menu
menu

レビュー

【レビュアー:岸田繁】命の意味、なんて軽々しく語るもんじゃないと思うけれど、語らないと始まらない

「記憶に新しい」と心の中で感じているままに、6年半の月日が過ぎ去った。多くの人々にとっての2011年3月11日がどのようなものであったかは、人々の数だけ答えがあるだろう。傷痕の癒えない福島県相双地域と、若くして亡くなった福島民友の新聞記者、熊田由貴生と、生き残った仲間たちの胸の内、新聞記者という職業の知られざる「業」、生きていること、生かされていることの「意味」との対峙…。
 多くの証言や取材によって、まざまざと見せつけられることになる生々しい記録と記憶は、6年半の月日を経てなお、魂に迫り来る痛烈さと悲壮さがある。「福島のために」「生きていてくれてありがとう」という言葉の本当の意味と重さのことを、もう一度胸の奥から引き摺り出そうと思う。語るべきことの多い現代社会。混迷する世界情勢、未来像に惑う日本、インターネット上に溢れかえる情報の渦…ジャーナリズムのお手本はここにある。


関連書籍

新着コンテンツ

もっとみる

NEWS

もっとみる

PICK UP

  • 新刊インタビュー 今村夏子『父と私の桜尾通り商店街』
  • モモコとうさぎ』刊行記念書店員座談会 働くとはどういうこと?
  • イカちゃんクマちゃんのイカ総研
  • 【試し読み】安田峰俊『八九六四 「天安門事件」は再び起きるか』
  • 【特別インタビュー】オリジナルクイズも出題! 東大王・伊沢拓司が選ぶ角川文庫5選
  • 『麒麟児』刊行記念対談 出口治明×冲方丁

カドブンノベル

最新号 2019年9月号

8月10日 配信

ランキング

書籍週間ランキング

1

営繕かるかや怪異譚 その弐

著者 : 小野 不由美

2

氷獄

著者 : 海堂 尊

3

小説 野性時代 第190号 2019年9月号

編 : 小説野性時代編集部

4

鹿の王 水底の橋

著者 : 上橋 菜穂子

5

未来を決めるのは私だから王子様も魔法もいらない

著者 : とどろん

6

検事の信義

著者 : 柚月裕子

8/12~ 8/18 紀伊國屋書店調べ

もっとみる

レビューランキング

TOP