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特集

"祖父"という存在が導く、心あたたまる物語。「祖父小説5選」

世の中の移り変わりは激しくて、出来事や流行も10年たてばもう昔のこと。
「十年一昔」というけれど、その何倍も生きている人たちが振り返る「昔」や「あの頃」は、今とどれだけ違うのだろう。

今回のテーマは「祖父」。自分とは違う時代を生き抜いてきたその存在は、時に支えになり、救いになり、あるいは思いをぶつける壁となって、子や孫の人生に大きな変化をもたらしていきます。

強くて頼れるおじいちゃん。無口だけれど優しい祖父。筋を曲げない頑固オヤジに、常識外れのおしゃべりジジイ。

今回ご紹介するのは、様々な祖父をめぐる関係に心があたたかくなる、5つのおすすめ小説です。

違う時代を生きた人。同じ時代に生きる人。おすすめの「祖父小説5選」

西條奈加『隠居おてだま』(KADOKAWA刊)



優雅な余生を送るはずの隠居家は、今日も子供たちで大にぎわい。

老舗糸問屋・嶋屋元当主の徳兵衛は、還暦を機に隠居暮らしを始めた。
風雅な余生を送るはずが、巣鴨の隠居家は孫の千代太が連れてきた子供たちで大にぎわい。
子供たちとその親の面倒にまで首を突っ込むうち、新たに組紐商いも始めることとなった。
商いに夢中の徳兵衛は、自分の家族に芽吹いた悶着の種に気が付かない。
やがて訪れた親子と夫婦の危機に、嶋屋一家はどう向き合う?
笑いあり涙ありの人情時代小説『隠居すごろく』、待望の続編!

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322106000339/

伊吹有喜『雲を紡ぐ』(文春文庫刊)



壊れかけた家族は、もう一度、一つになれるのか?
第8回高校生直木賞(2021)受賞作!

羊毛を手仕事で染め、紡ぎ、織りあげられた「時を越える布・ホームスパン」をめぐる親子三代の「心の糸」の物語。
いじめが原因で学校に行けなくなった高校2年生・美緒の唯一の心のよりどころは、祖父母がくれた赤いホームスパンのショール。
ところが、このショールをめぐって母と口論になり、美緒は岩手県盛岡市の祖父の元へ行ってしまう。
美緒は、祖父とともに働くことで、職人たちの思いの尊さを知る。
一方、美緒が不在となった東京では、父と母の間にも離婚話が持ち上がり……。
「時代の流れに古びていくのではなく、熟成し、育っていくホームスパン。
その様子が人の生き方や、家族が織りなす関係に重なり、『雲を紡ぐ』を書きました」と著者が語るように、読む人の心を優しく包んでくれる1冊。
文庫版特典として、スピンオフ短編「風切羽の色」(「いわてダ・ヴィンチ」掲載)を巻末に収録。
文庫解説・北上次郎

(あらすじ:文藝春秋オフィシャルHPより引用)

森沢明夫『エミリの小さな包丁』(角川文庫刊)



傷ついた心を癒やしてくれたのは、おいしいごはんとおじいちゃんだった。

恋人に振られ、職業もお金も居場所もすべてを失ったエミリに救いの手をさしのべてくれたのは、10年以上連絡を取っていなかった母方の祖父だった。人間の限りない温かさと心の再生を描いた、癒しの物語。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321812000088/

藤岡陽子『海とジイ』(小学館文庫刊)



最期を見据えた生き様から光を得る人生賛歌

舞台は、美しくもありときに恐ろしい顔を見せる海と島。3人のおじいさん=ジイの生き抜く姿と,そのジイから思いを受け取る人々の心模様をときに温かく、ときにいきいきと、ときに静かな筆致で描ききります。全3編の物語。

(あらすじ:小学館オフィシャルHPより引用)

坂井希久子『ハーレーじじいの背中』(双葉文庫刊)



人情ものの名手が涙と笑いに包んで贈る家族小説の傑作!

真理奈は進路に悩む高校三年生。母方の祖母である清ばあは惚けが進み、父とその両親は家でゴロゴロ。友人との三角関係にまで巻き込まれた真理奈の前に、母方の祖父である晴じいが愛車ハーレーに乗って豪快に現れた。晴じいに連れ出された真理奈の旅の行方は!?

(あらすじ:双葉社オフィシャルHPより引用)

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