定年退職した刑事が、日常生活の中で遭遇する数々の事件に向き合うさまを描いた連作短編小説『嘘と隣人』(文藝春秋)が第173回直木三十五賞にノミネートされ、話題の作家・芦沢央さん。
2012年に『罪の余白』(KADOKAWA刊)でデビューして以来、「イヤミス短篇の名手」としてミステリランキングの上位にも食い込む数々の人気作を生み出してきました。
芦沢さんが直木賞にノミネートされるのは、第164回の『汚れた手をそこで拭かない』に続き2度目。
この機会に「作品を読んでみたい!」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、カドブン編集部が「初めて読む芦沢央作品」としておすすめのタイトルを厳選しご紹介!
気になる1冊を見つけてみてくださいね。
芦沢央を初めて読むならこの5冊!
『罪の余白』(角川文庫)
第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞した著者デビュー作!
高校のベランダから転落した加奈の死を、父親の安藤は受け止められずにいた。娘はなぜ死んだのか。自分を責める日々を送る安藤の前に現れた、加奈のクラスメートの協力で、娘の悩みを知った安藤は。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321408000058/
『悪いものが、来ませんように』(角川文庫)
一つの事件、二人の女性。意外な真相にあっと驚く、心理サスペンス!
助産院の事務に勤めながら、紗英は自身の不妊と夫の浮気に悩んでいた。誰にも相談できない彼女の唯一の心の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。そして育児中の奈津子も母や夫と理解し合えず、社会にもなじめず紗英を心の支えにしていた。二人の強い異常なまでの密着が恐ろしい事件を呼ぶ。紗英の夫が他殺体で見つかったのだ。これをきっかけに二人の関係は大きく変わっていく! 一気読みが止まらない、そして驚愕のラスト! 「絶対もう一度読み返したくなる!」「震えるような読後感!」と絶賛された傑作心理サスペンス!
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321603000024/
『火のないところに煙は』(新潮文庫)
この恐怖、どこまでもついてくる。第16回本屋大賞ノミネートのミステリ×実話怪談!
「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。心に封印し続けた悲劇は、まさにその地で起こったのだ。私は迷いつつも、真実を求めて執筆するが……。評判の占い師、悪夢が憑く家、鏡に映る見知らぬ子。怪異が怪異を呼びながら、謎と恐怖が絡み合い、直視できない真相へとひた走る。読み終えたとき、それはもはや他人事ではない。ミステリと実話怪談の奇跡的融合。
(新潮社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.shinchosha.co.jp/book/101432/
『夜の道標』(中公文庫)
第76回日本推理作家協会賞を受賞した、慟哭の長編ミステリ
殺人犯を匿う女、捜査を続ける刑事、虐待を受けている少年。それぞれの守りたいものが絡み合っていく――。日本推理作家協会賞受賞作。
(中央公論新社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.chuko.co.jp/bunko/2025/04/207640.html
『嘘と隣人』(文藝春秋)
第173回 直木三十五賞ノミネート! 地獄は始まる。あなたの隣の小さな悪意から……。
ストーカー化した元パートナー、マタハラと痴漢冤罪、技能実習制度と人種差別、SNSでの誹謗中傷・脅し……。
リタイアした元刑事の平穏な日常に降りかかる事件の数々。
身近な人間の悪意が白日の下に晒された時、捜査権限を失った男・平良正太郎は、事件の向こうに何を見るのか?
(文藝春秋オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163919713
プロフィール
芦沢央(あしざわ・よう)
1984年東京都生まれ。出版社勤務を経て、2012年『罪の余白』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。18年『火のないところに煙は』で第7回静岡書店大賞を、22年『神の悪手』で第34回将棋ペンクラブ大賞文芸部門優秀賞を、23年『夜の道標』で第76回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞。吉川英治文学新人賞、山本周五郎賞、本屋大賞、直木賞などのノミネートが続いている。著書に『悪いものが、来ませんように』『いつかの人質』『バック・ステージ』『許されようとは思いません』『カインは言わなかった』『汚れた手をそこで拭かない』など多数。