中になったのは敵性音楽のジャズだった――!

1939年ナチス政権下のドイツ、ハンブルク。軍需会社経営者である父を持つ15歳の少年エディは享楽的な毎日を送っていた。戦争に行く気はないし、兵役を逃れる手段もある。ブルジョワと呼ばれるエディと仲間たちが夢中なのは、”スウィング(ジャズ)”だ。敵性音楽だが、なじみのカフェに行けば、お望みの音に浸ることができる。ここでは歌い踊り、全身が痺れるような音と、天才的な即興に驚嘆することがすべて。ゲシュタポの手入れからの脱走もお手のものだ。だが、そんな永遠に思える日々にも戦争が不穏な影を色濃く落としはじめた……。一人の少年の目を通し、戦争の狂気と滑稽さ、人間の本質を容赦なく抉り出す。権力と暴力に蹂躙されながらも、“未来”を掴みとろうと闘う人々の姿を、全編にちりばめられたジャズのナンバーとともに描きあげる、魂を震わせる物語。

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321808000330/

凪良ゆう『滅びの前のシャングリラ』(中公文庫)



滅亡を前にした世界で「人生をうまく生きられなかった」人々が見つけた光。

「明日死ねたら楽なのにとずっと夢見ていた。
なのに最期の最期になって、もう少し生きてみてもよかったと思っている」

「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」。学校でいじめを受ける友樹、人を殺したヤクザの信士、恋人から逃げ出した静香。そして――荒廃していく世界の中で、人生をうまく生きられなかった人びとは、最期の時までをどう過ごすのか。滅びゆく運命の中で、幸せについて問う傑作。

(中央公論新社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.chuko.co.jp/bunko/2024/01/207471.html

伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』(新潮文庫)



伊坂幸太郎、伝説のデビュー作、見参!

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?

(新潮社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.shinchosha.co.jp/book/125021/

カスガ『コミケへの聖歌』(早川書房)



文明の放課後を描く、ポストアポカリプス部活SF。

二十一世紀半ばに文明は滅んだ。東京は赤い霧に包まれ、そこから戻って来た者はいない。山奥の僻村イリス沢に生き残った少数の人々は、原始的な農耕と苛酷な封建制の下で命を繋いでいる。そんな時代でも、少女たちは廃屋を改造した〈部室〉に集まり、タンポポの〈お茶〉を優雅に楽しみながら、友情に、部活に、マンガにと、青春を謳歌する。彼女ら《イリス漫画同好会》の次なる目標は〈コミケ〉、それは旧時代に東京の海辺に存在したマンガの楽園だ。

(早川書房フィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0005210393/

こちらの記事もおすすめ!

身近な「世界」に謎はある 東京ダイバーシティミステリ5選


https://kadobun.jp/feature/book_concierge/ckiobzodjxko.html

いま、時を超えた挑戦がはじまる! 過去からの謎ミステリ6選


https://kadobun.jp/feature/book_concierge/entry-106074.html

春、爛漫! 人生を彩る「草花小説5選」


https://kadobun.jp/feature/book_concierge/entry-57872.html


MAGAZINES

小説 野性時代

最新号
2025年4月号

3月25日 発売

ダ・ヴィンチ

最新号
2025年5月号

4月4日 発売

怪と幽

最新号
Vol.018

12月10日 発売

ランキング

書籍週間ランキング

1

紳士淑女の≪逆食炎≫お戦記

著者 BirdHatter

2

意外と知らない鳥の生活

著者 piro piro piccolo

3

気になってる人が男じゃなかった VOL.3

著者 新井すみこ

4

メンタル強め美女白川さん7

著者 獅子

5

ねことじいちゃん(11)

著者 ねこまき(ミューズワーク)

6

ちゃんぺんとママぺんの平凡だけど幸せな日々

著者 お腹すい汰

2025年4月7日 - 2025年4月13日 紀伊國屋書店調べ

もっとみる

アクセスランキング

TOP