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特集

ゴースト、魔女、吸血鬼。「ハロウィンに読みたい小説5選」

カボチャやお化けの飾りが街を賑わせ、仮装した人々が夜を明るくするハロウィン。ゴースト、魔女、吸血鬼など、恐ろしい存在が身近に感じられる季節です。
生よりも死に、光よりも闇に近い場所にいて、ときに不思議な力を使い、人を惑わせも魅了しもする。そんな「この世ならざるもの」たちは、物語の中で様々に姿を変え、作品世界を鮮やかに彩ります。お屋敷に現れる亡霊、「魔女」と呼ばれる少女、血を吸う少年少女たち──。そこにはホラーあり、ファンタジーあり、SFあり、ミステリあり。今宵は現実を忘れ、恐ろしくも魅惑的な世界に足を踏み入れてみませんか。
ハロウィンの夜に読みたい、おすすめの小説を5作、ご紹介します。

この世ならざるものたちが世界を彩る。「ハロウィンに読みたい小説5選」

内藤了『タラニス 死の神の湿った森』(KADOKAWA刊)



少年は、真実を知り大人になる。死の神屋敷に隠された悲しき少女の過去と謎

イギリス・ウェールズで少年ジョージが暮らす「タラニス屋敷」。「タラニス」とは「死の神」を意味するケルトの神だ。
夜遅く目覚めたジョージは家政婦のミツコに物語をねだる。彼女が、秘密の話ですよと「ゲッシュ」(ケルトの魔法の取り決め)を交わしながら語ったのは、屋敷に伝わる、メリッサという少女の物語だった。メリッサは、子どもを食べる死の神に生きたままかまどで燃やされたという。そのかまどがお屋敷の廃墟部分『死者の間』にある、近づいてはいけない――。けれども、一緒に話を聞いた兄のアルフレッドは、今度マムと戻ってくる赤ちゃんへの贈り物を探しに『死者の間』に行こうと言い出し……。
廃墟の秘密の扉を開けてしまったことで、夜な夜な現れるようになったメリッサの亡霊。そこに隠された真実と、ツェルニーン家の秘密とは。
やがて法医昆虫学者として日本を訪れることになる、ジョージ・クリストファー・ツェルニーン。
彼の少年時代に秘められた悲しく凄絶な物語。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322206000481/

高田大介『図書館の魔女 第一巻』(講談社文庫刊)



超弩級異世界ファンタジー全四巻、ここに始まる!

鍛冶の里に生まれ育った少年キリヒトは、王宮の命により、史上最古の図書館に暮らす「高い塔の魔女(ソルシエール)」マツリカに仕えることになる。古今の書物を繙き、数多の言語を操って策を巡らせるがゆえ、「魔女」と恐れられる彼女は、自分の声を持たないうら若き少女だった。

(あらすじ:講談社オフィシャルHPより引用)

著:ラフカディオ・ハーン、訳:円城塔『怪談』(KADOKAWA刊)



八雲が世界に紹介した驚異の書「KWAIDAN」の真の姿が、明らかに!

「聞いていただこう、ホーイチ・ジ・イヤーレスの物語を──」円城塔
作家・円城塔が、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの名著「KWAIDAN」を直訳!

ダン・ノ・ウラの戦いの物語を──最も悲哀の深いくだりであるから(「ミミ・ナシ・ホーイチの物語」)
オ・ジョチューは振り返り、そうして袖を下ろすと手で顔を撫でてみせ──(「ムジナ」)
スライド式のスクリーンを開け、そうして彼は見たのだったが、ランタンの光に照らし出された五人の寝姿には──首がなかった!(「ロクロ・クビ」)

日本という未知の国の物語を、英語読者に向けて語るハーンの流儀を再現すると、日本の言葉はただのアルファベットの連なりで得体のしれない音となり、読み手の前に呪文のように放り出され、全てが説明されるわけでもない。当然これは、英語読者にとって「読みやすい物語」ではなく「驚異の書」として受け止められたことだろう。(「訳者あとがき」)

1904年に英・米国で発表された「KWAIDAN」には、遥かかなたの異国「JAPAN」の物語が描かれた。
当時、本書を手にした読者は何を感じたのだろうか。
円城塔が白日の下に晒す、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの名著「KWAIDAN」の真の姿!

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322202000842/

恩田陸『愚かな薔薇』(徳間書店刊)



恩田陸が放つ、吸血鬼小説の新機軸! SF長編。

夏が近づく季節、母方の故郷・磐座を訪れた奈智。
十四歳になると参加することになる二か月に及ぶ長期キャンプは、「虚ろ舟乗り」の適性を見極めるためのものだった。
キャンプの本当の目的を知らないまま参加した奈智は、磐座の地や両親の死にまつわる因縁、謎めいた人物たちに翻弄されていく……。 

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)

青崎有吾 『アンデッドガール・マーダーファルス 1』(講談社タイガ刊)


青崎有吾 『アンデッドガール・マーダーファルス 1』(講談社タイガ刊) カバー画像

吸血鬼に人造人間、怪盗・人狼・切り裂き魔、そして名探偵。

異形が蠢く十九世紀末のヨーロッパで、人類親和派の吸血鬼が、銀の杭に貫かれ惨殺された……!? 解決のために呼ばれたのは、人が忌避する"怪物事件"専門の探偵・輪堂鴉夜と、奇妙な鳥籠を持つ男・真打津軽。彼らは残された手がかりや怪物故の特性から、推理を導き出す。
謎に満ちた悪夢のような笑劇(ファルス)……ここに開幕!

(あらすじ:講談社オフィシャルHPより引用)

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