角川文庫キャラ文通信
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「わが家は
――角川文庫では「わが家は祇園の拝み屋さん」シリーズで多くの読者を獲得している望月さんですが、今作はタイトルやカバーの雰囲気からして、印象が大きく違いますね! まずは、本作が生まれたきっかけを教えてください。
望月:元々の作品は私のデビュー作です(単行本『
小説を書くのが好きでこれからも書いていきたい。でも、何を書きたいのか。
恋愛かミステリーかファンタジーか、はたまた文芸なのか……。
その時に「どんなジャンルでもいい、とにかく私は『エンターテインメント』を書きたいんだ」と思ったんです。
本を読むというのは、文字から映像を思い浮かべることができるわけで、読み手が自分だけの世界を頭の中に構築することができる最高の娯楽です。
現実はなかなかに世知辛いことが多い。
でも本は、これ以上なく現実から離れたところへ
それなら、うんと楽しい方がいいと思ったんです。
そんな結論が出た後に書いた作品で、『エンターテインメント』を詰め込もうと思いました。
――望月さんの原点とも言えるような作品なんですね。ミステリーから青春成長もの、ファンタジーや西洋占星術を題材にとった作品など、各社でバラエティ豊かなシリーズを展開されていますが、この作品ならではの読みどころはどんなところでしょうか?
望月:お世話になっている知人にこの作品の見本誌を送ったところ、早速読んでくださって「良い意味で突き抜けてる」と言っていただけたんですが、主人公の女子高生・二宮ナズナは格闘の天才。常識を超えた強さを持っています。ですので、バトルシーンが豊富。ナズナは悪党たちを相手にバッタバッタと快刀乱麻を断ち、怒涛の勢いで物語が展開していきます。
他の作品にはいない主人公だと思います。
――爽快なアクションシーンに要注目ですね! 作中で特に思い入れのあるキャラクターはいますか? またその理由も教えてください。
望月:主人公の二宮ナズナです。
とにかく、元気で強い女の子を書きたかったんです。子どもの頃の憧れが詰まった女の子です。
また、私と同じ北海道人なので「なんもだよ」とか「したら~」など北海道弁を気にせずに書けたのも楽しかったです。
――望月さんの憧れと親しみが詰めこまれた主人公の活躍が楽しみです。今後、作品がシリーズ化したら書きたい展開などを教えてください。
望月:
――各作品とのコラボ、また新たな化学反応が起こりそうで期待大です。ぜひ実現させてほしいです! それでは最後に一言、読者へのメッセージをお願いします。
望月:これまでの私の作品とは違っているように感じるかと思うんですが、実はこのお話が私の原点です。
そして、今の自分には決して書けない勢いがある作品だと思います。
色々とストレスフルな昨今ですが、この作品で楽しい気持ちになったり、スッキリしていただけたら嬉しいなと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
▼望月麻衣『二宮ナズナの花嵐な事件簿 京の都で秘密探偵始めました』詳細はこちら(KADOKAWAオフィシャルページ)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322009000318/