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特集

「ぼくは3回泣きました」——担当編集に聞いてみた『ひまわり公民館よろず相談所』をおすすめする3つの理由

著者の一番近くで、物語が生まれる瞬間に立ち会う存在——担当編集者。
愛する担当作品への思いは強く、ときには破裂寸前までふくらむことも。
「もっともっと、この本の魅力を語りたい!」
悩める編集者を救うべく、カドブン編集部がその思いを受け止めてみることにしました。

よろしければ、読者のみなさまもご一緒に。
ちょっと暑苦しいかもしれませんが、きっと、あなたの本選びのお役に立つはずです。

担当編集に聞いてみた『ひまわり公民館よろず相談所』をおすすめする3つの理由

本日の悩める編集者
担当編集W:28歳、男性。高円寺の町に憧れて、はるばる京都から上京した。

――おつかれさまです。

担当編集W:おつかれさまです! もう語っていいですか?

――ちょっと落ち着いてください。さて、今日語っていただくのは……

担当編集W:はい! 柊サナカさんの書き下ろし作品『ひまわり公民館よろず相談所』です。
柊さんは、孤島で美女たちが殴り合う異色のバイオレンス婚活小説『婚活島戦記』で『このミステリーがすごい! 』大賞の隠し玉を受賞し、衝撃的なデビューを飾った作家さんで、「天国からの宅配便」シリーズは「めちゃくちゃ泣ける!」と話題になっているんです。



――前のめり! それにしても、バイオレンス婚活小説からめちゃくちゃ泣ける小説まで、幅広い読み心地の作品を手掛けている作家さんですね。『ひまわり公民館よろず相談所』はどんな作品なんですか?

担当編集W:今作は、和やかな公民館を舞台にした人間ドラマです。クスクス笑えるのに、読み終えるころにはほろり……。じんわり心が温まるストーリーです。

——タイトルやカバーイラストもほっこり平和な印象ですもんね。

担当編集W:そうなんです。でも、油断は禁物ですよ! なんていったって、登場人物たちが強烈ですから。

【おすすめポイント①】
「サイキック後藤」、「犬校長の竹田」に「ちくわ笛の三好」!? 強烈過ぎるキャラたちが面白すぎる!

——それは気になりますね。まず、主人公のことを教えてもらえますか?

担当編集W:主人公ははちやまゆうと言います。夫の転勤でながれかわ向日葵ひまわり町に引っ越してきて、慣れない土地での育児に四苦八苦しているんですが……ある日、「ひまわり公民館よろず相談所」という看板を掲げる一室に迷い込みます。

——作品のタイトルにもなっている相談所ですね。

担当編集W:はい。この相談所には一芸に秀でた“濃すぎる”老人たちが集まっていて、相談者たちの悩みに真摯に向き合ってくれます。ただし、あまりにもクセが強すぎて……。

——どんな人たちなんですか?

担当編集W:たとえば、「寝かしつけのおその」さん。元保育士で、どんな赤ん坊でも、たちどころに寝かしつけてくれます。

——心強すぎる!

担当編集W:それから「落としの源さん」。防犯カウンセラーなんですが、「刑事コスプレじいさん」と勘違いされがちです。

——通り名も刑事さんみたいですね。

担当編集W:ほかにも、「サイキック後藤」、「犬校長の竹田」に「ちくわ笛の三好」「A級シャボン玉師の与一」「ムクドリバスター武雄」……。

——みなさん名前が濃すぎませんか!?

担当編集W:そうでしょう、気になるでしょう! 本当に強烈なんですが、どう強烈なのかは読んでからのお楽しみですよ。

【おすすめポイント②】
ミステリ要素までたっぷり。様々な読み心地を楽しめる!

——これほど強烈なキャラクター揃いだと、ほっこり癒されるだけの作品ではなさそうですね……!

担当編集W:そうなんです。友里と一緒になって、町で起こる様々な事件に挑む相談所のご老人たちですが、持ち込まれる相談事のなかには、人の命に関わる重大なものもあります。

——「よろず」の振れ幅がすごい!

担当編集W:難事件に立ち向かい、特技を活かしてするすると事件を解決していくご老人たちの推理力は、名探偵も舌を巻くほどですよ! 笑って、泣いて、推理にスッキリ。宝石箱のように様々な読み心地を堪能できます。

【おすすめポイント③】
何より泣ける! 感動したい方には絶対おすすめ!

——1冊でそれだけいろいろな読み心地が味わえるなんて、贅沢ですね! 読み終わったあとの満足感がすごそうです。

担当編集W:そうですね。いろいろな感情を呼び起こす物語ですが、感動したい方には特におすすめしたいです!

——「泣きたい」欲を満たしたいときってありますもんね。

担当編集W:そういうときにぴったりの1冊だと思います。
慣れない土地で居場所をなくしていた友里に優しく寄り添ってくれたのは、相談員のご老人たちでした。気がつけば友里も、誰かの役に立とうと自分の胸に誓っています。それぞれできることは小さくても、力を合わせて奇跡を起こそうとする相談員たちの生き方に、思わず目頭が熱くなります。

——ティッシュを用意してから読み始めなければ……!

担当編集W:ぜひ。ぼくは3回泣きました。

——3回! 詳しく聞きたいところですが、そろそろお時間ですね。最後に、読者のみなさまに向けて一言お願いします!

担当編集W:おすすめしたいポイントはまだまだありますが、今回はどうしてもお伝えしたいポイントを3つだけお話しました。『ひまわり公民館よろず相談所』を読んで、ほっと一息ついてみるのはいかがでしょう。心温まる人間ドラマをご堪能ください!

書籍情報



ひまわり公民館よろず相談所
著者 柊 サナカ
発売日:2023年08月24日

あなたのお悩み、公民館のヒーローたち(全員お年寄り)が解決します。
夫の転勤で向日葵町に引っ越してきた八山友里は、慣れない育児に四苦八苦していた。泣き止まない息子・蒼を抱いて迷い込んだ町の公民館で、凄腕の元保育士“寝かしつけのお園”と出会う。この町では、クセのある特技を持つ老人たちが集まって、よろず相談所を開いていた。サイキック後藤、犬校長の竹田、ちくわ笛の三好……?どんなに小さな特技でも、きっと誰かの役に立てる。公民館を舞台にした、癒やしとぬくもりの物語。

詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322211000497/
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