ブックコンシェルジュ
【ブックガイド】もっと遠くへ、もっと楽しく! 旅をしたいあなたに贈る6冊
近藤史恵さんの新刊は、旅する女性たちの小説ですね。
担当はあまりに刊行が待ち遠しくて、入手するやいなやその足でカフェに駆け込んで読みました。良すぎる……(しみじみ)。
国内でも海外でも、海でも山でも、ひとり旅は心細いけれど、その分、行った先の土地と親密になれる気がします。いつもと違うおいしいものにも、出会いやすいのかもしれない。そして何より、旅先でひとりの時間は、普段とは違った自分に出会えるチャンスかもしれません。あ、こういうのが嫌なんだ(でもがんばろう!)と気づいたり、食べたことなかったけどこの料理は好きだ(帰ったら自分で作ってみよう)、とわかったり、交渉やトラブルシュートをヨロヨロの英語でなんとかこなせたり(自分なかなかやるじゃん!)。そんなこんなで、ちょっと元気になって帰ってこられたりもするのです。
出かけたいなあ、でもちょっと怖いかも、と思っているあなたの、旅の準備体操としても、ただ楽しむための空想ツアーとしても最高な6冊をご紹介します。
もっと遠くへ、もっと楽しく!
旅をしたいあなたに贈る6冊
近藤史恵『オーロラが見られなくても』(KADOKAWA)
それはわたしの人生に、ひさしぶりに点った、遠い目標だった。
壁も屋根も、街全体が真っ青でまるで夢の中に迷い込んでしまったような、モロッコのシャフシャウエン。二十七歳の岬はここに「自分を少し捨てに」やってきた。グラスにあふれんばかりの生のミントと熱くて甘い緑茶を注いだミントティーや、帽子のような鍋に入ったレモンとチキンのタジン。初めての景色と料理に出会った岬に、予想外の事態が起こり……。(「ジブラルタルで会えたら」)長年の介護が突然終わった佳奈は、アイスランドを訪れた。胸を突かれるように美しい氷河湖や、屋台で買って頬張る熱々の“全部のっけ”のホットドッグ。輝かしい未来なんて想像もできなかった佳奈だけれど、胸にある思いが湧きあがる……。(「オーロラが見られなくても」)
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322502001269/
秋川滝美『ひとり旅日和 花開く!』(KADOKAWA)【11/21発売予定】
グルメ×旅×おひとりさまに贈る人生満喫本。旅先は岩手、三重、徳島、香川
人見知りで要領の悪い日和は、なんとか滑り込んだ就職先でも叱られてばかり。
会社をやめようかと悩んでいると、社長から気晴らしに旅に出ることを勧められた。
初めて一人で行った熱海で、ひとり旅の魅力に取りつかれ、どんどんと行動範囲を広げていった。
プライベートが充実してくると、仕事への影響も、周りの目も少しずつ変わってくる――。
小宮山商店株式会社に勤めて8年。
3月のはじめ、斎木課長に会議室へ呼び出され、お説教かと心配していると、なんと昇進についてだった。
仙川係長が退職するにあたり、麗華を係長に、日和を主任にすることを考えているという。
いい話に違いないけれど、昨日と同じ今日が続くことこそが望ましい日和にとっては、プレッシャーが大きすぎた。
「同じである必要はない」という斎木の言葉も素直に受け止められずにいると、
天気も良く、繁忙期もすぎたので旅に出ることをすすめられ、日和は徳島・香川へ向かった。
これが自分と向き合う大切な旅になるのだった。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322411000291/
角田光代『いつも旅のなか』(角川文庫)
仕事も名前も年齢も、なんにも持っていない自分に会いにゆこう
ロシアの国境で居丈高な巨人職員に怒鳴られながら激しい尿意に耐え、キューバでは命そのもののように人々にしみこんだ音楽とリズムに驚く。五感と思考をフル活動させ、世界中を歩き回る旅の記録。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/200802000560/
北村 薫『八月の六日間』(角川文庫)
山登りで、わたしの「部品」を取り戻す――心をほどく連作短編集。
40歳目前、雑誌の副編集長をしているわたし。仕事はハードで、私生活も不調気味。そんな時、山歩きの魅力に出逢った。山の美しさ、恐ろしさ、人との一期一会を経て、わたしは「日常」と柔らかく和解していく――。
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321601000153/
佐々大河『ふしぎの国のバード』(KADOKAWA)
イギリス人の目から見る、懐かしくも驚きに満ちた日本文化
ディスカバー・ジャパンーーこれは、古き良き日本文化を取り戻すための物語。
時は明治初頭。東京から蝦夷まで、地図なき道を旅したイギリス人がいた。その名はイザベラ・バード、冒険家。彼女の目的はただひとつ、滅びゆく日本古来の生活を記録に残すこと。通訳の伊藤鶴吉をひとり連れ、日本人すらも踏み入ったことのない奥地への旅が、今はじまる!
(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/301503000079/
山田静withひとり旅活性化委員会『旅の賢人たちがつくった 女子ひとり海外旅行最強ナビ【最新版】』(辰巳出版)
〜ひとり旅を愛するすべての女性たちへ〜
旅の「?」の回答、すべてここにあります!
本書は、2018年12月に刊行した、女性一人で海外を旅行する面白さを総合的にナビした『女子ひとり海外旅行最強ナビ』の“最新版”となります。
現在、ようやくコロナが収束し始め、円安という状況にもかかわらず、海外に出て行く女性は増えてきています。
“最新版”の制作にあたり、旅のスタイルの変化や、使える旅行アプリなど、掲載情報は最新のものに変更。また、巻頭グラビアやコラム記事はすべて新しく執筆してもらっています。
前作と同様に、旅行ライターの山田静さんを編集に迎え、ひとり旅のコツを初歩の初歩から丁寧に解説し、旅立ちを後押しする1冊となっています。
(辰巳出版オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://tg-net.co.jp/tatsumi_book/18866/
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