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特集

【ブックガイド】離婚に相続、呪われた家まで⁉ トラブル解決エンタメ7選

ご近所に、なかなかキャラの立った司法書士の方がいらっしゃいます。
「看板に離婚、相続ってありますが、そういう調停もされるんですか?」
「いや、僕がやるケースは揉めてない離婚や相続の法的手続きです。揉めてるやつは弁護士さんへどうぞ……あっでも、それを訊くってことはなんかあるんですね? さっきのご依頼即金で払っていただいたから、愚痴なら聞きますよ?」
「え、いいんですか?」
「僕の仕事の8割は愚痴を聞くことですよー。得意なんでどうぞ♪」
……なんか眼が輝いてないかあなた。ひょっとしてゴシップ大好きっ子か? まあ、じゃあ聞いてもらおうじゃないの。
司法書士さんはキラキラ瞳のまま一部始終を聞き、最低限の、しかし的確なアドバイスをしたうえ
「がんばってくださいねー、今後なんか僕のジャンルの仕事が発生したらぜひご依頼ください!」
とすごくいい笑顔で会話を終わりました。なんというか、若くてイケメンの笑ゥ●ぇるすまんみたいだった……。しかしこういう「街のキャラ立ちプロフェッショナル」によって世の中はひそかに支えられているのかもしれない、と思いましたね。
もちろん小説の世界でも、キャラ立ちプロフェッショナルたちは縦横無尽の大活躍。加藤実秋さんの新刊『リーガル・ピース! その和解、請け負います』をはじめ、トラブル解決ついでにこじれた我々の心もすっきり元気にしてくれる(……くれなくても、面白いのは保証つき!)作品群をご紹介します。

※本記事は2025年4月3日に「カドブン」note出張所に掲載した記事の転載です。

おすすめの「トラブル解決エンタメ7選」

加藤実秋『リーガル・ピース! その和解、請け負います』(角川文庫)



裁判せずにトラブル解決! 新感覚リーガル・エンターテインメント始動!

裁判せずにあなたのトラブル、解決します――。
上司の収賄疑惑が原因で退職に追い込まれた明日花は、“和解の達人”と呼ばれる弁護士・津原と出会う。終始薄い笑みを絶やさず掴みどころのない彼の周りには、一流の専門知識を持ちつつもクセが強すぎる仲間が集まっていた。賄賂の真相を知るため津原に依頼した明日花だが、個性的な仲間も巻き込み事件は思わぬ展開に……。
「それってどっちが正しいの?」「世の中、白か黒かじゃない。グレーな答えが人を幸せにすることもある」。最強チームが織りなす、新感覚のリーガル・エンターテインメント開幕!

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322409000518/

新川帆立『縁切り上等!―離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル―』(新潮社)



幸せな縁切りの極意、お教えします。
読めば元気が湧いてくる、新時代のリーガル・エンタメ!

夫のモラハラと浮気に耐えられなくなり家を飛び出した聡美が北鎌倉で出会ったのは、縁切寺の娘で弁護士の松岡紬。勢い込んで離婚相談をするも、思いがけないことを言われ……。上手に縁を切る方法、教えます。温かなヒューマンドラマにして、前を向く元気をもらえる、痛快リーガル小説。

(新潮社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.shinchosha.co.jp/book/355131/

大倉崇裕『問題物件』(光文社文庫)



お部屋の問題は探偵・犬頭光太郎が無理矢理解決!

大島不動産販売に入社した若宮恵美子は、前社長の遺児で難病に苦しむ大島雅弘の世話係となるも、突然異動を命じられる。そこは現社長の高丸が、雅弘を追い落とそうと画策して新設した、クレーム対応専門部署だった。途方に暮れる恵美子の前に、探偵を名乗る男・犬頭光太郎が現れて……。次々押しつけられる難題を、破天 荒に解決するユーモアミステリーの傑作!

(光文社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://books.kobunsha.com/book/b10127405.html

久真瀬敏也『遺言書を読み上げます 血統書付きの相続人』(角川文庫)



どんな相続問題もズバッと解決!? リーガルミステリの新定番

ゆずりは相続法律事務所は、その名の通り相続関係を専門にしている。ありえない額の報酬を請求するにも関わらず、依頼はひっきりなし、顧客満足度は100%を誇るという。代表を務める弁護士の竜胆杠葉は、脱法的ともとれる強引な手段で、数々の困難な依頼を解決してきた。愛猫家の老人は、ペットに財産を相続させたいと、無理難題を持ち込むが……。型破りな弁護士の縦横無尽な活躍を描く、全く新しい相続ミステリ!

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322402000608/

西條奈加『隠居すごろく』(角川文庫)



直木賞作家の真骨頂! ほっこり笑えてじーんと泣ける江戸情物語

刺巣鴨で六代続く糸問屋の主人を務めた徳兵衛。還暦を機に引退し、悠々自適な隠居生活を楽しもうとしていたが、孫の千代太が訪れたことで人生第二のすごろくが動き始めた……。心温まる人情時代小説!

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322106000379/

三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』(文春文庫)



痛快でやがて切ない便利屋ものがたり。直木賞受賞作!

まほろ市は東京のはずれに位置する都南西部最大の町。駅前で便利屋を営む多田啓介のもとに高校時代の同級生・行天春彦が転がり込み、二人は様々な依頼に精を出す。ペット預かりに塾の送迎、納屋の整理……ありふれた依頼のはずが、このコンビにかかると何故かきな臭い状況に。
予言する曽根田のばあちゃん、駅裏で夜の仕事をするルルとハイシー、小学生の由良、バスを監視する岡老人……個性的な依頼人たちが登場し、抱腹絶倒かつ心温まるストーリーを展開。そんな中、多田と行天の過去が次第に明らかになり、二人の抱えるものと生き方が、読者の心に突き刺さる!

(文藝春秋オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167761011

貴志祐介『さかさ星』(KADOKAWA)



呪われよ 子々孫々の果てるまでーー闇のトラブルシューター賀茂禮子登場!

戦国時代から続く名家・福森家の屋敷で起きた一家惨殺事件。死体はいずれも人間離れした凄惨な手口で破壊されており、屋敷には何かの儀式を行ったかのような痕跡が残されていた。福森家と親戚関係の中村亮太は、ある理由から霊能者の賀茂禮子と共に屋敷を訪れ、事件の調査を行うことになる。賀茂によれば、福森家が収集した名宝・名品の数々が実は恐るべき呪物であり、そのいずれか一つが事件を引き起こしたという。賀茂の話を信じきれない亮太だったが、呪物が巻き起こす超常的な事象を目にしたことで危機を感じ始める。さらに一家の生き残りの子供たちにも呪いの魔の手が……。一家を襲った真の呪物は? そして誰が何のために呪物を仕掛けたのか? 数百年続く「呪い」の恐怖を描く、待望の長編ホラー。

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322403000621/

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