自らを「サイコパス」と自認する19歳の青年、坂木錠也さかきじょうや。〝まとも〟な状態を保つため、彼なりに足掻きながら暮らしていたが、久しぶりに会った友人の質問から日常が崩れはじめ——。
道尾秀介みちおしゅうすけさんが「読者と勝負したい」と選んだテーマに脳科学者としての視点から、中野信子なかののぶこさんに切りこんでいただきました。
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心理的なブレーキを外す

道尾:今回、『スケルトン・キー』を書くにあたって、参考資料の一冊として中野さんの『サイコパス』(文春新書)を挙げさせていただきました。これ、もともと好きで読んでいたんです。小説の主人公にしようとは思っていませんでしたけど。

中野:好きで読んでいただいていたなんて光栄です。道尾さんの文章はすごいとずっと思っていたので、テレビ番組で初めてご一緒したときに、「本物がいる!」と(笑)。

道尾:僕も中野さんの文章、読みやすくて好きですね。すごくわかりやすい。ちょっと話が難しくなったときに、絶妙なタイミングで箇条書きにしてまとめてくれたり。でも、小説ではそれができないんですよね。主人公の心理描写をわかりやすくしようと、カットバック的に過去のことをもう一度書くこともできるんですけど、道に迷っていない読者にとっては冗長になるから。

書籍

『スケルトン・キー』

道尾 秀介

定価 1620円(本体1500円+税)

発売日:2018年07月27日

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    書籍

    「本の旅人」2018年8月号

    角川書店編集部

    定価 100円(本体93円+税)

    発売日:2018年07月27日

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