フィンランドの森の中に佇む小さなホテルを舞台に、4人の男女の人生の選択を温かい筆致で描く『ホテルメドゥーサ』(単行本『くらげホテル』を改題)が刊行されました。単行本でこの物語を手にしたときから、お気に入りの1冊とおっしゃるもたいまさこさんが、本書への素敵なコメントを寄せてくださいました。
文庫帯のスペースは小さくて、全文を載せきれなかったので、ここで特別にご紹介します!
生きているだけで、むなしく思うことがある。心の中に見えてきた不思議な森の遥か向こうの空から、希望と勇気の光が射してきた。
フィンランドの森は、静かに優しく、深く強い。あの森でこの物語を読んだら、新しい自分が見えてくる予感がした。
自分の居場所が見つけられなかったり、今いる場所に違和感をもって、悩んでいる人も多いはず。しかし、今は「ここではないどこか」へ行くのも難しい日々。そんなとき、もたいさんの言葉を読み返すと、静かに温かい炎が胸にともる思いがします。
『ホテルメドゥーサ』ってどんな本?
人生の岐路に立つ、すべての人へ贈る物語。
下北沢発→フィンランド経由。目的地は、あなた次第。
あらすじ
フィンランドの森に佇む素朴なホテルには、“異次元へのドア”があるという噂がある。ここで出会った日本人4人は、人生をやり直したいと切実に願っていた。殺人を犯して怯える男、居場所が見つからず悩む女、死んだ妻に会いたい男、子育てを終え自分と向き合う女……。ここではないどこかへ本当に行けるとしたら、どうする? 揺れ動く4人が出した答えとは? 人生は、ままならないけれど、愛おしい。大きな肯定感に包まれる物語。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322002001026/