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特集

【特別企画】私たち、三津田信三作品を推す作家です! 怪民研に於ける記録と推理シリーズ『歩く亡者』『寿ぐ嫁首』刊行記念

三津田信三さんの作品といえば、民俗学×ホラー×本格ミステリを絶妙にブレンドした、独自の物語世界。メタフィクションの第一人者でもあり、作品を読んでいると、実在する作家や書評家の名前も相まって、現実なのかフィクションなのかわからなくなる恐怖を味わえます。
そんな三津田ワールドには、作家さんにもファンがたくさんいます! 作家の皆さんに、三津田作品が好きな理由と、お好きな1冊を挙げていただきました。
この企画を立てた際、皆さんとは事前の打ち合わせ一切なしだったのに、「好きな1冊」は見事に重なりませんでした。それほど三津田作品には、魅力あふれる作品がたくさんあるということでしょう。ぜひこの夏のゾクリ読書体験の参考にしてみてください!

特別企画「私たち、三津田信三作品を推す作家です!」
6人の作家が選ぶ「好きな1冊」とは?

織守きょうやさん

三津田作品が好きな理由

怪異の設定の魅力、そして解明されてもされなくてもその怖さが薄まらないところがすごい。

好きな1冊:『逢魔宿り』(角川ホラー文庫)



雨の日には、読まないでください。

元編集者で現ホラー・ミステリ作家の「僕」のもとに、昔仕事をしたデザイナー・松尾から連絡が入った。「小説 野性時代」に連載している連作怪奇短篇について、話したいことがあるという。各短篇は、それぞれ他人から聞いた体験談を基に小説化したもので、松尾とは何も関係がないはず。訝りながら家を訪ねた「僕」に、松尾は三十年前の出来事を語りだした。それは、日課の散歩中にある四阿で出会った、怪異譚を語りたがる奇妙な一家の話であった。子供時代に山小屋で遭遇した怪異、障子に映った奇妙な影絵、宿直していた学校で起きた異変。彼らが怪異譚を語るたび、なぜか松尾の近隣で事件が多発し……。(「逢魔宿り」) ほか、「お籠りの家」「予告画」「某施設の夜警」「よびにくるもの」の4編を収録した、珠玉のホラー連作短編集。

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322111000505/

澤村伊智さん

三津田作品が好きな理由

骨太な怪異に怖がらされ、暴走する推理に眩まされる、唯一無二の味。

好きな1冊(長編):『作者不詳 ミステリ作家の読む本』上下巻(講談社文庫)

※長編・短編を1本ずつ挙げてくださいました。



虚構と現実が溶け合う恐怖!!

杏羅(あんら)町――。地方都市の片隅に広がる妖しき空間に迷い込んだ三津田は、そこで古書店<古本堂>を見いだす。ある日、親友の飛鳥信一郎を伴って店を訪れた彼は、奇怪な同人誌『迷宮草子』を入手する。その本には「霧の館」を初め、7編の不思議な作品が収録されていた。“作家3部作”第2長編、遂に降臨!

(講談社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000205332

好きな1冊(短編):「赫眼」(光文社文庫『赫眼』所収)



書下ろし掌編を含む、悪夢のような傑作十二編!

目を奪う美貌と、小学生とは思えぬ色香。転校生の目童たかりは、謎めいた美少女だった。学校を休ん だ彼女に届け物をしに、少年が訪れた家の奥――そこには、あまりにも禍々しい何かが横たわっていた……。(表題作)合わせ鏡が作り出す無限に続く映像世界。その魔力 に取り憑かれた男を襲う怪異とは?(「合わせ鏡の地獄」)

(光文社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://books.kobunsha.com/book/b10126069.html

白井智之さん

三津田作品が好きな理由

ミステリとホラーの恐るべき共犯関係。すなわちミステリであることがホラーの恐ろしさを引き立たせ、ホラーであることがミステリの新たな可能性を切り拓いていること。

好きな1冊:『首無の如き祟るもの』(講談社文庫)



首無くびなし”が歩き回ると人が死ぬ

奥多摩の山村、媛首(ひめかみ)村。淡首(あおくび)様や首無(くびなし)の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。3つに分かれた旧家、秘守(ひがみ)一族、その一守(いちがみ)家の双児の十三夜参りの日から惨劇は始まった。戦中戦後に跨る首無し殺人の謎。驚愕のどんでん返し。本格ミステリとホラーの魅力が鮮やかに迫る「刀城言耶(とうじょうげんや)」シリーズ傑作長編。

(講談社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000205356

背筋さん

三津田作品が好きな理由

恐ろしい不条理と鮮やかな合理。その狭間に迷いこむ快感は唯一無二です。

好きな1冊:『怪談のテープ起こし』(集英社文庫)



本当にこの本、文庫化して良かったのでしょうか
※自己責任でお楽しみください。


自殺する間際にメッセージを録音して残す人がいる。それを集めて記事にしないか? 編集者時代の三津田に企画を提案したライターが突然失踪。後日、三津田の元に届いた1本のテープには何が。カセットやMDに録音された体験談に材を取った6つの怪異譚と、それらを連載し本になるまでの、担当編集者との裏話的なエピソードから成る作品集。この物語を読むあなたは恐怖を「体感」することになる。

(集英社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら  ⇒  https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-745830-5

梨さん

三津田作品が好きな理由

世界一嫌なカタルシス

好きな1冊:『凶宅』(角川ホラー文庫)



本格ミステリ大賞受賞作家が綴る、“最凶”の家ホラー。

山の中腹に建つ家に引っ越してきた、小学四年生の日々乃翔太。周りの家がどれも未完成でうち棄てられていることに厭な感覚を抱くと、暮らし始めて数日後、幼い妹が妙なことを口にする。この山に棲んでいるモノが、部屋に来たというのだ。それ以降、翔太は家の中で真っ黒な影を目撃するようになる。怪異から逃れるため、過去になにが起きたかを調べ始めた翔太は、前の住人の残した忌まわしい日記を見つけ――。“最凶”の家ホラー。

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321701000359/

芦花公園さん

三津田作品が好きな理由

ふつう、怪異の正体は理解してしまうと恐怖がマイルドになるが、三津田作品の怪異は理解したぶんだけ恐怖が強まる。つまり、読めば読むほど怖くなるということです。

好きな1冊:『蛇棺葬』(講談社文庫)



旧家に伝来する葬送儀礼と密室殺人!

幼いころ父に連れて行かれた百巳家。そこに無気味な空気を漂わす百蛇堂がある。私はそこで見たのだ。暗闇を這うそれを……。「作家三部作」第三編前編。

(講談社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000205889


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