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特集

【恋愛小説おすすめ20選】"これを読めば間違いなし"の作品をカドブン編集部が厳選

11、朝倉かすみ『平場の月』(光文社刊)



「こんな”大人の恋愛小説”は読んだことがない!」と絶賛され、山本周五郎賞を受賞した本作。著者の朝倉さんは、50歳の”普通”の男性を主人公に、恋をした相手が死んでしまうという王道恋愛小説の枠組みに挑みたかったのだといいます。また、キャスト、公開日は未発表ですが、すでに映画化されることは決定しており、公開前に読んでおきたい作品です。

「主人公が再会したかつての恋の相手は、なんと早くも物語の冒頭で亡くなったことが明かされます。彼女の最期の日々になにがあったのか、遡って体験するような小説。ぜひ主人公たちと同世代の40〜50代の方に強くおすすめしたい作品です」(カドブン編集者F)

普通の大人のリアルな恋愛模様を描く意欲作

須藤が死んだと聞かされたのは、小学校中学校と同窓の安西からだ。須藤と同じパート先だったウミちゃんから聞いたのだという。青砥は離婚して戻った地元で、再会したときのことを思い出す。検査で行った病院の売店に彼女はいた。中学時代、「太い」感じのする女子だった。50年生き、二人は再会し、これからの人生にお互いが存在することを感じていた。第32回山本周五郎賞受賞の大人のリアルな恋愛小説。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)

12、中島京子『ムーンライト・イン』(KADOKAWA刊)



『小さいおうち』で第143回直木賞、今年は『やさしい猫』で第56回吉川英治文学賞を受賞した中島京子さん。これまでさまざまな家族の形を描いてきた中島が『ムーンライト・イン』で描くのは、さまざまな事情を抱えた人同士で送る奇妙な共同生活。

「行き場のない旅の途中、主人公の青年は高原のペンションでちょっと不思議な面々に出会います。オーナーだという70代の男性、さらに高齢の車椅子の女性、その介助をしているアラフィフ女性に、若々しいフィリピン人女性。それぞれ事情がありそうですが、主人公をそっとペンションに置いてくれます。そして始まる国籍の壁を越えた恋と、明かされる50年来の愛情。中島さんの文体が軽やかで、20代から70代以上の方まで、どなたにでもおすすめできる優しい小説です」(カドブン編集者D)

だいじょうぶ。何かにつまずいた時、 あなたを待っている場所がある。

職を失い、自転車旅行の最中に雨に降られた青年・栗田拓海は、年季の入った一軒の建物を訪れる。穏やかな老人がかつてペンションを営んでいた「ムーンライト・イン」には、年代がバラバラの三人の女性が、それぞれ事情を抱えて過ごしていた。拓海は頼まれた屋根の修理中に足を怪我してしまい、治るまでそこにとどまることになるが――。
人生の曲がり角、遅れてやってきた夏休みのような時間に巡り合った男女の、奇妙な共同生活が始まる。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322010000474/

13、ジェーン・オースティン『高慢と偏見』(岩波書店ほか刊)



18世紀から19世紀にかけて活躍したイギリスの小説家、ジェーン・オースティン。2017年からは10ポンド札の図柄にも採用されるなど、イギリス文学史を代表する小説家です。

田舎町を舞台に、若い女性の恋や結婚の物語を描いてきたオースティン。同作については、「タイトルは見たことがあるけれど、何のことを言っているの?」という方も多いのではないでしょうか。実は、資産家のダーシーと田舎に住むエリザベスが誤解によってすれ違う様を描いた恋愛小説で、"オースティンの最高傑作小説"などと称される作品です。

「『高慢』とは家柄が格下だからとエリザベスと打ち解けられないダーシーの性格を、『偏見』はお金持ちのダーシーに向けられたエリザベスの目線を表しています。すれ違いのもどかしさを楽しみつつ、女性が経済的に自立できなかった19世紀初頭のイギリス社会についても勉強になる古典名作です」(カドブン編集者S)

資産家と田舎町の娘が織りなす恋模様―。あたたかなユーモアにあふれた世界的名著

所はハーフォードシア。ベネット家には五人の娘がいる。その近所に、独身の資産家ビングリーが引越してきた。彼は美しくすなおな長女ジェーンに惹かれ、その友人ダーシーは聡明で溌刺とした次女エリザベスを好ましく思うが……。のどかな「田舎の村の家庭生活の絵」の中に、オースティン一流の精緻な人間観察とユーモアが光る。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)

14、大崎善生『アジアンタムブルー』(KADOKAWA刊)



「愛する人が死を前にした時、いったい何ができるのだろう」この作品は、2002年に吉川英治文学新人賞を受賞したベストセラー『パイロットフィッシュ』(KADOKAWA刊)の続編にあたります。

「大切な恋人が余命いくばくもないと知りながらフランス・ニースで最期の日々を過ごす様子が本当に美しい小説です。2人の姿を見ていると、死によってすべてを無くしてしまうわけではないと感じられるのではないでしょうか。1人残される主人公が男性なので、ぜひ男性読者の方におすすめしたい作品です」(カドブン編集者D)

ベストセラー「パイロットフィッシュ」に続く、慟哭の恋愛小説。

愛する人が死を前にした時、いったい何ができるのだろう。余命幾ばくもない恋人、葉子と向かったニースでの日々。喪失の悲しさと優しさを描き出す、『パイロットフィッシュ』につづく慟哭の恋愛小説。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/200312000217/

15、佐藤正午『夏の情婦』(小学館刊)



『月の満ち欠け』(岩波書店刊)で直木賞を受賞し、『鳩の撃退法』(小学館刊)が藤原竜也さん主演で映画化されるなど、この数年で注目度がますます上がる佐藤正午さん。その佐藤さんがデビュー直後に書いた5編の恋愛小説を集めたのがこの本です。

「気だるい夏の日の恋を描く表題作のほか、大学生の自分と年上の女性との恋を追憶する 『二十歳』など傑作ぞろい。話題の作品はすでに読んでいるという方も、"小説巧者"として知られる著者の若き才能を感じてみてはいかがでしょう」(カドブン編集者H)

いま再注目を浴びる"小説巧者"の若き才能があふれる恋愛小説集

みずみずしい感性が光る永遠の恋愛小説集。
「ひとつ例にとると、『傘を探す』という作品。僕はこの、失われた雨傘を探して夜の街を、人から人へとめぐり歩くストーリーをいまでも面白いと思います。
もし若い佐藤正午がこれを書いていなければ、いま僕の手で新たに挑戦してみたいくらいです。
短編集『夏の情婦』を読み返して、この五編がいずれも、書くべきときに書かれた小説である、と三十年後のいま思える、それが僕の率直な感想です」
(本書「三十年後のあとがき」より)

「鳩の撃退法」、「月の満ち欠け」と、次々に小説読みたちを唸らせる傑作を発表し続けている著者が、「永遠の1/2」でのデビュー直後に執筆した恋愛小説五編を収録。
「傘を探す」の他には、小説賞を受賞した三十一歳のぼくがネクタイを介して大学生の自分と年上女性との恋愛を追憶する「二十歳」、男と女のフラジャイルな関係を気だるい夏の残暑のなかに再現してみせた「夏の情婦」など。
いずれも恋愛をテーマにしているものの、その語り口は変幻自在で、すでに「小説巧者」の片鱗をうかがわせる作品ばかりだ。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)

10代におすすめの恋愛小説5選

続いて、小、中学生から大学生といった10代の方におすすめの恋愛小説をご紹介。学生が主人公の作品や、魅力的な登場人物に思わずキュンキュンするような5作品を厳選しました。10代ならではの甘酸っぱさや切なさを感じること間違いなし。登場人物に感情移入しながら、作品の世界を楽しんでみてください。

1、有川ひろ『図書館戦争』(KADOKAWA刊)



15年以上に渡ってファンの心を掴んで離さない、シリーズ累計”640万部"突破のベストセラー! 公序良俗を乱す表現を取り締まる「メディア良化法」が施行された架空の日本を舞台に、表現の自由を守ろうと戦う「図書隊」の活躍が描かれます。また、学校で行われている「朝の読書」では中学生向けに人気の作品としてあげられる(朝の読書推進協議会調べ 調査期間2018年4月〜2019年3月)など、10代の方におすすめしたい作品です。

「”王子様”に憧れて入隊した主人公の恋愛模様も大きなおすすめポイントですが、大好きな本を守るために戦うキャラクターたちの姿は、きっと本好きのあなたの心を打つのではないでしょうか。漫画は読むけど小説はあまり……という方も、ページをめくる手が止まらないはずです」(カドブン編集者D)

シリーズ累計”640万部"突破の超人気シリーズ! 本が好きなら共感必至!

2019年。公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる『メディア良化法』の成立から30年。日本はメディア良化委員会と図書隊が抗争を繰り広げていた。笠原郁は、図書特殊部隊に配属されるが……。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/201011000088/

2、顎木あくみ『わたしの幸せな結婚』(KADOKAWA刊)



幼い頃に母を亡くしてから、義母にいじめられて育った主人公・美世。嫁ぐことになったのは冷酷無慈悲と噂される軍人だけれど、目の前に現れたのは美貌の男で……? 自己評価の低かった少女が本当の愛を見つける王道のシンデレラ・ストーリーを和風の世界観で楽しめる、累計400万部突破の大人気シリーズです。

「2023年春には実写映画の上映が決定、アニメ化も決まっているので、いま読んでおけば上映で盛り上がれること間違いなし! 必ずキュンキュンできる、10代のみなさんにもおすすめの作品です」(カドブン編集者Y)

この嫁入りは黄泉への誘いか、奇跡の幸運か――

この嫁入りは黄泉への誘いか、奇跡の幸運か――

名家に生まれた美世は、実母が早くに儚くなり、継母と義母妹に虐げられて育った。
嫁入りを命じられたと思えば、相手は冷酷無慈悲と噂の若き軍人、清霞(きよか)。
数多の婚約者候補たちが三日と持たずに逃げ出したという悪評の主だった。

斬り捨てられることを覚悟して久堂家の門を叩いた美世の前に現れたのは、色素の薄い美貌の男。
初対面で辛く当たられた美世だけれど、実家に帰ることもできず日々料理を作るうちに、少しずつ清霞と心を通わせていく――。

これは、少女があいされて幸せになるまでの物語。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321809000749/

3、新海誠『君の名は。』(KADOKAWA刊)



『君の名は。』と言えば、2016年の夏に日本映画界の話題を席巻し、超ロングランヒットを記録するなど、新海誠監督の名を世に知らしめた作品です。その書籍版『小説 君の名は。』も、監督自ら書き下しています。

「ある日意識が入れ替わってしまった瀧くんと三葉ちゃんの驚きや葛藤を美しい映像で楽しめる映画ももちろん絶品ですが、小説版では2人の気持ちがもっと分かるかも。角川つばさ文庫からも同名小説が刊行されているので、小学生向けの作品としてもおすすめです。2022年11月11日公開の新作『すずめの戸締まり』を待つ間に読んでおくのはいかがでしょうか」(カドブン編集者I)

まだ会ったことのない君を、探している 監督みずから執筆した映画原作小説

山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉は、自分が男の子になる夢を見る。見慣れない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。一方、東京で暮らす男子高校生・瀧も、山奥の町で自分が女子高校生になる夢を見る。やがて二人は夢の中で入れ替わっていることに気づくが――。出会うことのない二人の出逢いから、運命の歯車が動き出す。長編アニメーション『君の名は。』の、新海誠監督みずから執筆した原作小説。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321603000121/

4、住野よる『この気持ちもいつか忘れる』(新潮社刊)



デビュー作『君の膵臓をたべたい』で2016年本屋大賞第2位をはじめ、様々なブックランキングで話題沸騰となった住野よるさん。その住野さんが学生時代から敬愛してやまないというバンドTHE BACK HORNとの奇跡的なコラボで生まれたのがこの作品です。

「これが住野よるさんの”初めての恋愛長編”。恋愛小説を読むと主人公や相手の心変わりが心配になってしまうのですが、住野さんの小説は感情の一瞬のきらめきを捕まえてくれていると感じます。2人の心が近づいてゆく過程に、何度でも心が震えます」(カドブン編集者F)

小説×音楽の境界を超える、新感覚コラボ!

退屈な日常に絶望する高校生のカヤの前に現れた、まばゆい光。それは爪と目しか見えない異世界の少女との出会いだった。真夜中の邂逅を重ねるうち、互いの世界に不思議なシンクロがあることに気づき、二人は実験を始める――。最注目の著者が描く、魂を焦がす恋の物語。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)

5、森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』(KADOKAWA刊)



もはや大学生の必読書⁉ 冴えない先輩と無邪気な後輩女子の交互の視点で描かれる恋模様はある意味絶望的なほどズレていて、ときに笑い、ときにツッコみながらも一気読みしてしまうこと間違いなし。

「『森見ワールド』とも呼ばれる独特な世界観も魅力で、舞台と思われる京都大学に憧れた読者も多いのではないでしょうか。大学に入学したら、いえ、志望校変更が間に合ううちに、ぜひこの世界観に浸ってみてください」(カドブン編集者D)

新時代のとびらを開く、恋愛ファンタジーの大傑作。

黒髪の乙女にひそかに想いを寄せる先輩は、京都のいたるところで彼女の姿を追い求めた。二人を待ち受ける珍事件の数々、そして運命の大転回。山本周五郎賞受賞、本屋大賞2位、恋愛ファンタジーの大傑作!

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/200807000292/

古今東西、老若男女、あらゆる人々が経験してきた恋愛。その形や考え方はさまざまで、これまで多くの恋愛小説が誕生してきました。今回はおすすめの恋愛小説を20作品紹介しましたが、ここには入りきらないほどの名作がまだまだあります。ぜひ、あなたにとってお気に入りの恋愛小説を見つけてみてください。

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