豪華クリエイター陣と共演!加藤シゲアキ作家生活10周年スペシャルブック『1と0と加藤シゲアキ』
2022年に作家生活10周年を迎えた加藤シゲアキ。10周年を記念し、自身が責任編集を務めて本年9月に刊行された文芸本『1と0と加藤シゲアキ』はクリエイターたちとの創作対談、映像作品「渋谷と1と0と」関連企画、2.5万字ロングインタビューなどで構成され、そのあまりに充実した内容で大きな話題を呼んでいます。
そんなスペシャルブックの目玉企画のひとつが、豪華作家陣との競作企画「渋谷と〇〇」。加藤シゲアキが熱望した8人の作家が作品を寄稿し、加藤シゲアキ自身の作品も含めて9作すべて書き下ろし、計200ページ超という、文芸ファン必読の企画となりました。参加した作家と作品タイトルはこちら!
恩田陸
「渋谷と御守 続・新D坂の殺人事件」(短編小説)
加藤シゲアキ
「渋谷と一と〇と」(短編小説)
最果タヒ
「渋谷と恋」(詩)
珠川こおり
「渋谷と廃墟」(短編小説)
中村文則
「渋谷とビジネスホテル」(短編小説)
羽田圭介
「渋谷と彼の地」(短編小説)
深緑野分
「渋谷とデートプラン」(短編小説)
堀本裕樹
「渋谷と『ピンクとグレー』」(俳句)
又吉直樹
「渋谷とネガフィルム」(短編小説)
今回は競作に参加した9名の作家それぞれの、おすすめの作品をご紹介します。
『1と0と加藤シゲアキ』とともに、ぜひお楽しみください。
▼『1と0と加藤シゲアキ』書誌情報
https://www.kadokawa.co.jp/product/322112000476/
競作「渋谷と〇〇」を彩る9人の作家のおすすめ作品9選
※『1と0と加藤シゲアキ』競作収録順
又吉直樹『人間』(角川文庫刊)
大人になっても青春は、痛い。
38歳の誕生日に一通のメールが届いた。
呼び起こされる痛恨の記憶と目前に立ち上がるあの日々の続き。
漫画家を目指し上京した永山が住んだ、美術系の学生が集う共同住宅・通称「ハウス」。
飯島、田村、仲野、めぐみ、奥……住人達との生活の中で降って湧いた希望と、
すべてを打ち砕いたある騒動。そして「おまえは絶対になにも成し遂げられない」という仲野の予言。
神様はなんで才能に見合った夢しか持てへんように設定してくれんかったんやろ。
それかゴミみたいな扱い受けても傷つかん精神力をくれたらよかったのに。
何者かになろうとあがいた青春と何者にもなれなかった現在、
上京以降20年の歳月を経て永山が辿り着いた境地は? そして「人間」とは?
又吉直樹の初長編小説に、単行本では描かれなかった新たなエピソードを加えて待望の文庫化!
(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322201000385/
最果タヒ『さっきまでは薔薇だったぼく』(小学館刊)
斬新な日本語が心に沁みる感動的な最新詩集。
それぞれの詩のタイトルが、すでに「詩」になっているようだ。――「冬の薔薇」「指」「惑星」「生理詩」「猫戦争」「才能」「飛ぶ教室」「ぼくたちの屍」「無人駅」「春の薔薇」など全43篇収録。
以下、少しだけご紹介――
《恋が恋だという確証はどこにもないまま/死体になっても手を繋いでいたらその愛は本当って信じている人のため/死体の手を結びつける仕事をしている 本当の死神の仕事》――(「恋は無駄死に」から一部引用)
《「春の、川の上に、光を凍らせて、削ってできた粒を撒いていく仕事をしています、/あなたたちがきれいだと言うのは私が嘘をついているから。》――(「me & you」から一部引用)
最後に、「激流」という短い詩を全篇。
《死を逃れ逃れ、命を、泳ぎ切って残るは/無数の誰かの手の跡ではなく無数の桜のはなびらで//一度も好きでなかった花に囲まれて死ぬ/一度も好きでなかった花に囲まれて死ぬ//「故人は優しい人でした」/私の好きな色は白でも黒でもない/でも冬は好きでした/誰も話を聞いていない/私だけが知っている桜の木々よ さようなら》――(「激流」)
詩という言葉の連なりが、言葉にできない部分まで伝わる、いや、確かに私たちに届く。
深緑野分『この本を盗む者は』(KADOKAWA刊)
森見登美彦さん推薦。本の魔力と魅力を詰め込んだ、空想の宝箱!
「ああ、読まなければよかった! これだから本は嫌いなのに!」
書物の蒐集家を曾祖父に持つ高校生の深冬。父は巨大な書庫「御倉館」の管理人を務めるが、深冬は本が好きではない。ある日、御倉館から蔵書が盗まれ、父の代わりに館を訪れていた深冬は残されたメッセージを目にする。
“この本を盗む者は、魔術的現実主義の旗に追われる”
本の呪いが発動し、街は侵食されるように物語の世界に姿を変えていく。泥棒を捕まえない限り世界が元に戻らないと知った深冬は、探偵が銃を手に陰謀に挑む話や、銀色の巨大な獣を巡る話など、様々な本の世界を冒険していく。やがて彼女自身にも変化が訪れて――。
(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321912000257/
珠川こおり『檸檬先生』(講談社刊)
世界が、色づいている。小説現代長編新人賞、史上最年少受賞! 十八歳の作家が放つ、鮮烈なデビュー作。
私立小中一貫校に通う小学三年生の私は、音や数字に色が見えたりする「共感覚」を持ち、クラスメイトから蔑まれていた。ある日、唯一心安らげる場所である音楽室で中学三年生の少女と出会う。檸檬色に映る彼女もまた孤独な共感覚者であった。
羽田圭介『成功者K』(河出文庫刊)
成功の快楽は恐怖への入口。明日はあなたが主人公
ある朝目覚めるとKは有名人になっていた。
世界は夢のように一変したが、めくるめく日々は、不気味な迷宮への入口だった……。
成功者の恍惚と不安を“ありのまま”作品化して “とんでもない小説”(行定勲・解説)と評された史上稀に見る怪作。
中村文則『教団X』(集英社文庫刊)
ふたつの対立軸に揺れる現代日本の虚無と諦観、危機意識をスリリングに描く圧巻の大ベストセラー!
突然自分の前から姿を消した女性を探し、楢崎が辿り着いたのは、奇妙な老人を中心とした宗教団体、そして彼らと敵対する、性の解放を謳う謎のカルト教団だった。二人のカリスマの間で蠢く、悦楽と革命への誘惑。四人の男女の運命が絡まり合い、やがて教団は暴走し、この国の根幹を揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。絶対的な闇とは、そして光とは何か。
宗教、セックス、テロ、貧困。今の世界を丸ごと詰め込んだ極限の人間ドラマ! この小説には、今の私たちをとりまく全ての“不穏"と“希望"がある。
テレビ番組で読書芸人にも絶賛された著者の最長にして圧倒的最高傑作がついに待望の文庫化!
(あらすじ:集英社オフィシャルHPより引用)
堀本裕樹 『俳句の図書室』(角川文庫刊)
俳句を読んで、作ってみる。
気鋭の俳人が、数ある名句の中から読むべき句をセレクト。俳句の読み方を知る入門書。十七音の組み立て、季語の取り入れ方、情景の写し方。読めば句作が楽しくなる。巻末に又吉直樹との語り下ろし対談収録。
(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321606000568/
恩田陸 『象と耳鳴り』(祥伝社文庫刊)
「あたくし、象を見ると耳鳴りがするんです」
退職判事・関根多佳雄が立ち寄った喫茶店。上品な婦人が語り始めたのは少女時代に英国で遭遇した、象による奇怪な殺人事件だった……。表題作をはじめ、子供たちの会話、一枚の写真、携帯電話など、なにげないテーマに潜む謎を、鮮やかな手さばきで解き明かすロジックの芳醇なる結晶。幻惑と恍惚の本格推理コレクション!
(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
加藤シゲアキ 『ピンクとグレー』(角川文庫刊)
絶望的に素晴らしいこの世界の真ん中に僕は君と共にある。
大阪から横浜へ越してきた小学生の大貴は、マンションで同い年の真吾と出会う。性格は全く違う2人だったが惹かれあい、親友に。やがて高校生になった2人は、雑誌の読者モデルをきっかけに芸能活動をスタート。 同居も始めるが、真吾だけがスターダムを駆け上がっていくことで2人の仲は決裂してしまい……。ステージという世界の魔法、幻想に魅入られた幼なじみの2人の青年の愛と孤独を鮮やかに描いた、作家・加藤シゲアキの原点となる青春小説。
(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321309000121/
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