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特集

【ブックガイド】特別な存在だからこそ生まれる極上のドラマ――女ふたりの関係性を描く小説8選

女同士だから、分かりあえることがある。
女性ならではの事情に共感しあえるからこそ、かけがえのない心の支えになることもあれば、傷つけられると痛い場所もわかってしまうために、時には誰より厄介な相手になるなんてことも――。
友達? 恋人? シスターフッド? 女性ふたりの関係にフォーカスすると、そこには、そんな単なる言葉には収まりきらないいくつもの形があります。
必ずしも美しいだけではないのかもしれない、しかし決して他人が立ち入ることのできないふたりだけの関係性とは、どんなものでしょうか。
読んでいて心がギュッとつかまれ、そして読了後には、そばにいてくれるあの人を大事にしたい気持ちでいっぱいになる……そんな極上のドラマが待っている小説をご紹介します。

特別な存在だからこそ生まれる極上のドラマ――女ふたりの関係性を描く小説8選

女ふたりの“友情”

角田光代『対岸の彼女』(文春文庫)



今を生きるすべての女性たちへ。直木賞受賞の傑作登場

結婚する、しない。
子どもがいる。いない。
それだけで女どうし、
なぜ分かりあえなくなるんだろう。

異例のロングセラーを記録中の、角田光代の直木賞受賞作。

35歳の専業主婦・小夜子は、同い年のベンチャー企業の女社長・葵にスカウトされ、
ハウスクリ―ニングの仕事を始めるが……。
多様化した現代を生きる女性の、友情と亀裂を描く感動の傑作長編にして、第132回直木賞受賞作。

(文藝春秋オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167672058

片島麦子『ギプス』(KADOKAWA)



心のギプスは、いつか外せる。大切な存在を見失わなければ。

間宮朔子はすべてをあきらめている。
「若い女の子」の役割をまっとうするだけの職場、善良だが気が合わない実家の家族、なにより、なんの魅力もとりえもない自分のことを。
無難にやり過ごしていた日常に飛び込んできたのは、中学の同級生・あさひの姉を名乗る女性だった。
あさひがいなくなったので一緒に捜してほしいという。
親友だったはずの彼女とは、ずっと連絡をとっていない。
裏切られて、早く忘れてしまいたいのに、ふと思い浮かべてしまう存在――それがあさひだ。

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322502001991/

江國香織『ホリー・ガーデン』(新潮文庫)



果歩と静枝は幼なじみ。二人はいつも一緒だった。これまでも、これからも……。友情物語。

果歩と静枝は高校までずっと同じ女子校だった。ふと気づくといつも一緒だった。お互いを知りすぎてもいた。30歳目前のいまでも、二人の友情に変わりはない。傷が癒えない果歩の失恋に静枝は心を痛め、静枝の不倫に果歩はどこか釈然としない。まるで自分のことのように。果歩を無邪気に慕う中野くんも輪に加わり、二人の関係にも緩やかな変化が兆しはじめる……。心洗われる長編小説。

(新潮社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.shinchosha.co.jp/book/133914/

女ふたりの“愛”

綿矢りさ『生のみ生のままで 上・下』(集英社文庫)



「男も女も関係ない。逢衣だから好き。ただ存在してるだけで、逢衣は私の特別な人になっちゃったの──」
女性同士のひたむきで情熱的な恋愛を描く長編。

25歳、夏。逢衣は恋人の颯と出かけたリゾートで、彼の幼馴染とその彼女・彩夏に出会う。芸能活動しているという彩夏は、美しい顔に不遜な態度で、不躾な視線を寄越すばかり。けれど、4人でいるうちに打ち解け、東京へ帰った後も、逢衣は彼女と親しく付き合うようになる。そんな中、彼との結婚話が出始めた逢衣だったが、ある日突然、彩夏に唇を奪われ──。女性同士の情熱的な恋を描く長編。

(集英社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら   ⇒   https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-744395-0

一穂ミチ『光のとこにいてね』(文春文庫)



あまりに美しく激しい愛の物語

うらぶれた団地の片隅で出会った
小学2年生の結珠と果遠。
正反対の境遇に育ちながら、
同じ孤独を抱えるふたりは強く惹かれ合うも、
幸せな時間は唐突に終わりを迎える。
8年後、名門女子校で思わぬ再会を
果たしたふたりは――。

(文藝春秋オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167924096

女ふたりの“対立”

山本文緒『ブルーもしくはブルー』(角川文庫)



「今、この時こそ読まれるべき名作です」作家・柚木麻子氏の解説は必読!

高収入でスマートな男性と結婚し、都心の高級マンションで人から羨まれる暮しを送る佐々木蒼子。しかし夫には愛人、自身にも若い恋人がいて夫婦の関係は冷めていた。恋人と旅行の帰途。偶然、一人で立ち寄ることになった博多の街中で昔の恋人・河見を見かける。彼に寄り添っていたのは、なんと自分そっくりのもう一人の「蒼子」だった。「ドッペルゲンガー?」名前も顔も同じなのに、全く違う人生を送る2人の蒼子。互いに言いようのない好奇心と羨みを抱いた2人は、1か月だけ期間限定で入れ替わり生活してみることにする。しかし、事態は思わぬ展開となって……! 「私より、あっちの蒼子の方が幸せなのかもしれない」読みだしたら止まらない、中毒性ありの山本ワールドが新装版で登場。(解説:柚木麻子)

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322101000891/

女ふたりの“絆”

赤川次郎『ふたり』(新潮文庫)



絶対、泣ける! この一冊で、きみも赤川次郎中毒になるだろう。

お姉ちゃんは高校二年までしか生きなかった。でも、私が来年高校一年になり、二年になり、三年になったら、私はお姉ちゃんの歳を追い越してしまう。それでもお姉ちゃんは、ずっと私の中にいてくれる? 死んだはずの姉の声が、突然、頭の中に聞こえてきた時から、千津子と実加の奇妙な共同生活が始まった……。妹と17歳で時の止まった姉。二人の姉妹のほろ苦い青春ファンタジー。

(新潮社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.shinchosha.co.jp/book/132718/

柚木麻子『オール・ノット』(講談社)



「この宝石箱をあなたにあげる」 苦学生の真央がバイト先のスーパーマーケットで出会ったのは、何でも売れる嘘つきのおばさんだった。

友達もいない、恋人もいない、将来の希望なんてもっとない。
貧困にあえぐ苦学生の真央が出会ったのは、かつて栄華を誇った山戸家の生き残り・四葉。
「ちゃんとした人にはたった一回の失敗も許されないなんて、そんなのおかしい」
彼女に託された一つの宝石箱が、真央の人生を変えていく。

今度の柚木麻子は何か違う。
これがシスターフッドの新しい現在地!

(講談社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000374944

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