年間約300点の小説作品を刊行する角川文庫。新刊はもちろん自信を持っておすすめしたい作品ばかり! でも、過去に刊行されたものの中にも、魅力的な作品がたくさんあります。
そこで始動したのが「角川文庫仕掛け販売プロジェクト」。営業メンバーが本気で「おもしろい!」「推したい!」と思う作品を持ち寄り、「この魅力をもっと多くの読者に伝えるには、一体どうすればよいのだろう?」と試行錯誤するプロジェクトです。
今回はそんな「角川文庫仕掛け販売プロジェクト」の裏側を大公開! 2023年12月より展開中の3作品をご紹介します。
角川文庫仕掛け販売プロジェクトの裏側に迫る!【2023年12月】
仕掛け販売タイトルをご紹介!
2023年12月より展開中の3作品について、営業担当のコメントと共にご紹介します。
「仕掛け販売」の心得については2023年6月に公開したこちらの記事でたっぷり語っていますので、ぜひあわせてご覧ください! ⇒ https://kadobun.jp/feature/readings/entry-60462.html
馳星周『不夜城』(角川文庫刊)
アジア屈指の歓楽街・新宿歌舞伎町の中国人黒社会を器用に生き抜く劉健一。だが、上海マフィアのボスの片腕を殺し逃亡していたかつての相棒・呉富春が町に戻り、事態は変わった――。衝撃のデビュー作!!
<営業担当より>
100万部突破のベストセラー『不夜城』。
1990年代、日本のエンタメの歴史を変えてしまったと言っても過言ではない、伝説の作品です!
発売から27年。未だ色褪せないこの名作を仕掛けてみたいと社内で提案。
「せっかく再度、大重版するなら、これまで本作のトレードマークとなっていた赤いカバーからデザインを変えてみたらどうか」という意見が挙がり、今回は帯だけでなく新カバーを制作! 10種類以上のデザイン案から、社内で何度も投票を重ね、このデザインに決定しました! 『不夜城』のタイトルにぴったりの、夜の町がきらめくカバーです。ぜひ新カバーを書店で探して、この名作を読んでみてください!
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/199999344201/
貴志祐介『クリムゾンの迷宮』(角川文庫刊)
藤木芳彦は、ある日、全く見覚えのない場所で目を覚ました。うっすらと霞む視界に映ったのは、雨に濡れ、一面鮮やかな深紅色に染まった異様な世界。奇岩に囲まれた峽谷だ。記憶喪失か、それとも……。
<営業担当より>
角川ホラー文庫30周年の記念すべき年に、『クリムゾンの迷宮』を再度新帯にて仕掛けることになりました!
これまで度々帯替えを実施してきた銘柄なのですが、この作品を「好き!」という熱量のある営業が多く、現ホラー文庫担当者も大好きな作品ということで熱望し実現しました。
過去の仕掛け帯では人間の怖さなどを押し出していたのですが、今回はダイレクトにまず面白いということを一番目立つ位置にのせました。とても怖い! なのに、面白すぎてページをめくる手がとまらない! という感情を帯と拡材で大きく表現しています。作品の冒頭で出てくるゲーム機も今回はイラストで入れてみました。
絶対絶命! 死の鬼ごっこ。アドレナリン全開のバトルロイヤル作品です! まだ読んだことのない方はぜひ、手に取ってください。後悔させない読書体験をお約束します!
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/199999197903/
近藤史恵『さいごの毛布』(角川文庫刊)
年老いた犬を飼い主の代わりに看取る老犬ホームに勤めることになった智美。なにやら事情がありそうなオーナーと同僚、ホームの存続を脅かす事件の数々――。愛犬の終の棲家の平穏を守ることはできるのか?
<営業担当より>
諸事情で預けられた犬たちを看取る老犬ホームが舞台のお話、『さいごの毛布』。
複雑な人間関係や犬を看取るという軽くはないテーマを扱いながらも、どこか読者をあたたかい気持ちにさせてくれる
著者の代表作のひとつを新帯と拡材で仕掛けます!
拡材全体を通してほっこりとしたあたたかいイメージを伝えたく、色合いやフォントでも表現しました。
特に目につきやすい帯では「老犬ホーム」というあまり耳馴染みが無い言葉を帯に持ってくることで本文に対する興味を引くように意識しました!
犬とともに主人公が成長していくハートフルなお話です。まだ読んだことのない方、ぜひ可愛いわんちゃんに癒されませんか??
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/321604000140/
※新カバー・オビ・拡材の展開状況は書店により異なります。