

8月12日に何かが起こる
特報
『四畳半タイムマシンブルース』
◎劇場版
9月30日(金)より3週間限定全国ロードショー
配給:KADOKAWA/アスミック・エース
◎ディズニープラス
9月14日(水)より独占配信(配信限定エピソード含む全6話順次配信)
【CAST】
浅沼晋太郎 坂本真綾 吉野裕行 中井和哉 諏訪部順一 甲斐田裕子
佐藤せつじ 本多 力(ヨーロッパ企画)
【STAFF】
原作:森見登美彦・著、上田誠・原案『四畳半タイムマシンブルース』
(角川文庫/KADOKAWA刊)
監督:夏目真悟
脚本 :上田誠(ヨーロッパ企画)
キャラクター原案:中村佑介
主題歌:ASIAN KUNG-FU GENERATION 「出町柳パラレルユニバース」(Ki/oon Music)
アニメーション制作:サイエンスSARU
製作:「四畳半タイムマシンブルース」製作委員会
公式サイト:https://yojohan-timemachine.asmik-ace.co.jp
©2022 森見登美彦・上田誠・KADOKAWA/「四畳半タイムマシンブルース」製作委員会
クリエイターによるコメント
〈夏目真悟 監督〉
「四畳半神話大系」のアニメ放送から10年以上経ちましたが、「四畳半タイムマシンブルース」を読み始めた途端、一気にあの時の感覚が甦りました。 この懐かしさをみなさんと共有できるようアニメ化、頑張ります。合わせて“サマータイムマシン・ブルース”という新しい感覚も楽しんでもらえるよう、更に邁進するつもりです。
【プロフィール】
青森県出身。ゲームグラフィッカーからアニメーターへ転身した後、J.C.STAFF、ゴンゾ、シンエイ動画、フリーのアニメーターを経て、2014年TVアニメ「スペース☆ダンディ」で監督デビュー。主な監督作品に「ワンパンマン」「Sonny Boy」。「四畳半神話大系」では、第6話の絵コンテ・演出を、『夜は短し歩けよ乙女』では、夏パートの絵コンテを担当。
〈森見登美彦 原作〉
そうなれば嬉しいな、けれどもそんなウマイ話はないだろうな、と思っていたのに、まさか本当にアニメ化が実現するとは 。作者のひとりとして嬉しいかぎりです。四畳半の......夏、タイムマシンの夏を楽しみにしております。
〈上田 誠 脚本(原作小説原案)〉
人類史上もっとも暑苦しく不毛な青春SF奇譚が、中村さんの熱のこもったキャラクターと、湯浅監督の湯のような熱量をひきついだ、これまた名前さえ夏らしい夏目監督によってアニメになります。より三層くらい暑いです。
原作の森見さんと僕のここまでの経緯はたいへん入り組んでおり、「四畳半神話大系」と「サマータイムマシン・ブルース」というふたつの作品が、時空をまたいでくんずほぐれつしたすえこうなりました。物語も負けじと入り組んでいますが、因果の糸をかいくぐり駆け抜けたはてには、涼やかなクーラーの風と夏の夕暮れが待っておりましょう。
〈中村佑介 キャラクター原案〉
アニメ「四畳半神話大系」放送からもう11年。新入生も増え、卒業生の写真も抱え、あの頃と同じメンツはまだ同じ四畳半でドンチャン騒ぎを続けていました。ドアの鍵は開けておりますので、懐かしい顔のあなたもぜひ久しぶりにお立ち寄りください。相変わらずクーラーはありませんが、冷やしたラムネくらいはご用意してありますとも。
8月12日に何かが、、、起こった!
コメント
森見登美彦
読者の皆様へ、新作小説『四畳半タイムマシンブルース』をお届けいたします。
森見登美彦の小説『四畳半神話大系』、劇団ヨーロッパ企画の舞台「サマータイムマシン・ブルース」。この二者を合体させればどうなるか、という単純素朴な発想であります。真夏の四畳半アパート「下鴨幽水荘」を舞台に、『四畳半神話大系』の登場人物たちが、突然あらわれたタイムマシンをなんとか有効活用しようとするのですが……。 『四畳半神話大系』、じつに十六年ぶりの続篇(?)となります。
コロナの魔風が巷に吹きすさぶ今日この頃、この古風かつ明朗愉快な小説が、息苦しい自粛生活における一服の清涼剤となれば幸いであります。
上田 誠
たいへんな事態になっている。かつて、森見先生の腐れ大学生小説『四畳半神話大系』をアニメ脚本にしたのが僕なのだけれど、そんな僕が腐れ大学生時代に書いた「サマータイムマシン・ブルース」を原案に、こんどは森見先生が『四畳半タイムマシンブルース』を書いた。捻じれ、入り組んでいるが、内容はさらにであるし、そんな腐れ大学生の夏の二日間が捻じれきったはてに、爽やかな未来の風が吹くのである。
中村佑介
アニメ化からもう十年。ここまで来ると一体どこからが森見さんで、どこからが上田さんで、どこまでが僕の作品かもはやわかりませんが、まさにそんな所せましと入り乱れる四畳半ドンチャン騒ぎが通りまで聞こえたら、ドアの鍵は開けているので、懐かしい顔のあなたもぜひ入ってきてください。相変わらずクーラーはありませんので各自ラムネ持参で。
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気ままな連中が”昨日”を改変。世界の存続と、恋の行方は!?
四畳半タイムマシンブルース
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著者 森見登美彦原案 上田誠
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発売日 2022年6月10日
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定価 704円(本体640円 + 税)
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【単行本】気ままな連中が“昨日”を改変。世界の存続と、恋の行方は!?
四畳半タイムマシンブルース
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著者 森見登美彦原案 上田誠
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発売日 2020年07月29日
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定価 1650円(本体1500円+税)
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キャラクター

「私」
京都のとある大学の三回生。おんぼろアパート「下鴨幽水荘」の209号室で無為な青春を送る。後輩の明石さんが気になるも、炎熱の八月にクーラーのリモコンが水没して大ピンチ。

明石さん
「私」の一年後輩。映画サークル「みそぎ」に所属し、ひたすらポンコツ映画を量産する女子。エネルギッシュで負けず嫌いでいい具合にネジが抜けている。

小津
弱者に鞭打ち強者にへつらいわがままで傲慢で怠惰で天の邪鬼で勉強をせず他人の不幸をおかずに飯が喰える同級生。全力で「私」の学生生活を駄目にしようとする。

樋口氏
下鴨幽水荘のヌシとして全住人から微妙な尊敬を集める先輩。「人生の袋小路への危険極まる水先案内人」なれど、明石さんは師匠と仰いでいるらしい。

羽貫さん
近所の医院に勤める歯科衛生士。陽気で気さくな美女だが、樋口氏、城ヶ崎氏とは旧知の仲らしいのできっと只者ではないのだろう。

城ヶ崎氏
映画サークル「みそぎ」のボス。尊大で無神経。出会い頭に敵意を抱いた「私」は全力で彼の足を引っ張ることを画策している。

田村くん
タイムマシンで二十五年後の未来からやってきたモッサリ青年。未来の下鴨幽水荘209号室で暮らしているらしいが、Youは何しに無益な時間旅行を?
「幕末軟弱者列伝」増田こうすけ
異色コラボはいかにして成りしか?――
増田こうすけ×森見登美彦「幕末軟弱者列伝」顚末記
2020年9月4日、『四畳半タイムマシンブルース』の公式アカウントが突如Twitterにアップした4ページのコミック原稿。それはあろうことか人気漫画家・増田こうすけによる新作であった。「いったいなぜ?」ツイッター民たちは驚きどよめいた。
私はいまからその真相を語ろうと思う。
「幕末軟弱者列伝」とは作中で主人公「私」と小津が原案をつくり明石さんがメガホンをとったポンコツ映画のタイトルである。会った相手のやる気をなくさせる特殊能力をもった主人公・銀河進が幕末にタイムスリップして維新の志士たちのやる気を奪い、結果的に歴史を改変してしまうというストーリーであった。
「銀河進」という名前に見覚えがおありだろうか? 『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』(ジャンプコミックス)で架空の「前回のあらすじ」にだけ登場するキャラクターで、暗黒王ジョンと戦う天才ピアニストという設定である。
『四畳半タイムマシンブルース』の原稿を読んだ担当編集は森見登美彦氏がさりげなく仕込んだ遊びに反応し、無謀にも増田こうすけ先生に「幕末軟弱者列伝」の漫画化を依頼。まさかのご快諾をいただいたのだ。
かねて増田こうすけ先生の作品を愛読してきた森見登美彦氏は「幕末軟弱者列伝」の原稿を見せられたとき、まさに感無量といった笑みを浮かべたのであった。
関連情報
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メディア情報
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プロフィール

【著者】森見登美彦
もりみ・とみひこ
1979年奈良県生まれ。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。07年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞、10年『ペンギン・ハイウェイ』で日本SF大賞を受賞。主な著書に『四畳半神話大系』『有頂天家族』『夜行』『熱帯』などがある。

【原案】上田誠
うえだ・まこと
1979年京都府生まれ。劇作家、演出家、脚本家、構成作家。劇団ヨーロッパ企画代表。「サマータイムマシン・ブルース」は2001年初演、05年に映画化された。18年には続編「サマータイムマシン・ワンスモア」を上演。17年「来てけつかるべき新世界」で岸田國士戯曲賞受賞。森見登美彦原作のアニメ「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」「ペンギン・ハイウェイ」で脚本を担当。