なんだか心も疲れがちなこの頃。“美味しい”小説で栄養補給しませんか?
人に足りない栄養を見抜く、不思議な才能を持った主人公・佐保が「人を救う料理人」を目指す「お江戸やすらぎ飯」シリーズ。大好評につき続編が発売となります!
物語に登場する癒やしの料理レシピを、特別にWeb上で公開します。
『お江戸やすらぎ飯 芍薬役者』鷹井 伶
定価: 748円(本体680円+税)
発売日:2020年08月25日
ISBN:9784041095690
https://www.kadokawa.co.jp/product/322002000919/
本書のあらすじ
幼い頃に両親とはぐれ、吉原で育てられた佐保は、人に足りない栄養を見抜く才能を生かし医学館で勉学を続けていた。体にいい食材を使った料理で、心身に不調を抱えた人々を元気にしたい。泣き止まない赤ん坊を抱えて一人悩む若い母親、目が霞むようになり仕事を続けられるか不安を抱く門番、人気絶頂の裏で不眠に悩む歌舞伎役者……。それぞれの悩みに寄り添い、佐保は食材探しや料理に日々奮闘する。料理に込めた彼女の思いは届くのか――。
佐保が考えた料理のレシピを特別に公開!
第1回 菜飯(なめし)
物語のここに登場! ~菜飯編~
医学館の門番・和助とお里夫婦のもとを訪れた佐保。娘のお糸と3人、仲睦まじく暮らしているが、それぞれ春になると決まって目の不調やめまい、湿疹が出るという。普段何を食べているのか、お里に聞いてみると、
「……あんまり料理は得意じゃなくて」
料理が不得手なお里にもできる、簡単で美味しい料理はなんだろう。すぐに思い浮かんだのが、手軽に作れて目にも鮮やかな、食欲をそそる菜飯。
使う青菜はなんでも、手に入るもので。じゃこを入れたり、あさり汁を添えたりするのもおすすめ。医学館の面々にも、それぞれの家庭ならではの、懐かしい菜飯がある様子。ふるさとの食の思い出を語るうち、佐保の脳裏に蘇ってきたのは、幼い頃にはぐれた両親との記憶で……。
他にも、今すぐ食べたい! 美味しい料理がたくさん登場します。美味しくて体にもいいグルメエピソードは本書で!
菜飯のレシピ
材料(4人分)
- 米 …… 2合
- 菜の花…… 100g (200g束で売っていることが多いので半束)
- ちりめんじゃこ……50g
- 白ごま…… 適宜
作り方
- 米2合を通常の水加減で、炊飯します。
- 菜の花を茹でます。沸騰した湯(分量外)に投入し、さっと1分程度茹でます。または、ラップに包み、レンジで加熱(600W、1分程度)しても構いません。
- 2を色止めのために冷水でざっと洗います。まだ多少固さがあっても大丈夫です。絞って、細かく刻んでおきます。
- 1が炊き上がったらすぐに、刻んだ菜の花とちりめんじゃこを炊飯器に投入し、さっと混ぜてから蓋をし、そのまま5分程度蒸らします。
- 白ごまを振っていただきます。
解説
【食材の漢方成分】
・うるち米 五味五性:甘・平/ 帰経:脾・胃/ 主効:気を補う
・菜の花 五味五性:辛・苦・温/ 帰経:肝・脾・肺 /主効:血水の巡り改善
・ちりめんじゃこ 五味五性:甘・温/ 帰経:脾/ 主効:気血の補い、血巡り改善
・白ごま 五味五性:甘・寒/ 帰経:肺・脾・大腸/ 主効:潤す
※ 五味五性とは、身体が感じる食材の味(辛・甘・酸・苦・鹹[塩])と性質(寒・涼・平・温・熱)。
※ 帰経とはその食材が影響する身体の部位。
【特におススメの方】
風邪予防/食欲不振/消化不良/生理痛や腫れものがあるとき
【ひとことアドバイス】
塩分控え目に、ちりめんじゃこの旨味と塩気のみで仕上げたレシピです。物足りない方は塩を少し加えてください。冷えても美味しく、食べ応えもあるので、お弁当にも。菜の花のほろ苦さを楽しむ大人のおにぎりにしてはいかがでしょう。
菜の花が入手できないときには、蕪や大根の葉、野沢菜、小松菜などでも美味しいですよ。
【レシピ】鷹井 伶
公開中のレシピ▼
- 黒豆の薬膳ぜんざい……むくみ/腰痛/消化力が低下している/体力が落ちている/シミ・しわ・白髪が増えている
- いわしのニラ酢和え……高血圧/不眠症/冷え性/血栓予防・動脈硬化予防・狭心症予防をしたい方/美肌・老化防止・コレステロールの抑制を考える方
- 山芋のふわふわ団子汁……風邪を引きやすい/疲れや倦怠感を感じやすい/冷え性/食欲不振/消化機能が低下している/胃もたれ/慢性的な軟便・下痢/花粉症/免疫力が低下している