今年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」は明智光秀が生きた室町時代後期が舞台です。カドブンでは光秀の生涯を記した唯一の書『明智軍記』 ほか、『「本能寺の変」はなぜ起こったか』『室町幕府崩壊』『武士とはなにか』など、朝廷や将軍家が力を失っていき、各地の大名が台頭していった室町時代の複雑な社会情勢がよくわかり、大河ドラマをより楽しめるオススメ歴史本をご紹介します。
大河ドラマ『麒麟がくる』主人公、光秀の生涯を記した 唯一の書
『明智軍記』 校注:二木 謙一
全文翻刻に詳細な注を加筆。系図・年譜・人名索引付。
謎の前半生、信長との関係、本能寺の変……明智光秀の生涯とは?
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これ一冊で「本能寺の変」が丸わかり。
『「本能寺の変」はなぜ起こったか 信長暗殺の真実』 著者:津本 陽
天正十年、破竹の勢いで天下統一に迫りつつあった織田信長は、志半ばで京都・本能寺の炎に消え去った。信長の忠臣であった明智光秀は、なぜ主君に牙を剥かなければならなかったのか。豊臣秀吉、徳川家康、朝廷……、光秀の背後に黒幕は存在したのか。『下天は夢か』で信長旋風を巻き起こした著者が、豊富な史料をもとに「本能寺の変」の謎に肉迫。日本史上最大の難事件が、ついに決着の時をむかえる!? 解説・安部龍太郎
https://www.kadokawa.co.jp/product/321908000082/
権力の変遷を鮮やかに読み解く、新しい日本中世史
『武士とはなにか 中世の王権を読み解く』 著者:本郷 和人
源平争乱から戦国時代を経て、徳川幕府完成まで――。貨幣経済の浸透、海の民の活躍、一神教の衝撃、東西の衝突などの刺激的な視点から、武士が「戦士から統治者としての王」となったプロセスを追う。
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関東の覇権抗争が戦国史の常識を覆す!
『関東戦国史 北条VS上杉55年戦争の真実』 著者:黒田 基樹
信長の出現、秀吉の天下統一で、戦国は終焉を迎えた。天下取りの舞台は西日本にあったといわれてきたが、戦乱の始まりも終わりも、実際は関東の動きが基準になっていた! 関東の動向をなぞるように、畿内では室町幕府の秩序を揺るがす下克上が相次いだ。関東の覇権戦争の中心にいたのが西から来た新勢力の北条氏、旧来の関東秩序勢力である山内・扇谷の上杉氏である。両氏の関東支配権を賭けた争いから戦国史の真相に迫る。(『戦国関東の覇権戦争 北条氏VS関東管領・上杉氏55年の戦い』を改題)
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義教謀殺! 守護大名の台頭を招いた歴史の転換点。
『室町幕府崩壊』 著者:森 茂暁
3代将軍足利義満の時代に全盛期を迎えた室町幕府。その50年ほどのち、重臣による将軍謀殺という前代未聞の事件が起きる―。この前期の室町幕府、4代義持、6代義教の時代に焦点を当て、室町殿と有力守護層たちとの複雑で重層的な関係から室町時代の政治史を読み直し、幕府崩壊の一大転換点となった義教謀殺=嘉吉の乱に至る道筋を実証的に跡付ける。
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前線、部隊、兵站、作戦・戦術……戦国大名の軍勢を軍事の視点から検証。
『戦国の軍隊』 著者:西股 総生
封建制の枠組みを壊すことなく、戦国大名が劇的な軍事改革を成し遂げられたのはなぜか。その答えは軍隊の「二重構造」にあった! 作戦と戦術・部隊編成など、軍事の視点から戦国史研究の欠落を埋める意欲作。
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縄張りは地面に刻みつけられた戦術である!
『「城取り」の軍事学』 著者:西股 総生
城といえば、領国支配の中心として城主が住む場所というイメージが強い。しかし、近世城郭の既成概念を排し、城の本質は軍事施設という観点から見直してみると、意外な事実が浮かび上がってくる。縄張り分析の手法を用い、戦国の城にまつわる5つの疑問を徹底論証。なぜ、多数の「山城」が築かれたのか。鉄炮の普及は城の構造にどのような影響を与えたのか……。千差万別の個性あふれる戦国のリアルに迫る、画期的城郭論。
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戦国武将を最新医学から診断! 盛りだくさんのエピソードで迫る。
『戦国武将のカルテ』 著者:篠田 達明
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康……。戦国武将の病歴、死因、養生法、そして死生観とは? 戦国武将を最新医学で診断。盛りだくさんのエピソードを交えてつづる、戦国武将の診断書。
https://www.kadokawa.co.jp/product/321609000066/
縄田一男氏推薦! 時代小説ファン必携の書!
『日本武術神妙記』 著者:中里 介山
昭和の剣豪小説家たちのバイブルとなった名著、待望の復刊! 「大家」上泉和泉守・柳生但馬守、次点の「名人」塚原卜伝、第三の「上手」小野忠明・宮本武蔵……。剣・槍・長刀にいたるまで、武術名人の話が次々に登場。達人が伝授した秘訣で素人が勝負に勝つなど、驚くべき逸話も満載。幅広い歴史書を元に、いまも語り継がれる剣豪・武術家伝説がどのように作られたのか、一覧できる貴重な資料。巻末に登場人物の索引付き。
https://www.kadokawa.co.jp/product/321601000709/
誤った通説を覆す! 本能寺の変の背景を合戦を軸に西国大名に着目し検証。
『本能寺前夜 西国をめぐる攻防』 著者:光成準治
信長との合戦を繰り広げ、将軍の権威を利用して西国諸大名との連携を試みた毛利氏。一方、毛利氏の勢力拡大に反発する大名・領主層を抱き込む包囲網を目論んだ信長。西国経略において競合していた軍事指揮官の秀吉と光秀は、最大の敵・毛利氏との決戦と、天下一統とが近づくにつれ、立場に齟齬を生じさせる――。本能寺の変の背景を、合戦を軸に西国大名の関係に着目し検証。天下一統への希求を生んだ状況に最新研究で迫る。
https://www.kadokawa.co.jp/product/321810000032/
信長は、いかにして有力部将を統率したのか? 豊富な史料を使って検証!
『織田家臣団の謎』 著者:菊地 浩之
信長の「能力主義」はどこからきたのか? それは、父・信秀から引き継いだ体制に理由があった。有力部将の多くは従属的ではなく、代々仕える譜代家臣が少なかった。そのため、重臣には戦闘動員力を持つ国人領主をあてざるをえなかった。能力や資質よりも門閥主義を選択したが、徐々に小身の側近たちを抜擢していった。信長が、自らの家臣団をどのようにして最強の軍団へと成長させていったのか、豊富な史料を使って検証する。
https://www.kadokawa.co.jp/product/321708000030/
戦国史研究の未踏峰を拓く大著!
『武田氏滅亡』 著者:平山 優
武田信玄の後継者である勝頼は、天正十年(1582)三月十一日、織田信長・徳川家康・北条氏政の侵攻を受けて滅亡した。戦国の雄・武田氏はなぜ、亡国へと追い込まれていったのか。勝頼個人の「暗愚」な資質に原因を求める見方は、はたして正しいのか――。武田・北条・上杉による甲相越三国和睦構想、上杉謙信没後の後継者をめぐる御館の乱、徳川家康との高天神城攻防戦という長篠敗戦後の転換点を主軸に、史料博捜と最新研究から、詳述されてこなかった勝頼の成果と蹉跌を徹底検証。戦国史研究に新たなる足跡を刻む決定版!
https://www.kadokawa.co.jp/product/321601000712/